えみちゃんの枕登り
昨日の夜は少し寒かった。孫娘は,いつものように,寝る前に絵本を読んでもらうために,じじばばの簀の子ベッドに来て,まずいつもどおり飛び回り,やはり寒かったのか,早々にお布団に潜り込む。何と今日はじいじの布団だ。
じいじは喜んで,「トラのじゅうたんになりたかったトラ」を読む。今,一番気に入っている絵本だ,前は全部で3冊ということになっていたのだが,最近「もう一つ」を乱発し,何日か前には1時間以上も読む羽目になった。「もう一つ」というのは「たくさん」という意味だ。おかしもそうだ。
ところが昨日は,「トラのじゅうたんになりたかったトラ」の「おしまい」を読んで横を見ると,なんと孫娘はもう寝入っているではないか。しかも,じいじの布団のままで。じいじは大喜びだ。
しかし少しすると,孫娘はじいじの枕に載せた頭を,だんだんと真中へ移動してくる。多分寒いからあったかいじいじにすり寄って来るのだろう。それ自体はうれしいのだが,じいじはだんだんベッドの端に移動せざるを得なくなる。このままでは落ちてしまう。何とか固まって持ちこたえよう。首が痛い,凝ってきた。じいじは,鯉の滝登りに引っ掛けて,えみちゃんの枕登りと何度となくつぶやく。
そのままの状態でうつらうつらし,悪夢を見たが,ついに3時。布団から出て,階下のこたつで一人で寝たじいじであった。