法律相談一歩前
法律相談一歩前
世の中では法律に関係する様々な紛争(事件)や問題が起こります。宝くじに当たるのはいくら期待してもほとんど生じることのない「偶然」の事態ですが、私たちが法律が関係する紛争(事件)や問題に行き当たることは、珍しいことではありますが、決してまれなことではありません。
私は、そんなとき、弁護士に法律相談することを勧めています。
しかし「ネットには多くの法律に関する情報がのっているから、それから信頼できる情報を探せば、わざわざ弁護士に法律相談するなどなど必要ないのではないか」と思う人もあるでしょう。これは「法律が関係する事件や問題」がどういう事柄で、今後どうすればよいかをある程度理解している人にはそのとおりです(弁護士にとってもネットで提供されている様々な「情報」は、「入口」として役立ちます。今では私もまずネットを見て、最初の一歩を効率的に掴むようにしています。でも決して信頼はしませんが。)。
でもいくら水泳の本を熟読しても泳ぐことはできませんし、そもそも海を知らない人には泳ぐということがどういうことかも分かりません。
ですから、「法律が関係する紛争や問題」についてあまり縁がない人は、どういう事態の上にどういう問題が乗っていて今後どうすればいいかを立体的につかむために、まず、弁護士に法律相談していただきたいのです。その上で、自分でどうすればよいかを熟考しあれこれ調べて判断すれば、意思決定はずいぶんと合理的になると思います。
それは分かるとしても、今まで縁のなかった法律事務所や法律相談ができる場所に出かけること自体、気後れするかもしれません。
そこで、「法律相談一歩前」として、分かっていると少しでも法律相談に行きやすくなるような、「一般的なこと」、「生活や仕事のこと(民事法)」、「犯罪に関すること(刑事法)」、「行政が関わること(公法)」にわけて、Tipsをまとめてみました。参考にしてください。
分野
つけたし
「法律相談一歩前」というのは、私が若いころ敬愛していた哲学者の故廣松渉先生の「哲学入門一歩前」をもじったものですが、ここで取り上げていることはあまりにも「微量」でかつ主観的なので、それを補って余りある、「テキストブック現代司法」(私が弁護士としてかかわった刑事事件に力を貸してくれた故渡部保夫先生も最初の企画に参加されています。)を参考書というか、熟読すると有意義な本として紹介しておきます。
なおさらに詳しく対象となる法律問題の所在を知りたい方は、「分野別法律問題の手引」も参照してください。ただここには、細かい分野別の法律問題が掲載されているだけ「回答」はありません。