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取り急ぎ、パソコン仕事の基本だけ教えてください!_を調べる

目次

書誌と一口コメント

書誌_取り急ぎ、パソコン仕事の基本だけ教えてください!:大林 ひろこ

一口コメント

要約と目次

『取り急ぎ、パソコン仕事の基本だけ教えてください!』ブリーフィング資料

要旨

本書は、ビジネスシーンで必須となるパソコンの基本操作と知識を、初心者が実践的に習得できるよう網羅的に解説したガイドブックである。主要テーマは、PCの基本操作、ビジネスメール、Webブラウザ、主要Officeアプリ(Excel、Word、PowerPoint)、および作業環境の最適化に大別される。

本書の特徴は、単なる操作手順の羅列にとどまらず、効率化のためのショートカットキーや時短テクニックを豊富に紹介し、「なぜその操作が必要か」という根本的な概念(例:Excelのデータベース思想、Wordの段落の考え方)を重視している点である。これにより、読者は表層的なスキルだけでなく応用力のあるPCスキルを身につけられる。

最終目標は、読者が非効率な作業から脱却し、パソコンを生産性向上のための強力な「道具」として自在に使いこなせる人材へ成長することを支援することである。

主要テーマと洞察

第1部:PC操作と情報リテラシーの基礎

パソコン仕事の心構え
パソコンを単なる機械ではなく目的達成のための「道具」と位置づけ、作業開始前のゴール設定の重要性を強調する。すべてのPC操作は「何を(選択)」「どうする(操作)」の2ステップに単純化できるという基本原則を示し、初心者でも迷わず操作に取り組めるよう導く。

必須の基本操作とトラブル対処

  • 入力と操作の基盤: タッチタイピングの習得を推奨し、具体的な練習法を示す。マウス操作では、あまり知られていないホイールクリックによるリンクの新規タブ開きやアプリの操作を紹介している。
  • 普遍的なショートカット: Escキーによる操作キャンセル、Ctrl+Z(元に戻す)/Ctrl+Y(やり直す)、Alt+Tab(タスク切替)、Windowsキー+矢印キー(ウィンドウ整列)、Windowsキー+L(画面ロック)など、OSレベルで共通する必須ショートカットを網羅する。
  • トラブルシューティング: アプリがフリーズした際のタスクマネージャーからの強制終了方法(Ctrl+Shift+Esc)を解説し、冷静に対処するための知識を提供する。

ブラウザと検索術

  • ブラウザの最適化: Windows標準ブラウザEdgeの検索エンジンをGoogleに変更する手順を解説し、実用性を高める。
  • 効率的なブラウジング: 新しいタブでのアドレスバー直接検索、Webページ上の単語を選択して右クリックで検索、ホイールクリックで複数リンクを同時に開くなど、情報収集の速度を上げるテクニックを詳述する。
  • 高度な検索能力: 検索結果を期間で絞り込む方法や検索演算子(-:除外、””:完全一致、filetype::ファイル形式指定、site::サイト内検索)の活用法を紹介する。計算、天気、通貨換算などを検索結果ページ上で完結させる「ゼロクリック検索」により、目的の情報へ最短で到達する方法も示す。
  • AIアシスタントの活用: Edge搭載のAIアシスタント「Microsoft Copilot」を紹介し、チャット形式での検索や文章の下書き作成など、新しい情報収集・作成の形を提示する。

第2部:コミュニケーションと文書作成の技術

信頼を築くビジネスメール

  • 基本設定の重要性: 署名の自動挿入や、受信者に表示される送信者名をフルネーム(または会社名+フルネーム)に設定することの重要性を説き、第一印象と信頼性構築の基礎を固める。
  • 時短操作術: 新規作成(Ctrl+N)、返信(Ctrl+R)、転送(Ctrl+F)、送信(Ctrl+Enter)などのショートカットを推奨。Tabキーで入力欄を移動することで、キーボードから手を離さずにメール作成〜送信を完結させるフローを提示する。
  • 「伝わる」メールの構造: To(主な受信者)、CC(情報共有者)、BCC(非表示で共有)の役割を明確に区別する。件名は目的を簡潔に示し、本文が長くなる場合は箇条書きで要点を整理する。ビジネスメールを構成する「宛名」「あいさつ」「主旨」「詳細」「結びの言葉」の5要素を具体例とともに解説する。
  • 添付ファイルとメール処理: 添付ファイルは目安として2MB程度に抑えることや、それを超える場合のファイル転送サービス利用、複数ファイルをまとめるZip圧縮などの実務知識を提供する。Outlookの「クイック操作」機能で定型処理を自動化し、Ctrl+Eによる高速検索やフラグ機能で大量メールを効率的に処理する方法を解説する。

Wordによる効率的な文書作成

  • Wordの本質と作業原則: Word独自の概念である「段落」(改行から次の改行まで)と、それに基づく「段落書式」の理解を強調する。作業効率化の鉄則として、「まず全ての文字を入力し、最後にまとめて書式設定を行う」手順を提示する。
  • 文字と段落の書式設定: 文字単位で設定する「文字書式」(フォント、サイズ、太字など)と段落単位で設定する「段落書式」(配置、行間、インデントなど)を区別する。特に、文字位置の調整にスペースキーを使わず、インデントやタブを使うことが、修正に強い文書を作る鍵であると述べる。
  • オブジェクトの活用: 画像、表、テキストボックスなどの挿入方法を解説。画像が自由に移動できない問題への対処として「文字列の折り返し」設定が不可欠である点を指摘する。
  • 長文・複雑文書への応用: 書式の組み合わせを登録・再利用できる「スタイル」機能、文書のレイアウトを部分的に変更する「セクション区切り」、雑誌のようなレイアウトを実現する「段組み」など、報告書やマニュアル作成に役立つ高度な機能を紹介する。

第3部:データ分析とプレゼンテーションの技術

Excelによるデータ活用

  • Excelの3大キーワード: Excelの本質を「セル」「数式」「データベース」の3つで解説する。「セル」にはデータである「中身」と書式である「外身」があり、これを区別することが「値貼り付け」などの操作理解に重要である。
  • 数式と関数の基礎: =で始まる数式がセル番地を参照して計算する相対参照の仕組みと、コピーしても参照先を固定する絶対参照($マーク、F4キーで切替)の使い分けを詳述する。SUM(合計)、IF(条件分岐)、VLOOKUP(データ抽出)、COUNTIFS(複数条件での個数集計)など、ビジネスで頻出する関数を具体例とともに解説する。
  • データベースとしてのExcel: 1行1件の規則的なデータ構造を持つ表(データベース)を作る重要性を強調する。これにより、フィルターや並べ替え機能が効果的に活用できる。
  • データ分析と可視化: 条件付き書式で特定条件のデータを自動ハイライトする方法や、表から円グラフや棒グラフを作る手順を紹介する。応用機能として、データの追加・更新を自動化する「テーブル」機能や、多角的な集計が可能な「ピボットテーブル」を提示し、データ分析の入り口を示す。

PowerPointによる「伝わる」資料作成

  • プレゼンの原則: プレゼンの目的を「相手に行動してもらうこと」と定義し、基本原則として「1スライド1メッセージ」を掲げる。
  • 作成の4ステップ: (1) ゴール設定と構成(手書き)→ (2) スライドマスター編集(PC操作)→ (3) スライド作成(PC操作)→ (4) ブラッシュアップ、という手順を推奨する。考える作業とPC操作を分けることで、手戻りの少ない効率的な作成プロセスを確立する。
  • デザインの基盤「スライドマスター」: 個々のスライドを編集する前に、配色、フォント、ロゴ配置など全スライド共通のデザインをスライドマスターで設定する重要性を説く。これにより資料全体に統一感が生まれ、修正も一括で行える。
  • センスに頼らないデザインの3法則:
  1. コントラスト: 背景と文字の明暗差をはっきりさせ、可読性を高める。
  2. グルーピング: 関連情報を枠線や余白でまとめ、構造を視覚的に伝える。
  3. 図解: 長い文章は避け、箇条書きやSmartArt、アイコン、イラストで直感的理解を促す。
  • 効率的なオブジェクト操作: 複数オブジェクトを整列させる配置機能や、図形をまとめるグループ化機能を紹介し、手作業による微調整の時間を削減する。

第4部:生産性を最大化する作業環境

操作環境の最適化と高速化

  • 入力効率の向上: よく使う挨拶文や専門用語を単語登録し、短い読みで変換できるように設定する方法を解説する。さらにWindowsキー+Vで呼び出せるクリップボード履歴をオンにすると、過去にコピーした25件のテキストや画像を再利用できる時短術を紹介する。
  • ハードウェア設定: マウスのポインター速度やキーボードの入力反応速度を調整し、物理操作の負担を軽減する方法を案内する。
  • アプリケーション起動: Windowsキーを押してからアプリ名の頭文字を入力して起動する方法や、頻繁に使うアプリをタスクバーにピン留めすることで、ワンクリックで起動・切替できる環境構築を推奨する。

ファイル管理とPCメンテナンス

  • 整理されたファイル構造: 複雑になりすぎない3階層までのフォルダー構造と、フォルダー名の前に「10_」「20_」など番号を付けて意図通りに並べる管理法を提案する。デスクトップにはショートカットや作業中のファイルのみを置き、探索時間を短縮しPCの動作負荷も軽減する。
  • バックアップの重要性: 重要ファイル消失リスクに備え、USBメモリや外付けSSD/HDDなどの物理メディアと、OneDriveのようなクラウドストレージへの二重バックアップを強く推奨する。OneDrive上のOfficeファイルは自動でバージョン履歴が保存されるため、意図しない変更からの復元が可能である。
  • PCパフォーマンスの維持: PC起動時に自動で立ち上がる常駐アプリの中から不要なものを無効化して動作を軽量化する方法を解説する。動作が不安定な場合は、セキュリティと安定性確保のためにWindowsアップデートを手動で確認・実行する重要性を説く。

書籍情報

項目内容
書籍名取り急ぎ、パソコン仕事の基本だけ教えてください!
著者大林 ひろこ
発行所株式会社 技術評論社
初版第1刷発行日2024年5月7日
電子初版発行日2024年4月24日
ISBN (書籍)978-4-297-14118-9
ISBN (電子版)978-4-297-14119-6
内容ビジネスシーンで必要なパソコンの基本操作、ビジネスメール、Excel、Word、PowerPoint、ファイル管理などを網羅した入門書。豊富な画面とイラストで解説されている。
  • はじめに
  • 第1章 パソコン仕事、基本の「き」
    • 01 仕事にとってのパソコンとは?
    • 02 文字入力の基本
    • 03 マウス操作の基本
    • 04 必ず知っておきたい操作
    • 05 トラブル時の対処法
  • 第2章 信頼を築く ビジネスメール
    • 01 はじめに設定すべきこと
    • 02 メール操作の基本
    • 03 伝わるメールの書き方
    • 04 添付ファイルの留意点
    • 05 時間をかけずにメールをさばく
  • 第3章 ブラウザを攻略する
    • 01 ブラウザの基本
    • 02 ブラウザを快適に操作する
    • 03 検索力が高い人になる
    • 04 お気に入りとピン留めを活用する
  • 第4章 Excelで頼られる人になる
    • 01 Excelとは?
    • 02 3つのキーワードでExcelを理解する
    • 03 入力とコピーの基本
    • 04 編集の基本① 一部修正と置換
    • 05 編集の基本② 行列の移動と挿入
    • 06 編集をラクにするセル移動&選択テクニック
    • 07 表づくりの作法と、セルの書式設定
    • 08 シートの編集操作
    • 09 数式の基本
    • 10 関数の基本
    • 11 データベースの分析&活用
    • 12 印刷をマスターする
    • 13 ステップアップのための応用機能
  • 第5章 Wordがグッと使いやすくなる
    • 01 Wordとは?
    • 02 4つのキーワードでWordを理解する
    • 03 ビジネス文書づくりの基本
    • 04 文字の見た目を整える
    • 05 段落の見た目を整える
    • 06 画像や表、テキストボックスを挿入する
    • 07 ステップアップのための応用機能
  • 第6章 ラクして伝わるPowerPoint
    • 01 PowerPointとは?
    • 02 4つのキーワードでPowerPointを理解する
    • 03 スライド作成の下準備
    • 04 スライド作成の操作
    • 05 便利な時短テクニック
    • 06 スライドデザインのコツ
    • 07 プレゼンをする
    • 08 ステップアップのための応用機能
  • 第7章 スッキリ快適にする環境づくり
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