お経と歌を口ずさむ_記憶力チェック

2024-06-05

お経と歌のテキスト

お経と歌を口ずさみ、今の記憶力をチェックしてその維持・増強を図ろう。そのために私が口ずさむお経と歌詞をテキストにして載せておこう。お酒が入ると歌は絶叫になるが。

お経

お経はむかしCDを持っていて聞き慣れている真言宗で使われるものにする。CDはどこに行ったのかなあ。you-tubeの読経のすすめ:16分20秒(懺悔文、三帰、三竟、十善戒、発菩提心真言、三昧耶戒真言、開經偈、般若心経、十三佛真言、光明真言、高祖弘法大師御宝号、回向ノ文をお唱え致します。) – YouTubeがある。少し長すぎるが。内容は真言宗でも派によって多少違いがある。般若心経と光明真言は、前説部分も含めた音声があったので、該当部分に挿入しておく。

歌詞は今まで何点か載せたyou-tubeに付加しようと考えていたのだが、歌詞検索サービス 歌ネットを見てビックリした。ほぼすべての歌について歌詞に加え、動画や録音の再生ができるではないか。歌いたい人はここに行って歌詞+動画・録音を流しながら歌おう。広告が少しうっとおしいが。それにしても私の愛唱歌はみんな⑷,50年前の歌だ。孫にとってはご詠歌と一緒だろう。

お経編

懺悔文

無始よりこのかた貪瞋痴の煩悩にまつわれて身と口と意(こころ)とに造るところのもろもろのつみとがをみな悉く懺悔したてまつる
我昔所造諸悪業(がしゃくしょぞう しょあくごう)
皆由無始貪瞋痴(かいゆうむし とんじんち)
従身口意之所生(じゅうしんくい ししょうしょう)
一切我今皆懴悔(いっさいがこん かいさんげ)

三帰

この身今生より未来際をつくすまで深く三宝に帰依し奉らん
弟子某甲 盡未来際(でしむこう じんみらいさい)
帰依佛 帰依法 帰依僧(きえぶつ きえほう きえそう)

三竟

この身今生より未来際をつくすまでひたすら三宝に帰依し奉りとこしなえにかわることなからん
弟子某甲 盡未来際(でしむこう じんみらいさい)
帰依佛竟 帰依法竟 帰依僧竟)(きえぶつきょう きえほうきょう きえそうきょう)

十善戒

この身今生より未来際をつくすまで十善のみおしえを守りたてまつらん
弟子某甲 尽未来際 (でしむこう じんみらいさい)
不殺生 不偸盗 不邪淫(ふせっしょう ふちゅうとう ふじゃいん)
不妄語 不綺語 不悪口(ふもうご ふきご ふあっく)
不両舌 不慳貪 不瞋恚(ふりょうぜつ ふけんどん ふしんに)
不邪見(ふじゃけん)

発菩提心真言

白浄の信心を発して無上の菩提を求む
願わくは自他もろともに仏の道を悟りて
生死の海を渡りすみやかに解脱の彼岸に到らん
おん ぼうち しった ぼだはだやみ

三昧耶戒真言

ひとえに如来大悲の本誓を仰いで不二の浄信に安住し
菩薩利他の行業を励みて法身の慧命を相続したてまつらん
おん さんまや さとばん

開經偈

無上甚深(むじょうじんじん)微妙(みみょう)の法は、
百千万劫(ひゃくせんまんごう)にも逢(あ)い遇(お)うこと難(かた)し、
我れ今、見聞(けんもん)し受持(じゅじ)することを得たり、
願わくは如来の真実義(しんじつぎ)を解(げ)せんことを。
無上甚深(むじょうじんじん)微妙(みみょう)の法は、

無上甚深 微妙法(むじょうじんじん みみょうのほう)
百千万劫 難遭遇(ひゃくせんまんごう なんそうぐう)
我今見聞 得受持(がこんけんもん とくじゅーじ)

般若心経

大正新修大蔵経収録テキスト

般若波羅蜜多心經(はんにやはらみつたしんぎやう)
唐三藏法師玄奘譯 (たうさんざうほふしげんじやうやく)

般若心経は 仏教の精要 密蔵の肝心なり このゆえに誦持講供すれば苦を抜き楽を与え 修習思惟すれば道を得 通を起こす まことにこれ世間の闇を照らす明燈にして 生死の海を渡す船筏なり 深く鑽仰し 至心に読誦したてまつる(須磨寺版にはない)

觀自在菩薩。行深般若波羅蜜多時。照見五蘊皆空。度一切苦厄。
舍利子。色不異空。空不異色。色即是空。空即是色。受想行識亦復如是。
舍利子。是諸法空相。不生不滅。不垢不淨不増不減。
是故空中。無色。無受想行識。無眼耳鼻舌身意。無色聲香味觸法。無眼界。乃至無意識界。
無無明。亦無無明盡。乃至無老死。亦無老死盡。無苦集滅道。無智亦無得。
以無所得故。菩提薩埵。依般若波羅蜜多故。心無罜礙。無罜礙故。無有恐怖。遠離顛倒夢想。究竟涅槃。
三世諸佛。依般若波羅蜜多故。得阿耨多羅三藐三菩提。
故知般若波羅蜜多。是大神咒。是大明咒是無上咒。是無等等咒。能除一切苦。眞實不虚故。説般若波羅蜜多咒即説咒曰 掲帝掲帝 般羅掲帝 般羅僧掲帝 菩提僧莎訶
般若波羅蜜多心經

読み仮名付き

ぶっせつまーかーはんにゃーはーらーみーたーし~んぎょう~
仏説摩訶般若波羅蜜多心経
かんじーざいぼーさーぎょうじんはんにゃーはーらーみーたー
観自在菩薩行深般若波羅蜜多
じーしょうけんごーうんかいくーどーいっさいくーやく
時照見五蘊皆空度一切苦厄
しゃーりーしーしきふーいーくうくうふーいーしきしきそくぜー
舎利子色不異空空不異色色即是
くうくうそくぜーしきじゅーそうぎょうしきやくぶーにょーぜー
空空即是色受想行識亦復如是
しゃーりーしーぜーしょうほうくうそうふーしょうふーめつふーくーふーじょう
舎利子是諸法空相不生不滅不垢不浄
ふーぞうふーげんぜーこーくうちゅうむーしきむーじゅーそうぎょうしきむーげんにー
不増不減是故空中無色無受想行識無眼耳
びーぜっしんいーむーしきしょうこうみーそくほうむーげんかいないしー
鼻舌身意無色声香味触法無眼界乃至
むーいーしきかいむーむーみょうやくむーむーみょうじんないしーむーろうしーやく
無意識界無無明亦無無明尽乃至無老死亦
むーろうしーじんむーくーしゅうめつどうむーちーやくむーとくいー
無老死尽無苦集滅道無智亦無得以
むーしょーとっこーぼーだいさったーえーはんにゃーはーらーみーたー
無所得故菩提薩埵依般若波羅蜜多
こーしんむーけーげーむーけーげーこーむーうーくーふーおんりーいっさいてんどう
故心無罣礙無罣礙故無有恐怖遠離一切顛倒
むーそうくーぎょうねーはんさんぜーしょーぶつえーはんにゃーはーらーみーたー
夢想究竟涅槃三世諸仏依般若波羅蜜多
こーとくあーのくたーらーさんみゃくさんぼーだいこーちーはんにゃーはーらーみーたー
故得阿耨多羅三藐三菩提故知般若波羅蜜多
ぜーだいじんしゅぜーだいみょうしゅぜーむーじょうーしゅぜーむーとうとうしゅ
是大神呪是大明呪是無上呪是無等等呪
のうじょーいっさいくーしんじつふーこーこーせつはんにゃーはーらーみーたー
能除一切苦真実不虚故説般若波羅蜜多
しゅーそくせつしゅーわつぎゃーてーぎゃーてーはーらーぎゃーてーはらそうぎゃーてー
呪即説呪曰羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦
ぼーじーそわかーはんにゃーし~んぎょう~
菩提薩婆訶般若心経

十三佛真言

一、不動明王(ふどうみょうおう)
のうまく さんまんだ ばざらだん せんだ まかろしゃだ そわたや うんたらた かんまん
二、釈迦如来(しゃかにょらい)
のうまく さんまんだ ぼだなん ばく
三、文殊菩薩(もんじゅぼさつ)
おん あらはしゃ のう
四、普賢菩薩(ふけんぼさつ)
おん さんまや さとばん
五、地蔵菩薩(じぞうぼさつ)
おん かかかび さんまえい そわか
六、弥勒菩薩(みろくぼさつ)
おん まい たれいや そわか
七、薬師如来(やくしにょらい)
おん ころころ せんだり まとうぎ そわか
八、観音菩薩(かんのんぼさつ)
おん あろりきゃ そわか
九、勢至菩薩(せいしぼさつ)
おん さんざんさく そわか
十、阿弥陀如来(あみだにょらい)
おん あみりた ていせい から うん
十一、阿閦如来(あしゅくにょらい)
おん あきしゅびや うん
十二、大日如来(だいにちにょらい)
おん あびらうんけん ばざら だとばん
十三、虚空蔵菩薩(こうくうぞうぼさつ)
のうぼう あきゃしゃ きゃらばや おん ありきゃ まりぼり そわか

光明真言

となえたてまつる光明真言は 大日普門の万徳を二十三字に集めたり おのれを空しゅうして 一心にとなえたてまつれば みほとけの光明に照らされて 三妄(まよい)の霧おのずからはれ 浄心の玉明らかにして 真如の月まどかならん(須磨寺版にはない)

おん あぼきゃ べいろしゃのう まかぼだら まに はんどま じんばら はらばりたや うん

高祖弘法大師御宝号

南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)

回向ノ文

願わくは この功徳を以(も)って 普(あまね)く一切に及ぼし 我等と衆生(しゅじょう)と 皆共(みなとも)に仏道を成(じょう)ぜん
願以此功徳  (がんにしくどく)
普及於一切  (ふぎゅうおいっさい)
我等與衆生  (がとうよしゅじょう)
皆共成佛道  (かいぐじょうぶつどう)

歌を口ずさむ(絶叫する)

永遠の嘘をついてくれ

ニューヨークは粉雪の中らしい
成田からの便はまだまにあうだろうか
片っぱしから友達に借りまくれば
けっして行けない場所でもないだろうニューヨークぐらい
なのに永遠の嘘を聞きたくて 今日もまだこの街で酔っている
永遠の嘘を聞きたくて 今はまだ 二人とも旅の途中だと
君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ なにもかも愛ゆえのことだったと言ってくれ

この国を見限ってやるのは俺のほうだと
自われながらほざいた友からの手紙には
上海の裏街で病んでいると
見知らぬ誰かの下手な代筆文字
なのに永遠の嘘をつきたくて 探しには来るなと結んでいる
永遠の嘘をつきたくて 今はまだ僕たちは旅の途中だと
君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ 一度は夢を見せてくれた君じゃないか

傷ついた獣たちは最後の力で牙をむく
放っておいてくれと最後の力で嘘をつく
虚をつけ永遠のさよならのかわりに
やりきれない事実のかわりに
さとえくり返し何故と尋ねても 振り払え風のようにあざやかに
人はみな望む答だけを聞けるまで尋ね続けてしまうものだから
君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などないと笑ってくれ

君よ永遠の嘘をついてくれ いつまでもたねあかしをしないでくれ
永遠の嘘をついてくれ 出会わなければよかった人などないと笑ってくれ

ファイト

あたし中卒やからね 仕事をもらわれへんのやと書いた
女の子の手紙の文字は とがりながらふるえている
ガキのくせにと頬を打たれ 少年たちの眼が年をとる
悔しさを握りしめすぎた こぶしの中 爪が突き刺さる

私、本当は目撃したんです 昨日電車の駅 階段で
ころがり落ちた子供と つきとばした女のうす笑い
私、驚いてしまって 助けもせず叫びもしなかった
ただ恐くて逃げました 私の敵は 私です

ファイト! 闘う君の唄を
闘わない奴等が笑うだろう
ファイト! 冷たい水の中を
ふるえながらのぼってゆけ

暗い水の流れに打たれながら 魚たちのぼってゆく
光ってるのは傷ついてはがれかけた鱗が揺れるから
いっそ水の流れに身を任せ 流れ落ちてしまえば楽なのにね
やせこけて そんなにやせこけて魚たちのぼってゆく

勝つか負けるかそれはわからない それでもとにかく闘いの
出場通知を抱きしめて あいつは海になりました

ファイト! 闘う君の唄を
闘わない奴等が笑うだろう
ファイト! 冷たい水の中を
ふるえながらのぼってゆけ

薄情もんが田舎の町に あと足で砂ばかけるって言われてさ
出てくならおまえの身内も住めんようにしちゃるって言われてさ
うっかり燃やしたことにしてやっぱり燃やせんかったこの切符
あんたに送るけん持っとってよ 滲んだ文字 東京ゆき

ファイト! 闘う君の唄を
闘わない奴等が笑うだろう
ファイト! 冷たい水の中を
ふるえながらのぼってゆけ

あたし男だったらよかったわ 力ずくで男の思うままに
ならずにすんだかもしれないだけ あたし男に生まれればよかったわ

ああ 小魚たちの群れきらきらと 海の中の国境を越えてゆく
諦めという名の鎖を 身をよじってほどいてゆく

ファイト! 闘う君の唄を
闘わない奴等が笑うだろう
ファイト! 冷たい水の中を
ふるえながらのぼってゆけ

ファイト! 闘う君の唄を
闘わない奴等が笑うだろう
ファイト! 冷たい水の中を
ふるえながらのぼってゆけ

ファイト!

ぼくたちの失敗

春のこもれ陽の中で 君のやさしさに
うもれていたぼくは 弱虫だったんだヨネ

君と話し疲れて いつか 黙り こんだ
ストーブ代わりの電熱器 赤く燃えていた

地下のジャズ喫茶 変れないぼくたちがいた
悪い夢のように 時がなぜてゆく

ぼくがひとりになった 部屋にきみの好きな
チャーリー·パーカー 見つけたヨ ぼくを忘れたカナ

だめになったぼくを見て 君もびっくりしただろう
あの子はまだ元気かい 昔の話だネ

春のこもれ陽の中で 君のやさしさに
うもれていたぼくは 弱虫だったんだヨネ

外は白い雪の夜

大事な話が君にあるんだ 本など読まずに 今聞いてくれ
ぼくたち何年つきあったろうか 最初に出逢った場所もここだね
感のするどい 君だから 何を話すか わかっているね
傷つけあって 生きるより なぐさめあって 別れよう

だから Bye-bye Love 外は白い雪の夜
Bye-bye Love 外は白い雪の夜

あなたが電話で この店の名を 教えた時からわかっていたの
今夜で別れと知っていながら
シャワーを浴びたの哀しいでしょう
サヨナラの文字を作るのに 煙草何本並べればいい
せめて最後の一本を あなた喫うまで 居させてね

だけど Bye-bye Love 外は白い雪の夜
Bye-bye Love 外は白い雪の夜

客さえまばらなテーブルの椅子 昔はあんなににぎわったのに
ぼくたち知らない人から見れば
仲のいい恋人みたいじゃないか
女はいつでも ふた通りさ 男を縛る強い女と
男にすがる弱虫と 君は両方だったよね

だけど Bye-bye Love 外は白い雪の夜
Bye-bye Love 外は白い雪の夜

あなたの瞳に私が映る 涙で汚れてひどい顔でしょう
最後の最後の化粧するから 私を綺麗な想い出にして
席を立つのはあなたから 後姿を見たいから
いつもあなたの影を踏み 歩いた癖が 直らない

だけど Bye-bye Love 外は白い雪の夜
Bye-bye Love 外は白い雪の夜

Bye-bye Love そして誰もいなくなった
Bye-bye Love そして誰もいなくなった

M

いつも一緒にいたかった となりで笑ってたかった
季節はまた変わるのに 心だけ立ち止まったまま
あなたのいない右側に 少しは慣れたつもりでいたのに
どうしてこんなに涙が出るの
もう叶わない想いなら あなたを忘れる勇気だけ欲しいよ
You are only in my fantasy
今でも覚えている あなたの言葉 肩の向こうに見えた景色さえも
So once again
Leavin’ for the place without your love
星が森へ帰るように 自然に消えて
ちいさな仕草も はしゃいだあの時の私も
いつも一緒にいたかった となりで笑ってたかった
季節はまた変わるのに 心だけ立ち止まったまま

出会った秋の写真には はにかんだ笑顔ただ嬉しくて
こんな日がくると思わなかった
瞬きもしないで あなたを胸にやきつけてた 恋しくて
You are only in my fantasy
あなたの声 聞きたくて 消せないアドレスMのページを指でたどってるだけ
So once again
Leavin’ for the place without your love

夢見て目が覚めた 黒いジャケット 後ろ姿が 誰かと見えなくなっていく
So once again
You are only in my fantasy
星が森へ帰るように 自然に消えて ちいさな仕草も
いつまでも あなたしか見えない 私も

落陽

しぼったばかりのタ陽の赤が 水平線からもれている
苫小牧発·仙台行きフェリー
あのじいさんときたら わざわざ見送ってくれたよ
おまけにテープをひろってね 女の子みたいにさ
みやげにもらったサイコロふたつ 手の中でふれば
また振り出しに戻る旅に 陽が沈んでゆく

女や酒よりサイコロ好きで すってんてんのあのじいさん
あんたこそが正直ものさ
この国ときたら 賭けるものなどないさ
だからこうして漂うだけ
みやげにもらったサイコロふたつ 手の中でふれば
また振り出しに戻る旅に 陽が沈んでゆく

サイコロころがしあり金なくし フーテン暮らしのあのじいさん
どこかで会おう 生きていてくれ
ろくでなしの男たち 身を持ちくずしちまった
男の話を聞かせてよ サイコロころがして
みやげにもらったサイコロふたつ 手の中でふれば
また振り出しに戻る旅に 陽が沈んでゆく

流星

たとえば僕が まちがっていても
正直だった 悲しさがあるから …… 流れて行く
静けさにまさる 強さは無くて
言葉の中では何を 待てばいい …… 流れて行く
たしかな事など 何も無く ただひたすらに 君が好き
夢はまぶしく 木もれ陽透かす 少女の黒髪 もどかしく
君の欲しいものは何ですか 君の欲しいものは何ですか

さりげない日々に つまずいた僕は
星を数える 男になったよ …… 流れて行く
遠い人からの 誘いはあでやかで
だけど訪ねさまよう風にも 乗り遅れ …… 流れて行く

心をどこか 忘れもの ただそれだけで つまはじき
幸福だとは 言わないが 不幸ぶるのは がらじゃない
君の欲しいものは何ですか 君の欲しいものは何ですか

流れる星は 今がきれいで ただそれだけに 悲しくて
流れる星は かすかに消える 思い出なんか
残さないで
君の欲しいものは何ですか 僕の欲しかったものは何ですか

時代

今はこんなに悲しくて 涙も枯れ果てて
もう二度と笑顔にはなれそうもないけど

そんな時代もあったねと
いつか話せる日が来るわ
あんな時代もあったねと
きっと笑って話せるわ
だから今日はくよくよしないで
今日の風に吹かれましょう

まわるまわるよ時代は回る
喜び悲しみくり返し
今日は別れた恋人たちも
生まれ変わってめぐり逢うよ

旅を続ける人々は
いつか故郷に出逢う日を
たとえ今夜は倒れても
きっと信じてドアを出る
たとえ今日は果てしもなく
冷たい雨が降っていても

めぐるめぐるよ時代は巡る
別れと出逢いをくり返し
今日は倒れた旅人たちも
生まれ変わって歩きだすよ

まわるまわるよ時代は回る
別れと出逢いをくり返し
今日は倒れた旅人たちも
生まれ変わって歩きだすよ

今日は倒れた旅人たちも
生まれ変わって歩きだすよ

織江の唄

遠賀川(おんががわ) 土手の向こうにボタ山の
三つ並んで 見えとらす
信ちゃん 信介しゃん
うちは あんたに逢いとうて
カラス峠ば 越えて来た
そやけん 逢うてくれんね 信介しゃん
すぐに田川に 帰るけん
織江も 大人に なりました

月見草 いいえそげんな花じゃなか
あれは セイタカアワダチ草
信ちゃん 信介しゃん
うちは 一人になりました
明日(あす)は 小倉の夜の蝶
そやけん 抱いてくれんね 信介しゃん
どうせ汚れて しまうけん
織江も 大人に なりました

香春岳(かわらだけ) バスの窓から中学の
屋根も 涙でぼやけとる
信ちゃん 信介しゃん
うちは あんたが好きやった
ばってんお金にゃ 勝てんもん
そやけん 手紙くれんね 信介しゃん
いつかどこかで 逢えるけん
織江も 大人に なりました

心だけ愛して

夜が明けたら 二人一緒ね
私がいけないの
ねえ 返事をして!
二人生きる道が 唯一つあるわ
心だけ愛して 心だけ愛して
あなたにそれができますか?

心だけ愛して 心だけ.
ああ あなたが欲しい

いつか聞えた 歌が聞える
何かが狂ってくる
さあ すぐに離れて!
私を見つめないで 約束しましょう
心だけ愛して 心だけ愛して
あなたにそれができますか?

心だけ愛して 心だけ …
ああ あなたが欲しい

心だけ愛して 心だけ愛して
私 もうできない
堕ちて行く どこまで
堕ちて行く ああ堕ちて行く
(UUU … AA … )

さらば青春

僕は呼びかけはしない 遠くすぎ去るものに
僕は呼びかけはしない かたわらを行くものさえ
見るがいい 黒い水が抱き込むように 流れてく
少女よ泣くのはお止め 風も木も川も土も
みんな みんな たわむれの口笛を吹く

僕は呼びかけはしない 遠くすぎ去るものに
僕は呼びかけはしない かたわらを行くものさえ
見るがいい 黒い犬がえものさがして かけて行く
少女よ泣くのはお止め 空も海も月も星も
みんな みんな うつろな輝きだ

めまい

時は私にめまいだけを残してゆく
だからワイングラスの角氷
眠りにつこうとする愛に
ささやかないで

時は私にめまいだけを残してゆく
だから小舟を運ぶ潮風よ
眠りにつこうとする愛を
揺り起こさないで

鏡に残ったあなたの後ろ姿
青い青い海が見える
さよならを書こうとした口紅が
折れてはじけた

時は私にめまいだけを残してゆく
だから暮れ染(なず)む海の夕渚よ
いかりをほどいてゆく船の
心留めて

鏡に残ったあなたの後ろ姿
青い青い海が見える
さよならを書こうとした口紅が
折れてはじけた

愛燦燦

雨 潸々と この身に落ちて
わずかばかりの運の悪さを 恨んだりして
人は哀しい 哀しいものですね

それでも過去達は 優しく睫毛に憩う
人生って 不思議なものですね

風 散々と この身に荒れて
思いどおりにならない夢を 失くしたりして
人はかよわい かよわいものですね

それでも未来達は 人待ち顔して微笑む
人生って 嬉しいものですね

愛 燦々と この身に降って
心秘そかな嬉し涙を 流したりして
人はかわいい かわいいものですね

ああ 過去達は 優しく睫毛に憩う
人生って 不思議なものですね

ああ 未来達は 人待ち顔して微笑む
人生って 嬉しいものですね

コスモス

淡紅の秋桜が秋の日の
何気ない陽溜りに揺れている
此頃涙脆くなった母が
庭先でひとつ咳をする

縁側でアルバムを開いては
私の幼い日の思い出を
何度も同じ話くり返す
独言みたいに小さな声で

こんな小春日和の穏やかな日は
あなたの優しさが浸みて来る
明日嫁ぐ私に苦労はしても
笑い話に時が変えるよ
心配いらないと 笑った

あれこれと思い出をたどったら
いつの日もひとりではなかったと
今更乍ら我儘な私に
唇かんでいます

明日への荷造りに手を借りて
しばらくは楽し気にいたけれど
突然涙こぼし元気でと
何度も何度もくり返す母

ありがとうの言葉をかみしめながら
生きてみます私なりに
こんな小春日和の穏やかな日は
もう少しあなたの子供で
いさせてください

22才の別れ

あなたに「さようなら」って言えるのは
今日だけ
明日になってまたあなたの
暖い手に触れたらきっと
言えなくなってしまう
そんな気がして.
私には
あなたの姿を見つけられずに
私の目の前にあった
幸せにすがりついてしまった

私の誕生日に
22本のローソクをたて
ひとつひとつがみんな君の人生だね
って言って
17本目からはいっしょに火をつけたのが
昨日のことのように.
今はただ5年の月日が
永すぎた春といえるだけです
あなたの知らないところへ
嫁いでゆく私にとって

ひとつだけこんな私の
わがまま聞いてくれるなら
あなたは あなたのままで
変わらずにいて下さい そのままで

鏡に映った

神田川

貴方は もう忘れたかしら
赤いてぬぐい マフラーにして
二人で行った 横丁の風呂屋
一緒に出ようねって 言ったのに

いつも私が
待たされた
芯まで冷えて
カタカタ鳴った
からだを抱いて
言ったのよ

若かったあの頃 何も恐くなかった
ただ貴方のやさしさが 恐かった

貴方は もう捨てたのかしら
ニ十四色の クレパス買って
貴方が描いた 私の似顔絵
うまく描いてねって 言ったのに

いつもちっとも 似てないの
窓の下には 神田川
三畳一間の 小さな下宿
貴方は私の 指先見つめ
悲しいかいって きいたのよ

若かったあの頃 何も恐くなかった
ただ貴方のやさしさが 恐かった

洗い髪が
小さな石鹸
貴方は私の
冷たいねって

池上線

古い電車のドアのそば
二人は黙って立っていた
話す言葉をさがしながら
すきま風に震えて
いくつ駅を過ぎたのか
忘れてあなたに聞いたのに
じっと私を見つめながら
ごめんねなんて言ったわ

泣いてはダメだと 胸にきかせて
白いハンカチを 握りしめたの
池上線が走る町に
あなたは二度と来ないのね
池上線に揺られながら
今日も帰る私なの

終電時刻を確かめて
あなたは私と駅を出た
角のフルーツショップだけが
灯りともす夜更けに
商店街を通り抜け
踏切渡った時だわね
待っていますとつぶやいたら
突然抱いてくれたわ

あとからあとから 涙あふれて
後ろ姿さえ 見えなかったの
池上線が走る町に
あなたは二度と来ないのね
池上線に揺られながら
今日も帰る私なの