書誌と一口コメント
書誌_実践 自分で調べる技術:宮内泰介,上田昌文

一口コメント
要約と目次
『実践 自分で調べる技術』の概要と要点
要旨
本書『実践 自分で調べる技術』は、現代社会の複雑さを前に、国家や専門家に依存するのではなく、市民自らが主体的に問題を調べ、解決の道を探るための実践的な技術を網羅的に解説するものである。その核心は、生活者の視点から現実の課題解決を目指す「市民による調査」の有効性を主張し、その具体的な方法論を提示することにある。
本書が提唱する調査技術は、以下の4つの主要分野に大別される。
- 文献・資料調査: 国立国会図書館サーチや各種データベースを駆使し、論文、書籍、新聞記事、統計データといった既存の情報を網羅的かつ批判的に収集・読解する基礎技術。
- フィールドワーク: 文献に書かれていない情報を得るため、現場に赴き、聞き取り調査、参与観察などを通じて一次情報を収集し、自らの認識の枠組みを問い直す実践的アプローチ。
- リスク調査: 科学技術が関わる健康や環境のリスクについて、専門論文の読解、独自測定の実践、疫学・統計学的な手法を用いて、客観的なデータに基づき問題の因果関係に迫る専門的技術。
- データ整理とアウトプット: 収集した多様なデータを整理・分析し(KJ法など)、論文やプレゼンテーションといった形で説得力のある成果として社会に発信するための一連の技術。
本書は、専門家による研究が学術的な厳密性を追求するのに対し、市民による調査は生活に根差した切実な問題意識から出発し、社会による検証を通じて具体的な解決を目指す点に独自の価値があると強調する。水俣病の事例を引き合いに出し、「専門家より住民のほうが正しかった」という経験から、市民参加による開かれた学問の重要性を説いている。この一冊は、市民が自らの力で社会をより良くしていくための、知的武装の指南書である。
1. 市民による調査の理念と意義
複雑な世界と専門家への依存からの脱却
現代社会は、法律、医療、年金など無数の制度が複雑に絡み合い、個人が意思表示を求められる問題も多岐にわたる。しかし、国家や専門家による問題解決は、福島第一原発事故や待機児童問題、経済格差の拡大などに見られるように、必ずしも万能ではない。このような状況下で、複雑さに耐えながらも、専門家任せにせず「自分たちのことは自分たちで決める」という姿勢が重要になる。本書は、そのための強力な武器として「調べる」技術を提唱する。不正確な情報に振り回されず、問題解決の道筋を見出すためには、「ちゃんと調べる」ことが不可欠である。
市民調査の有効性
市民による調査は、専門家の研究の「二番煎じ」ではなく、むしろ独自の有効性を持つ。
- 問題意識の源泉: 専門家が学界内の評価を重視するのに対し、市民調査は生活や社会にとって真に重要な課題から出発し、具体的な解決策を目指す。
- 社会による検証: 調査の「正しさ」や「厳密さ」は、専門家集団ではなく、社会によって直接検証される。
- 調査と実践の直結: 調査者と問題解決を目指す当事者が同一、あるいは近いため、調査の過程で必要となれば即座に実践に移すことができる。
水俣病研究者であった原田正純氏の言葉は、この点を象徴している。彼は、専門家が否定した胎児性水俣病の存在を母親たちがいち早く見抜いた事例を挙げ、「専門家より住民のほうが正しかった」と指摘した。これは、現場から学び、専門の枠を超えた市民参加の開かれた学問こそが問題解決につながることを示唆している。
重要な引用 「水俣で、生まれてきた子が発症しているとわかった時、医学者はみんな、『母親の胎盤を毒物が通るなんてありえない』と考えた。でも、お母さんたちは『私から水銀が行ったに違いない』と一発で言い当てた。胎児性水俣病の発見です。母親は専門家と言っていい。」 — 原田正純(『朝日新聞』2011年5月25日インタビュー記事より)
市民調査は専門家を排除するのではなく、彼らの「知」を市民の視点から再構成し、私たち自身の「知」を創造する営みである。
調査手法の全体像
調査手法は多岐にわたり、単一の手法で完結することは稀である。複数の手法を組み合わせる「調査のデザイン」が重要となる。調査手法は、集めるデータの種類によって「量的調査」と「質的調査」に大別される。
| 調査の種類 | データ形式 | 調査手法 | 説明 |
| 量的調査 | 数字(数値データ) | 統計調査 | 書かれた数字を集める |
| 質問紙調査(アンケート) | 人々から生の数字を集める(回答を数字に変換) | ||
| 測定 | 見て(あるいは機器を使って)数字を集める | ||
| 質的調査 | 言葉(文字データ) | 文献・資料調査 | 書かれた言葉を集める |
| 聞き取り調査 | 人々から生の言葉を集める | ||
| 観察 | 見て言葉を集める |
2. 文献・資料調査の技術
調査の基礎としての文献・資料
本、論文、新聞記事、報告書などの文献・資料は、情報が体系的にまとめられており、調査の出発点となる。しかし、それらは作成者の視点に基づいているため、「批判的に」読む姿勢が不可欠である。特に、情報の断片を探す際には、一つの閉じた世界を形成する「本」よりも、特定の事象について短く詳しく書かれた「雑誌記事・論文」の方が探しやすく、有用な場合が多い。
雑誌記事・論文の検索と入手
日本語の雑誌記事・論文を網羅的に探すには、以下のツールが極めて有効である。
- 国立国会図書館サーチ: 日本最大のポータルサイト。図書、雑誌論文、デジタル資料を一度に検索できる。検索の際は、「宮城県 水産業」「宮城県 漁業」のように、可能性のある複数のキーワードで検索し、とりこぼしがないようにすることが重要。
- コピー郵送サービス: 国会図書館サーチから、有料で論文のコピーを自宅に取り寄せることができる。
- J-STAGE: 日本の学術誌の多くが論文PDFを公開しており、国会図書館サーチから直接アクセスできる。即時に無料で論文本体を入手可能。
- 学術機関リポジトリデータベース(IRDB): 各大学のリポジトリに蓄積された論文や報告書を横断検索できる。これも国会図書館サーチ経由で利用可能。
書籍の検索と入手
書籍はタイトルから内容を推測しにくいため探しにくいが、データベースの進化により改善されつつある。
- 国立国会図書館サーチ: 章タイトルでの検索も可能になりつつあり、本の内部にある「論文」のような章を見つけやすくなった。
- CiNii Books: 全国の大学図書館の蔵書を網羅的に検索できる。
- Google Books: 本文の全文検索が可能で、特定の事項に少しでも触れている本を探し出す際に絶大な威力を発揮する。
- 図書館の活用: 都道府県立図書館や大学図書館は「調べるための図書」が豊富。司書への相談や、図書館間の「相互貸借」制度の活用も有効。
- カーリル: 全国の公立・大学図書館の蔵書を横断検索できるサイト。
- ネット書店・古書店: Amazonや「日本の古本屋」などは、購入目的だけでなく、幅広い関連書籍を探すツールとしても活用できる。
新聞記事の活用
新聞は情報の宝庫だが、情報源や記者の視点を意識して読む必要がある。購読紙だけでは情報が限定的であるため、データベースの活用が必須となる。
- G-Search: 全国紙、地方紙、専門紙など約150紙・誌を横断検索できる巨大データベース。地方版の記事も網羅しており、地域情報の収集に特に有効。
- 地方紙・業界紙: 地域や特定分野の一次情報が豊富に含まれており、非常に貴重な情報源となる。
統計データの調査
統計は、認識の根拠を与え、主張を裏付けるために不可欠なツールである。
- 政府統計の総合窓口 e-Stat: 日本の政府統計のほぼすべてがここで入手可能。キーワード検索や分野別検索で目的のデータを探す。
- 統計利用の注意点:
- 定義の確認: 「空き家」のように、自分が考えるカテゴリーと統計上のカテゴリーの定義が一致しているか確認する。
- 調査手法の確認: 全数調査かサンプル調査かなど、統計がどのように作成されたかを「調査の概要」で必ず確認する。サンプル調査の場合、数値には誤差が含まれることを理解しておく必要がある。
3. フィールドワークの実践
フィールドワークの必要性
世の中の情報の多くは文章化されておらず、文献調査だけでは現実の一部しか捉えられない。フィールドワークは、現場に赴き、見て、話を聞くことで、文献からは得られない情報にアクセスし、自らが持つ「フレーム(考え方の枠組み)」そのものを問い直す営みである。
- フレームの破壊と再構築: 現場の複雑さや多様性に触れることで、調査前に持っていた仮説や前提が揺さぶられ、修正されていく。
- 学びの場としての機能: 現場感覚を身につけることで、メディア情報などを批判的・立体的に読み解く力が養われる。
聞き取り調査の技術
聞き取り調査はフィールドワークの中心的手法であり、以下の点が重要となる。
- 誰に聞くか: 行政担当者、関係者、キーパーソンなど、多様な立場の人に話を聞くことで、多角的な視点を得る。聞いた相手から次の相手を紹介してもらう「スノーボーリング方式」が有効。
- 聞き取りの基本:
- 具体的に聞く: 「あなたにとって農業とは」のような抽象的な問いではなく、「農協からどんな資材をどの程度買っていますか」のように、具体的で答えやすい質問をする。
- 受容的に聞く: 相手の話を否定せず、相手のペースやフレームに合わせて話を引き出す。
- フレキシブルに聞く: 事前に質問リストは用意するが、それに固執せず、話の流れやその場で出てきた重要なテーマに柔軟に対応する。
メモと録音、文字起こし
聞き取り調査では、記録が極めて重要になる。
- メモ: 記録だけでなく、自身の思考を整理するツールでもある。考えながら、図式化しながら書くことが有効。聞き取り後は速やかに内容をまとめる。
- 録音: 細かいニュアンスや語り口、自身の質問の仕方を記録するために有効。相手の許可は必須。
- 文字起こし: 録音データは、必要に応じて文字に起こす。作業負荷に応じて、①音声データをまるごと起こす、②整理しながら起こす、③内容のみを箇条書きで起こす、といった方法を使い分ける。
観察とアンケート調査
- 参与観察: 対象となる活動に実際に参加しながら観察することで、話を聞くだけではわからない雰囲気や何気ない行動から多くの気づきを得る。
- アンケート調査: 数字を集める量的調査であり、安易な実施は避けるべきである。無作為抽出によるサンプリングと周到に練られた質問設計が不可欠であり、多くの場合、市民調査では聞き取りなどの質的調査の方が有効である。
調査倫理
調査は相手に負担をかける行為であるという認識が基本となる。民俗学者の宮本常一が指摘した「調査地被害」の概念を念頭に置き、調査対象者への敬意を払い、特権的な態度をとってはならない。
4. リスク調査の特有な手法
市民によるリスク調査の重要性
科学技術が社会に浸透する現代において、専門家が見逃すリスクも存在する(例:茶のしずく石鹸事件)。生活者の視点から、健康や環境のリスクを主体的に調べ、異議申し立てや議論を行うことが重要である。市民による調査は、「現状をよりよいものに変えたい」という問題意識から出発し、客観的な事実を示すことで社会の変革を目指す。
科学技術分野の文献調査
リスク調査では、自然科学分野の専門的な文献を読み解く必要がある。
- 専門論文検索サイト:
- PubMed: 医学・生物学系の世界最大級の論文データベース。
- Bibgraph: PubMed, J-STAGE, CiNiiを日本語で横断検索できるポータルサイト。
- Google Scholar: 幅広い分野の学術文献を検索でき、引用数も確認できる。
- 専門論文の読解法:
- 同じテーマの日本語の総説論文(レビュー論文)を読み、分野の全体像や基礎知識を把握する。
- 専門用語を書き出し、事典や教科書で意味を調べる。
- 論文の構成(要旨、序論、方法、結果、考察)を意識し、図表のキャプションを丁寧に読む。
- Google翻訳やDeepL翻訳、ポップアップ辞書アプリなどを活用し、速読の助けとする。
独自測定の実践
文献調査で答えが出ない場合、自分たちで測定を行う必要がある。
- 計測器の入手と活用: 計測器は高価なものが多く、入手は容易ではない。中古品の購入、専門業者への測定依頼、複数団体での共同購入、研究者との共同研究などの方法を検討する。
- 適切な使用: 使用説明書を熟読し、測定対象に適した機器を選ぶ(例:食材の放射線量測定に空間線量計は使えない)。
- 測定値の扱い:
- 正確度と精度: 「正確度(真の値との近さ)」と「精度(測定値のばらつきの小ささ)」の違いを理解する。
- 有効数字: 測定値の桁数に基づいて計算結果を適切に丸める。
- 較正(キャリブレーション): 機器の正確度を保つため、定期的に基準値とのズレを確認し調整する作業が必要。
疫学と統計学の基礎
健康リスクの原因を特定し、その大きさを定量的に評価するために、疫学と統計学の考え方が不可欠である。
- 統計学: データの分布の特徴を捉える「記述統計学」と、サンプルから全体を推測する「推計統計学」がある。2つのグループ間の差が偶然でないことを示す「統計学的有意差(P値)」などの概念を理解する。
- 疫学: 統計学的手法を用いて健康リスクの原因と大きさ(因果関係)に迫る学問。
- コホート研究: 特定の要因に曝露した集団とそうでない集団を長期間追跡調査し、疾病発生率を比較する「前向き」研究。
- 症例対照研究: 疾病を持つ集団と持たない集団で、過去の要因への曝露状況を比較する「後ろ向き」研究。
- 分析指標: リスクの大きさを示す「ハザード比」「リスク比」「オッズ比」や、結果の信頼性を示す「95%信頼区間」などの意味を理解することが、論文読解の鍵となる。
5. データ整理からアウトプットまで
データの整理と管理
収集した膨大な紙・電子データを、いつでも見返せるように整理することが分析の第一歩である。
- 紙媒体: 二つ折りフォルダや「山根式袋ファイル」を使い、インデックスを付けて分類・整理する。
- 電子データ: PC上でフォルダ分けし、内容がわかるファイル名を付ける。KWIC Finderのような全文検索ソフトや、Evernoteのような情報整理ツールが有効。紙資料をスキャナーで電子化(OCR処理付き)することもできる。
- クラウドストレージ: Googleドライブなどを活用し、データの集約とチームでの共有を行う。
データとの対話:分析手法
整理したデータをただ眺めるのではなく、表やグラフ、カードなどに見える形に「圧縮」し、それと「対話」することで新たな発見が生まれる。
- 数値データ: 単純集計やクロス集計で表を作成し、グラフ化する。必要に応じてカイ二乗検定などの統計手法を用いる。
- 文字データ: クロス表や年表、地図に落とし込むことで、ばらばらな情報間の関係性を見出す。
カード化とキーワード化
質的データを体系的に分析する上で、カード化は極めて有効な手法である。
- 聞き取り記録や文献から重要な部分を抜き出し、一枚一枚のカードに記述する。
- そのカードの内容を要約するキーワードを考える(コーディング)。キーワードは既成概念に囚われず、データに即した自分の言葉で作成することが重要。
- 数値データから作成したグラフや表も同様にカード化し、キーワードを付けることで、質的データと量的データを一緒に扱えるようになる。
KJ法による体系化
文化人類学者の川喜田二郎が開発した、カード化したデータを体系化するための手法。
- 作成した多数のカード(またはキーワードを書いた付箋)を大きな机や模造紙の上に広げる。
- 親近感のあるカード同士を集めて小さなグループを作る。
- 各グループの内容を代表するタイトル(名札)を付ける。
- グループ間の関係(原因と結果、対立など)を矢印などで結びつけ、全体の構造を図解化する。
このプロセスを通じて、データの背後にある構造や因果関係を発見し、調査の結論を導き出す。
成果の発表
調査結果を社会に伝え、影響を与えるためには、効果的なアウトプットが不可欠である。
- 論文: 「序論-本論-結論」という基本構成を守り、必ずアウトラインを作成してから執筆する。根拠となるデータや文献の出典を明記することが信頼性の根幹をなす。
- プレゼンテーション: パワーポイントなどを用い、伝えるべき要点を絞り、明確なストーリーを組み立てる。データを効果的に提示することが説得力を高める。
- 発表の場: 学会、雑誌への投稿、自ら開催する報告会、ウェブサイトやYouTubeでの公開など、多様な媒体を活用する。
共同調査の重要性
調査は一人で行うよりも、「自分たち」で行うことで大きな力となる。資金調達(助成金、クラウドファンディング等)の面でも、情報収集や分析、困難を乗り越える精神的な支えの面でも、チームワークは計り知れないメリットをもたらす。共通の目的のもと、多様な個性が交わることで、調査はより豊かで強力なものになる。
- 第1章 調べるということ
- 第2章 文献や資料を調べる
- 1 文献・資料調査とは
- 多様な「調べ方」と文献・資料調査
- 紙媒体かネットか
- 本か論文か
- 2 雑誌記事・論文を調べる
- 国会図書館サーチ
- 国会図書館から雑誌記事・論文のコピーをとりよせる
- J-STAGEで論文PDFを手に入れる
- 学術機関リポジトリデータベースIRDB
- 雑誌記事・論文を図書館で探す
- 3 本を探す
- 本は探しにくい?
- 国会図書館サーチ
- CiNii Books
- 本の中身から調べる──Google Books
- 図書館で本を探す方法
- 公立図書館を調べる──カーリル
- 司書にたずねてみる
- 実際に国会図書館に行ってみる
- 専門図書館もある
- 大切な本の「奥付」
- ネット書店とネット古書店
- 4 新聞記事を調べる
- 情報の宝庫、新聞記事を生かす
- 新聞記事データベースの活用
- 地方紙の魅力
- 業界紙が役に立つ
- 5 統計を調べる
- 統計の探し方
- 私たちにとっての統計
- 政府統計の読み方
- e-Statを使ってみる
- 政府統計以外の統計
- 6 資料を探す
- 図書館にない資料とは
- 行政の資料
- その他の文字資料
- ネット上の情報
- 7 書かれていることは真実か
- 1 文献・資料調査とは
- 第3章 フィールドワークをする
- 1 なぜフィールドワークが必要か
- 知りたい情報は書かれていない
- 自分たちの認識を問う
- 2 フィールドワークの多面的な意義
- 考え方の枠組みが壊れる
- 学びの場としての機能
- フィールドワークの技法は複合的
- 調査のプランを立ててみる
- 3 誰に聞くのか?
- 行政の人に聞く
- 話す側の「フレーム」を意識する
- テーマのキーパーソンを探す
- 何人に聞けばよいのか
- 4 聞き取りの基本
- 相手に合わせたアプローチ
- 一~二時間が標準
- もっと具体的に
- 受容的に聞く
- フレキシブルに聞く
- 5 メモと録音
- どんなメモ帳を使うか
- 考えながらメモを取る
- メモをまとめる
- 録音する
- ICレコーダーやスマホの録音アプリ
- 文字起こし
- 文字起こしの方法(1)音声データをまるごと起こす
- 文字起こしの方法(2)丸めながら起こす
- 文字起こしの方法(3)内容のみを起こす
- 6 聞いた話は正しいのか?
- 一次情報vs二次情報
- 相互作用としての聞き取り
- 7 観察する
- 聞くだけがフィールドワークでない
- 体験のなかで気づく
- 観察したことをノートに書いてみる
- 8 アンケート調査
- アンケート調査は量的調査
- 無意味なアンケートはしない
- 9 調査倫理
- 宮本常一「調査地被害」
- 調査は特権ではない
- お礼状を送る
- 1 なぜフィールドワークが必要か
- 第4章 リスクを調べる
- 1 なぜ自分でリスクを調べるのか
- リスクにさらされている私たち
- 生活者の視点が大事
- 現状をよりよくするために
- 2 課題設定と文献調査
- 課題を設定してみる
- 過去の文献を調べる
- 図書館を利用する
- 文献検索サイトを利用する
- PubMed
- Bibgraph
- Google Scholar
- 専門論文の読み解き方
- 勉強したことがない分野の「勉強」法
- 英語文献を読む技術
- 最新の学問動向のフォロー
- 専門家にたずねる
- テレビのドキュメンタリー番組を利用する
- 3 自分で測定する
- 測定の前のフィールドワーク
- どのような計測がなされているかを知る
- 計測器を知り、手に入れるために
- 計測器を適切に使う
- 測定値の扱いに注意する
- 正確度と精度
- 有効数字、較正
- 4 統計データを利用する
- 統計を活用する
- 5 リスクを推し量る──統計学、そして疫学の考え方
- データの特徴をつかみ、「違い」のあるなしを判別する──統計学の考え方
- リスクの大きさを計算し原因を特定する──疫学の考え方
- コホート研究と症例対照研究
- 二つのグループの比較、交絡因子
- ハザード比とリスク比
- 九五%信頼区間とP値
- 1 なぜ自分でリスクを調べるのか
- 第5章 データ整理からアウトプットへ
- 1 フォルダによる整理
- フォルダとインデックス
- すぐに見返せるように
- 電子データはどう整理するか
- 紙の資料を電子データ化する
- クラウドストレージを利用する
- 2 表やカードにしてデータと対話する
- データと対話する
- 数値データをグラフや表にする
- 文字データを表にする
- 文字データをクロス表にしてみる
- カードにする
- ある語りからの四枚のカード
- キーワード化
- 3 KJ法によって体系化する
- KJ法とは何か
- 実際にやってみる
- 別の整理をしてみる
- IdeaFragment2
- 座標軸で考える
- 4 アウトプットする
- 論文という基本形式
- アウトラインをつくる
- 出典を示す
- 論文はどこで発表するのか
- プレゼンテーション
- 説得力を増す方法
- 5 共同で調べる
- 研究資金はどうするのか
- 一人ではなく、自分「たち」で調べるメリット
- 1 フォルダによる整理
- あとがき
- 参考文献
- 参考サイト
- 著者略歴