秋の夜長に読もうこの10冊

2020-11-11

正義を振りかざす「極端な人」の正体 

  • はじめに
    • 不寛容化する社会 定着した「不謹慎狩り」 不寛容の象徴「ネット炎上」 一日3回どこかで誰かが燃えている ネットの世界だけでない不寛容さ 「極端な人」が社会を支配している?
  • 第1章  ネットに「極端な人」があふれる理由
    • 「極端な人」が人の命までも絶つ 「極端な人」による「殺人」は世界中で起こっている 「極端な人」の方が立場が上の社会 「極端な人」ネット右翼 社会に対して否定的で、不寛容で、攻撃的な人 「ネット上では『極端な人』が多い」は世界共通の認識 「極端な人」が多く見える理由 ネットは人類が初めて経験する「能動的発信だけの言論空間」 「極端な人」はとにかく発信する 14% が 46% の意見を作る 関心の高いテーマほど意見分布は歪む SNSは世論を反映しない クチコミでも極端な意見が多い ネットは「極端な人」を生み出す装置? 「自分の好きな情報だけに接する」はそこかしこで起きている ネットの技術が極性化を加速させる 話題になった「ネットは社会を分断しない」 非対面だと攻撃してしまう 非対面での攻撃性は人間の本性かもしれない 攻撃的な意見は広まりやすい フェイクニュースは真実より拡散される
  • 第2章  ネットだけでない「極端な人」
    • ネットの誹謗中傷の陰にマスメディアがある メディアのビジネスモデルの罪 ネット炎上、最も拡散しているのはテレビ ネット発信のバッシングに乗り厳しく追及するマスメディア 非実在型炎上の罪 サザエさんに「極端な人」が攻撃しているという幻想 新型コロナウイルスが極端な社会を加速させる 攻撃の裏に不安がある 一般人も炎上の対象となる 「極端な人」によって倒産、進学・結婚取り消し 何もしていなくても誹謗中傷される いじめ加害者の祖父と間違われ100件の電話 「極端な人」同士は議論が出来ない 大衆の手による過剰な表現規制 現実社会でも元気な「極端な人」 「極端な人」による不寛容社会 なぜクレーマーは増えたのか 萎縮する側にも課題がある
  • 第3章 「極端な人」の正体
    • 「極端な人」とはどのような人なのか 「ネット右翼は低学歴のひきこもり」は誤り 政治以外の「極端な人」も特別な人ではない 「年収が高い」「主任・係長クラス以上」――炎上に参加 暇人でなくとも「極端な人」にはなれる 社会に対して否定的で、寛容性が低い人たち 「極端な人」はごく少数 「極端な人」は少ない――有識者の間では知られていた 木村さんの事件でも一日最大400件未満 同じ人が何度も書き込んでいる実態 自分の中の正義で他人を裁く 使命感にかられる「極端な人」たち 正義による快楽の連鎖 幸福とは何か 満たされていない「極端な人」たち 正義感の裏に不満がある
  • 第4章 「極端な人」が力を持つ社会でどう対処するか 
    • ネットの匿名性が悪なのか? 「実名制にすれば解決」は間違い 実名制にしても駄目なのは「正義感」だから 罰則強化による抑止は可能か 法律による規制は 10 年 20 年後を見通す サービス事業者を法律で縛ればよいか オーバーブロッキングの危険性 被害者に寄り添う法律が必要 民間発信での取り組みの必要性 人は少しハードルを上げるだけで思いとどまる 「見たくないものを見ない自由」の保障 サービス事業者以外も適切な対処を
  • 第5章 「極端な人」にならないための5箇条
    • 極端であることの罪 「極端な人」にならないための5箇条 ① 情報の偏りを知る 触れる情報は常に偏っている 年齢を問わない教育の充実が必要 ② 自分の「正義感」に敏感になる ③ 自分を客観的に見る 「にんげんだもの」を忘れない ④ 情報から一度距離をとってみる ⑤ 他者を尊重する 近代化の歴史の中で情報社会を捉える 経済を重視する産業社会の出現 一人一人の心掛けが豊かな情報社会を作る
  • あとがき

アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

  • まえがき──「暗い時代」の深淵を覗く
  • 序章  「政治」はもはや変わりつつある──共同体・権力・争点  
    • 怒りと敵意という力学/流動化する国民国家の境界線──共同体/衰退する企業、労働組合、家族──権力/価値をめぐる分配に──争点/三位一体の崩壊/急増する移民──「多分化」社会/「強い指導者」を望む声/テロ、移民、教育──有権者が重視する争点/分極化する政治/ねじれたアイデンティティ/人間は「曲げられた木片」/リベラリズムというキーワード/アイデンティティの空白/ヘゲモニー闘争/不安や恐れの正体
  • 第一章 リベラル・デモクラシーの退却──戦後政治の変容  
    • 伝統的な共同体の変化/「ポスト真実」を生んだもの/劣化したアメリカの民主主義/広がる「非リベラル国家」/ロシア、トルコという競争的権威主義国/「ワシントン・コンセンサス」から「北京コンセンサス」へ?/「リベラル」と「デモクラシー」の異なる源流/資本主義と一体化したリベラリズム/リベラリズムと民主主義の共存/戦後コンセンサスの誕生/「リベラル・デモクラシー」対ファシズム?/両立のための二つの条件/政治リベラリズムと経済リベラリズムの結託/「大平準化」の時代/「中間層」の困窮化/製造業の衰退と「二極化」/命の価値さえも不平等/行き場を失う中間層/「捕食性アイデンティティ」──社会的ステイタスを脅かされる恐怖/現状の否定への反転──フロム『自由からの逃走』/将来を悲観する人びと/「民主化の波」は押し返されるのか
  • 第二章 権威主義政治はなぜ生まれたのか──リベラリズムの隘路
    • 「権威主義 リベラル」の対立軸へ/バークの保守主義の内実/ヨーロッパのリベラルはアメリカの保守主義/資本主義が生み出した第三の潮流/階級と階層の違い──マルクスとウェーバー/保守と左派の対立構造/左派政党に投票しない労働者/非経済的争点/「脱物質主義的価値観」──新たな対立軸の台頭/保守 左派と権威主義 リベラルの四つの極/権威主義政治の台頭と「価値」の再分配/アイデンティティ政治の拡大/「日本会議」の本義/「ステイタス政治」の勃興──ニューライトの共通点/「リベラル・コンセンサス」の完成①── クリントン・民主党の場合/「リベラル・コンセンサス」の完成②──イギリス・ブレア労働党の場合/「リベラル・コンセンサス」の完成③──ドイツ・シュレーダー政権の場合/「リベラル・コンセンサス」の完成④──フランスとオーストリアの場合/「複合エリート」の完成/「反リベラル連合」の誕生
  • 第三章 歴史はなぜ人びとを分断するのか──記憶と忘却  
    • 歴史認識問題の波及/「記憶の共同体」/「フェイク」なものとしての歴史/「歴史認識紛争」のはじまり/国家間と国家内を横断した分断/「想い出された」ショアの記憶──戦後世代の台頭/「世界の全体性」の誕生/冷戦終結が果たした役割──過去の記憶の掘り起こし/噴出する各国の歴史認識問題──「過去同士の争い」/アルメニア人虐殺事件──遠隔地ナショナリズム/「集合的記憶」はいかに作られるか/「記憶」と「歴史」の境目/記憶はいかに歴史になるのか/歴史はただ「そこにある」ものではない/「ヴィシー症候群」/イシグロ『忘れられた巨人』が意味するもの/他人と共有できる「公正な記憶」──リクール/忘れずに赦す
  • 第四章 「ウーバー化」するテロリズム──移民問題とヘイトクライム
    • 「ホームグロウン・テロ」/減少しているテロ死者数/テロの三つの世代/「弱者」のテロ/信仰が原因ではない/ヴェール禁止とマイノリティ差別/過激派に至る三つのステップ/移民版ロスジェネとしての二世/「ボクはドイツで生まれたんだ」/「眼差し」からのヘイトクライム/宗教テロを呼び込むのは社会/ラディカリズムを呼び込む悪循環/「ポスト世俗化」の議論/「呼び出される」神/「ポスト・デュルケーム」の時代/個人の解放が宗教を招き寄せる逆説/ウエルベック『服従』は何に服従したのか/共鳴する敗者と宗教
  • 第五章 アイデンティティ政治の起点とその隘路  
    • 「市民」と書かれたのぼり/すべては一九六八年にはじまった/「反システム」運動としての六八年革命/六八年革命と個人化/新しい社会運動/「内閉した人間」の誕生/「ニューライト」の源泉/「反‐人間主義」へと転化するリベラル/「政治的引きこもり」のはじまり/「新自由主義」との接合/個人主義が推し進める資本主義/ナチズムとしての新自由主義、新自由主義としてのナチズム/個人と集団の両立
  • 終章  何がいけないのか?  
    • 五つの事象を貫くこと/新しい見取図/五つのリベラリズム/リベラリズムとその不整合/リベラリズムの「弁証法」/アイデンティティ不安の時代に──リベラリズムの「請け戻し」
  • 参考・引用文献

ソーシャルメディアの生態系:オリバー・ラケット, マイケル ケーシー

  • はじめに 180 度の転換
    • サザンクロスを降ろせ コミュニケーションを加速させる感情的なトリガー 根源的に異なる社会的ダイナミクス 有機体のように機能するプラットフォーム
  • プロローグ 生物と無生物の「動的平衡」 ソーシャルメディアの世界における七つの法則
    • ネットワークをつくりあげる人間という「細胞」 ソーシャルメディアと生物学を結ぶもの 生物と無生物を区別する七つの法則 適応と進化をもたらす「試練」 20 世紀の組織理論は終わった ソーシャルメディアに「門番」はいらない 生物学から考える
  • 第 1 章 生命のアルゴリズム いかにして私たちは情報を処理し、社会として進化するのか
    • 「ボル・ウィーヴィル」がもたらす混沌 適者生存の法則 「進化」を良い方向へ導く 人間社会における「進化のアルゴリズム」 「サンダース現象」が起こした偶然
  • 第 2 章 プラットフォームの生存競争 メディアのダーウィン的行進
    • ルネサンス以前のミーム グーテンベルクが生み出した「マスメディア」 マスメディアからソーシャルメディアへの「進化」 変容するネットワーク構造 1対1から1対多へ ネットワーク生態系が動き出す 報道機関対ブロガー ニューロンやシナプスがメッセージを運ぶ 生まれては消えてゆく 「フリー」と衝突した所有本能 二つの世界のいちばん悪い部分 「レベニューシェア」という考え方 フェイスブックによる「検閲」 「王者」フェイスブックへの挑戦 インスタグラムの「乳首解放運動」 スナップチャットの「瞬間性」 グーグルやフェイスブックと共存できるのか 低コストでアクセスできる ドーキンス対ブルーム
  • 第 3 章 つねにつながらなければならない プラットフォーマー・インフルエンサー・フォロワー
    • インフルエンサーとフォロワーと「ハイブリッド・ミーム」 ヴァインに引かれる人々 狙った視聴者に手を届かせるユーチューバー 勝者はごく一部に限定 「リアリティショー」の市場 いつでもシェアを テイラー・スウィフトの巧妙な戦略 ホロニックという概念 支配ではなく相互依存 トップダウン式企業は競争力を失う ユーザー参加型の商品開発 肩書ではなく役割 客観、主観、共感力
  • 第 4 章 ミームの暗号を破る アイデアはいかにしてウィルスのように広まるのか
    • 自己増殖する遺伝子とミーム ミームの暗号 ポップなウィルスを持つアイデア ミームの突然変異 ミームをどうとらえるか 複製と共有を繰り返す 突然変異したウィルスが飛び移る 芸術家対アルゴリズム 一般人と共同して生態系がつくられる 「初音ミク」対エリート主義 メッセージを拡散させるカギ 「付着」「侵入」「複製」「飛散」するウィルスとミーム 伝達、複製、変異 生き残るミームの特徴 「バズる」ための「感情のトリガー」 ポジティブなホルモンを欲する カニエ・ウェストとエボラ出血熱のケース 跳ねるハッシュタグ 人間が生きるうえでの根本的な原則 「強烈なミーム」になるための条件
  • 第 5 章 「荒らし」にエサを与えてはいけない 有機体には最高級の有機質肥料「コンテンツ」を
    • デヴィッド・ボウイという「突然変異体」 欺きの芸術「擬態」 「物語」が世界を変えた オーディエンスとフィードバック これまでの分類はあてはまらない 「モラル警察」を恐れない自己演出 アイデンティティを揺るがす「バンクシー」 「荒らしにエサをやるな」 飽和脂肪酸のような著作権弁護士 ポジティブに共鳴させるコンテンツ ジョン・ラセターから学んだ教訓 『トイ・ストーリー 3』成功の理由 愛と憎しみのソーシャルメディア
  • 第 6 章 アルゴリズムの犯した「罪と罰」 招かざる脅威にいかに対応するか
    • ネガティブなフィードバックのメカニズム 「類は友を呼ぶ」アルゴリズム ソーシャルメディアの「派閥争い」 「怒りの菌」を迎え撃つ文化的「抗体」 「ネットリンチ」で人生を壊された人たち 進化の不完全な状態 「突然変異原」の戦略 「コミュニケーションという病」への抵抗 「共感」の複製装置 クリック一つで分断を越える ヘイトスピーチ検閲の功罪
  • 第 7 章 「共感」で文化の免疫系統を強化する 病原体に立ち向かう
    • ウィルスの変化と人間の進化 多様性を受け入れる ミームのプールの拡大 生き延びるのに必要な抗体 検閲と抗生物質 「暴力」衝動を抑え込むすべ 慣習のクラウドソース化 「共感力」という免疫療法 「ヴァーチャル共感製造機」 文化版のゲノムをつきとめる
  • 第 8 章 プラットフォーム「検閲」からの脱却 特権的階層構造と中立性
    • 思想警察「フェイスブック」 フェイスブックの検閲政策 現実とアルゴリズムの「ジレンマ」 「コールドプレイ」削除事件 政府からのブロック要請 「下部構造」を支配するプラットフォーマー プラットフォームの管理からどのように脱却するか 表現の自由と独占の規制 「オンライン海賊行為防止法案」への抗議 管理者不在のネットワークをつくる 「超老舗メディア」モデルの終わり ブロックチェーンが促す所有権や権利構造の再編 ライセンスモデルをひっくり返す ブロックチェーンが再定義する「デジタル資産」 金と権利をプラットフォームから取り上げる 分散化されたソーシャルメディアの統治 コードこそが法 「ポジティブ」にインセンティブを 「虐殺ルート」と「平和主義ルート」 検閲なしにポジティブな進化を促す 『利己的な遺伝子』とゲーミフィケーション ネットの特権的階層構造と中立性 ザッカーバーグ、セルゲイ・ブリン、ラリー・ペイジの「責任」
  • 第 9 章 巨大生物化するソーシャルメディア 「脳」もまた進化する
    • 知識の独占から英知の開放へ 巨大生物化するソーシャルメディア 血流のように資金をとどける 人工知能は人間をコントロールするのか 「右脳思考」の空間 マイクロソフト「テイ」の失敗 協調と共有 トップダウンから分散へ MIT メディアラボの「脱専門的」アプローチ 自然は「究極の分散型システム」 種を超えた結びつき 自律と依存を同時に行うアイスランド人 ソーシャルメディアが誘発する人間の変化 ゼロから生物をつくる 「脳」もまた進化する 遺伝子の「暗号」への畏怖 生物の道しるべ

あなたの脳は変えられる:ジャドソン・ブルワー

 
  • 解説  やめられない脳をどうにかする 『あなたの脳は変えられる』をお読みになる方へ  久賀谷 亮
    • 脳の「やめられない!」を変える第一人者 科学的エビデンスに基づいた「脳の休息法」が大流行 彼のラボで目にした「思考依存症」の痕跡 なぜ瞑想を継続すると、欲求がコントロールできるのか
  • はじめに  私の脳はこうして変わった
    • その身体の不調は「脳のしわざ」では? 「やっかいごとだらけの生活」を科学の力で変える 「流されない脳」への科学的探求——実験・臨床・自分 「やめられない!」にハイジャックされた現代人の脳
  • 序章 脳はこうして「悪癖」にハマる 「わかっちゃいるけどやめられない」の生物学的メカニズム
    • 人間の「やめられない!」はアメフラシとどこが違うのか? 脳がハマるときの3段階——刺激→行動→報酬 「もう一回やりたい」が形成されるメカニズム 脳はこうして「調教」される!——オペラント条件付け やればやるほど、「いいこと」だと思い込む 「脊髄反射」で人生が壊れていく イェール大学で行われた「やめられない!」の臨床研究 タバコとSNS……たった1つのシンプルな「やめ方」 あらゆる依存の裏には「うまくいかない感」がある ストレスを「コンパス」として利用する やめられない人の脳は、どこか「ぼんやり」している 10 年以上のデータ蓄積でわかった「脳のクセ」の直し方
  • 第1部 「つい、またやってしまった……」を科学する
  • 第 1 章「したい!」に流されない方法 「やめられない」の脳科学
    • なぜ退役した軍人は、ドラッグにハマりやすいのか? タバコがドラッグ以上に「やめづらい」理由——報酬とデメリット タバコの「5つの性質」が禁煙を難しくしている 「衝動の波」をサーフィンのように乗りこなす方法 ストレスを感じずに「やめられる」MBRPプログラム 頭が爆発しそうな「脳の渇望」を体感する 「わかっちゃいるけどやめられない人」は「わかっていない」だけ 「努力」や「意思力」でやめようとするのは間違い 我慢せずに「やめる」4つのステップ——RAIN 通常の「禁煙プログラム」の5倍の効果があったメソッド 瞑想の「どの要素」が依存ループに効いているのか? 欲求に「燃料」を与えないのがカギ 「気合い」でやめても続かない理由 ブッダが語った「報酬学習モデル」 古くて新しい「やめる」ための科学的モデル
  • 第 2 章「いいね!」は脳の麻薬である ついついスマホを見てしまう理由
    • フェイスブックが頭から離れない! タバコ、セックス、ドラッグ、SNS……「ハマる原理」は同じ 何も考えずに「いいね!」を押しまくる快感 「自分語り」にはドラッグに似た快感がある 「いいね!」中毒者たちの「脳活動」はどうなっているか? 「イケてる」かどうかが死活問題になっている脳 脳の「やめられない!」を巧みに利用した報酬システム 承認欲求が満たされない人が「ハマる」仕掛けがある SNSを見るほど、脳は「抑うつ状態」に陥っていく 「ドーパミン発火=幸福」という致命的な誤解 それでも「いいね!」を押し続けますか?
  • 第 3 章「ワタシ」が頭から離れない! 偏見・思い込みにハマるメカニズム
    • 必死で「思い込み」にしがみつく脳 脳はつねに「きっとこうなる」とシミュレーションする シミュレーションには「脳の思い込み」が紛れ込む 思い込み依存とドラッグ依存は似ている 「自分らしさ」にも脳の快楽が潜んでいる 「褒められたくて仕方がない」人たち——のさばる自我 「セルフイメージが不安定な人」に見られる特徴 なぜ「自分がない人」ほど依存に陥るのか? 「不健全に他人にのめり込む人」に対処する方法 過度な愛情を注いでしまう人は、「何」を欲しているのか? あなたは「どんな私(エゴ)」にとらわれている
  • 第 4 章「雑念まみれの脳」を救うには? 過去・未来に振り回されなくなる方法
    • あなたのスマホ依存度は? スマホで怪我人が急増!? 「快感そのもの」よりも「快感を予期させるもの」に反応する脳 「期待させるくすぐり」に脳はめっぽう弱い SNSは「脳がハマる」仕組みに気づく「きっかけ」になる ついつい「心ここに在らず」になってしまう脳 現代人の心の 50%は「今ここ」にない なぜ「空想に溺れる脳」は不幸になりやすいのか? 昔ながらの「自制心」には個人差がある 頭の中の「天使と悪魔」を脳科学的に説明すると…… 自制心のダムを決壊させるには「ちょっとしたストレス」で十分 自制心を保ちたければ、「脳を休める」
  • 第 5 章「反芻思考」が脳を疲労させる DMNの思考ループを止める方法
    • 「頭を使うこと」がやめられない! ドーパミンの大量分泌が「鮮明な記憶」をつくる 問題は「思考」ではなく、「思考へのとらわれ」 「考えすぎ」がパフォーマンスを低下させる なぜ「嫌な感情」ほど、何度も「ループ」するのか? うつ病の人は「暗い気持ち」にハマっている? 「心のさまよい」と関連する脳回路「DMN」とは? 「何もしない」ときに動き出す「雑念回路」!? 「自己へのとらわれ」があるほど、DMNは活性化する 瞑想すると「雑念回路」で何が起きる? 自分の脳をリアルタイムで観察して瞑想する——主観的経験と脳活動を結びつけた実験——神経現象学 脳状態のリアルタイムなフィードバックがもたらしたもの 雑念をなくそうとする「努力」は、むしろ雑念を生む 思考も感情も「それ自体」は善でも悪でもない 瞑想は「私の思考」と「私」とを〝切り離す〟練習である
  • 第 6 章「愛情中毒」のニューロサイエンス 「燃えるような恋」が人を狂わせるまで
    • スタンフォード式「愛情コンテスト」の脳科学 報酬系ループと恋愛依存症に陥っていた私の脳 恋愛は地球上で最も依存性が高い 恋愛に惑溺する脳は「自分のこと」で頭がいっぱい 「やっかいごとだらけの生活」から立ち直るために 身体の力みが解ける慈悲(メッタ)の瞑想 車にクラクションを鳴らされたらやるべきこと 「慈愛の脳」をニューロフィードバックで可視化すると…… 「無私の愛」と「独善的な愛」では後帯状皮質の活動が異なる
  • 第2部 こうすれば、あなたの脳は変わっていく
  • 第 7 章 なぜ、集中できないのか? 脳の「呪縛」を解く方法
    • 心を集中させるなんて「難しすぎる」? 「興奮」と「幸福」を取り違えると、苦しみが待っている ストレス発散の「行為」が、かえってストレスを生んでいる 「考えにとらわれる」とはどういうことか、多くの人は知らない やめられないのは「行動の結果」が明確に見えていない  本当の集中には「興味」や「探求心」が欠かせない 「する(Doing)」から「ある(Being)」へとモードを切り替える マインドフルネスが「うまくいっている」ときの目印 「好奇心」や「驚異」を感じてみる
  • 第8 章 ついカッとしてしまう人の脳 ストレスの正体
    • 「他人の悪口」を言うのがやめられない人たち ネットの匿名性が「いじめの快楽」を得やすくした 「罰」や「ルール」があれば、ネットいじめはなくせるのか? 顔を思い浮かべるだけでイライラする人——怒りは習慣化する 怒りそのものが「報酬」になってしまっている脳 「何も得られない」という事実に目を向ければ…… 報酬学習は「倫理的な行動」にも役立つ? 瞑想をしている人は「仕返し」の感情にとらわれにくい 「嫌なヤツ」ほど損をする マインドフルネスによって物事を明確に見る 怒りやすい心からは、集中力が奪われていく 見返りを求めない
  • 第 9 章 いつでも「フロー」に入れる脳になる 最高の集中状態は「学習」できる
    • 「ぼんやり」と対極の意識状態 「ゾーンに入った意識」に見られる特徴 フローの「没頭感覚」にハマる中毒者たち 没頭中には脳のDMN(雑念回路)が鎮まる フロー体験により「自分」が消えると、「喜び」がやってくる 「最高の集中力」をたぐり 目標に向かって努力するほど「フロー」からは遠ざかる フローには「上質な練習」が欠かせない 「よい練習」のための諸条件 脳に「学習」させれば、フローに熟達できる
  • 第 10 章「しなやかな脳」をつくる瞑想の習慣 快感回路スパイラルから脱出しよう
    • 「女性に触れてはいけないのではないですか!?」 厳格なルールの盲信も、一種の依存である 柔軟性のない心ほど「悪癖」に陥りやすい 多くの医師が燃え尽きてしまう理由——共感疲労 「他人の苦しみ」を苦しむことが「本当の共感」なのか? ダライ・ラマが語った「愛着なき思いやり」の力 8週間のセッションで、共感疲労による「燃え尽き」が有意に減少 人助けの「気持ちよさ」を味方につける 「穴」にハマった脳は、ますます掘り返してしまう ブッダが説いた「オペラント条件付け」から抜け出す方法 「悪癖」にまみれた脳ほど、生まれ変われる! 脳は「学習」するようにできている すべては「渇望の頻度」を知ることからはじまる——トレーニング法
  • おわりに  あなたの脳は変えられる、ただし…
    • 「これをやると何がいいのか?」に注意を払うだけでいい 「脳のクセ」はビジネスや政治に利用される?——感情感染 脳の依存メカニズムにつけこむ消費社会 「やめられない!」をやめるトレーニング・プログラム 「渇望」を抑えるアプリの開発 アメリカの国会議員たちも「瞑想グループ」を立ち上げ さまざまなマインドフルネスのツールにメディアも注目!! 現代人の脳は「悪癖の罠」に包囲されている
  • 本書に寄せて 「悪癖だらけの脳」を救う 今こそマインドフルネスをはじめよう  ジョン・カバットジン
    • 860億の神経細胞は絶えず「変化」を続けている 結局、私たちの脳は「何を」求めているのか? 最終的に解き放つべきものとは何か 渇望を抑えるために必要なもの マインドフルネスとは1つの生き方である 「何もしない」という境地に達する努力 何回やり直したっていい

BRAIN DRIVEN パフォーマンスが高まる脳の状態とは

「BRAIN DRIVEN」を読む」に掲載する。

集団と集合知の心理学

個と集団-「集団と集合知の心理学」を読む」に掲載する。

持続不可能性-環境保全のための複雑系理論入門

  • ◇日本語版への序文
  • 第一章 多様性と人間生活
    • 環境の変化に人はどう対処してきたか
    • 消えゆく生物多様性
    • 生物多様性を解剖する
    • 複雑適応系とは
  • 第二章 我々を取り巻く環境
    • 適応と設計
    • 突然変異、組換え、性
    • 進化と生物圏
    • スケールの重要性
    • 恒常性維持とガイア
    • 知的生命存在原理とガイア
    • 恒常性の創出
    • 種レベルを越えた進化
    • 利他行動の進化
  • 第三章 六つの基本的な問い
    • 問1 自然界にはどのようなパターンが存在するのか?
    • 問2 パターンは局所的な環境条件だけで決定されるのか、もしくは、過去の歴史が重要な役割を果たしてきたのか?
    • 問3 エコシステムはいかにして形成されるのか?
    • 問4 進化はいかにして生態集合を形作ってきたのか?
    • 問5 エコシステムの構造と機能との関係はどのようなものか?
    • 問6 エコシステムの復元性は進化によって高まるのか?
  • 第四章 自然界のパターン
    • 可能性と現実
    • 状況証拠
    • 認識のスケール
    • 大規模スケール-ホルドリッジの生物分布帯
    • 中規模スケール、群集、そして複合生物
    • 要約
    • 結び
  • 第五章 生態集合
    • 島の生物学
    • 森林内の島
    • エコシステムの懇親会
    • 種数と面積の関係
    • 相互作用粒子系(確率的セルオートマトン)
    • 投票者モデル
    • 接触過程
    • 局所多様性と種数面積曲線
    • エコシステムの集合
    • エコシステムの組織化
    • モデルと実験-ダイナミクスの解明
    • エコシステム劇場と進化劇
  • 第六章 生物多様性の進化
    • 島と進化
    • 進化的変化の遺伝的基礎
    • 適応度地形図上の進化の流れ
    • 最適化としての進化
    • 競争のダイナミクス
    • 形質置換
    • 多様性の拡大
    • 利他主義
    • 局所的相互作用と善と悪の進化
    • 寄生者と宿主、植物と植食者
    • 結び
  • 第七章 形態と機能について
    • 生物多様性とエコシステムのプロセス
    • 複雑性と復元性
    • 機能グループから子不ルギー網へ
    • おわりに
  • 第八章 エコシステムの発生と進化
    • エコシステムの発生と進化
    • 自己組織化された臨界性
    • 進化
    • 下位から上位レベルへ
    • 結び 
  • 第九章 我々の未来-複雑性と共有性
    • 環境管理のための八つの戒 
  • 謝辞 訳者あとがき 参考文献
  • 用語集 用語索引 人名索引

崩壊学・人類が直面している脅威の実態

  • 序文  このテーマについては、いつか必ず話さなければならないだろう……
    • 崩壊とは?/「コラプソロジー」の誕生/注意が必要な敏感なテーマ
  • 第1部   崩壊のきざし  
    • 1章  車の加速
      • 指数関数的に増加する世界/アクセル全開/限界はどこに?  
    • 2章  エンジンが止まる──乗り越えられない限界
      • ピークでエネルギーは下降する?/ピーク時に壁がある/壁の前に……深淵が  
    • 3章  道路の出口──乗り越えられる境界
      • 温暖化と冷や汗/地球最後の動物を殺すのは誰か?/その他の境界線/一線を超えたらどうなるのか?  
    • 4章  方向がブロックされている?
      • ロック・イン現象はどう働くのか?/規模の問題  
    • 5章  ますます弱体化する車体のなかで身動きできず
      • 足元がぐらつく金融システム/危機的な供給チェーン/息切れ寸前のインフラ/【トラックが止まると、米国も止まる】/火種は何か?  
    • 第1部のまとめ 一目瞭然の指標一覧
  • 第2部   では、それはいつになるのか?  
    • 6章  未来学の難しさ
      • リスクの測定から直感まで/崩壊の矛盾  
    • 7章  人は前兆信号を感知できるのか?
      • 崩壊に向かうシステムの「ノイズ」/つねに残る不確実性  
    • 8章  未来のモデルは何を語る?
      • オリジナル・モデル「HANDY」/信頼性の高い、ワールド3( メドウザ・モデル)
  • 第3部   崩壊学  
    • 9章  モザイクのような世界の探究
      • 正しくはどんな学問か?/過去の文明は何を教えてくれるのか?/人はどのように落下するか?/首まで……はまり込んでいる?  
    • 10 章  そして人類はどうなるのか?
      • 世紀末の人口は?──崩壊の人口学/将来は殺し合いになる?──崩壊の社会学/なぜ大多数の人は信じないのだろう?──崩壊の心理学/信じたいま、何をする?──崩壊の政治  結論  飢えは始まりでしかない 全体に適応できる崩壊学に向かって/「二日酔い」世代/もう一つの祭りの方法 子どもたちよ あとがき 謝

Come On! 目を覚まそう!―ローマクラブ『成長の限界』から半世紀 ~環境危機を迎えた「人新世」をどう生きるか? 

  • 日本語版 はじめに
  • はしがき 要旨 謝辞
  • 第1章 人類の今の歩みが持続可能だなんて言わないでください!
    • 1.1 はじめに:混乱の中にある世界
      • 1.1.1 さまざまな危機と無力感/1.1.2 金融化:混乱現象/1.1.3 「空っぽの世界」と「いっぱいの世界」
    • 1.2 『成長の限界』──その主張はどれだけ妥当だったのか?
    • 1.3 プラネタリー・バウンダリー
    • 1.4 人新世
    • 1.5 気候変動
      • 1.5.1 わたしたちには「一点集中計画」が必要だ/1.5.2 超過分をどうするか/1.5.3 マーシャルプラン?/1.5.4 人類は既に気候目標を達成する機会を逃してしまったのか
    • 1.6 その他目の前に立ちふさがる災厄
      • 1.6.1 技術的な未知と既知である脅威/1.6.2 核兵器──忘れられた脅威
    • 1.7 持続可能でない人口増大と都市化
      • 1.7.1 人口動態/1.7.2 都市化
    • 1.8 持続可能でない食と農の仕組み
    • 1.9 貿易対環境
    • 1.10 持続可能な開発のための2030アジェンダ──悪魔は実行に宿る
    • 1.11 わたしたちは揺さぶられるのが好き? デジタル革命の例
      • 1.11.1 揺さぶりをかける技術──新たな誇大広告/1.11.2 デジタル化は現代の流行語/1.11.3 恐るべき「特異点」と「指数関数型技術」/1.11.4 仕事
    • 1.12 「空っぽの世界」から「いっぱいの世界」へ
      • 1.12.1 物理的成長の影響/1.12.2 GDPのあやまり──無視される物理的影響/1.12.3 GDPのあやまり再び──費用をあたかも便益であるかのように扱う
    • 第1章と第2章との関係
  • 第2章 合わなくなった世界観にしがみつかないで!
    • 2.1 ラウダート・シ──教皇が声を上げている
    • 2.2 物語を変えよ、未来を変えよ
    • 2.3 1991年:「第一次地球革命」
    • 2.4 資本主義の思い上がり
    • 2.5 市場原理の失敗
    • 2.6 市場原理の理念的な誤り
      • 2.6.1 アダム・スミス、予言者、道徳家、啓蒙者/2.6.2 デイヴィッド・リカード、資本移動、そして比較優位vs絶対優位/2.6.3 チャールズ・ダーウィンは地球規模貿易でなく局地的競争を意図していた/2.6.4 対照を減らす
    • 2.7 還元主義思想は浅く不充分である
    • 2.7.1 還元主義思想/2.7.2 技術の誤用
    • 2.8 理論、教育、そして社会的現実の間にある相違
    • 2.9 寛容と長期的な視野
    • 2.10 わたしたちには新たな啓蒙が必要かもしれない
      • 2.10.1 合理主義の再生でない、新たな啓蒙/2.10.2 陰と陽/2.10.3 排除でなく、バランスという思想
    • 第2章と第3章との関係
  • 第3章 さあ! 持続可能な世界を目指すわくわくするような旅に参加しよう!
    • 3.1 再生力のある経済
      • 3.1.1 新たな物語/3.1.2 自然資本主義:変化の物語/3.1.3 すべてを再設計する/3.1.4 再生の管理
    • 3.2 ディベロップメント・オルタナティブズ
    • 3.3 ブルー・エコノミー
      • 3.3.1 中核的原則/3.3.2 コーヒー化学と食用キノコ/3.3.3 サルデーニャでのバイオリファイナリーとアザミの設計/3.3.4 三次元海洋養殖と気泡による釣り
    • 3.4 分散型エネルギー
    • 3.5 農業に関するいくつかの成功事例
      • 3.5.1 持続可能な農業政策の一般方針/3.5.2 途上国における持続可能な農業/3.5.3 先進国の貢献
    • 3.6 再生都市化:エコポリス
      • 3.6.1 エコポリス:循環資源フロー/3.6.2 再生都市/3.6.3 都市と自然災害/3.6.4 アデレード/3.6.5 コペンハーゲン
    • 3.7 気候──いくつかの良い報せと更なる挑戦
      • 3.7.1 良い報せ/3.7.2 歴史的債務への対処と「炭素予算」法/3.7.3 二酸化炭素排出の価格付け/3.7.4 「戦後経済」体制で地球温暖化と闘う
    • 3.8 サーキュラー・エコノミーは新たな経済論理を必要とする
      • 3.8.1 経済の仕組が変わらなければならない/3.8.2 サーキュラー・エコノミーへ移行する社会的便益
    • 3.9 5倍の資源生産性
      • 3.9.1 運輸/3.9.2 資源効率的な建物/3.9.3 農場での水の効率的利用
    • 3.10 健全な揺さぶり
      • 3.10.1 情報技術を歓迎する30年/3.10.2 「良い揺さぶり」/3.10.3 そして、ここで衝撃的提言:情報税
    • 3.11 金融界の改革
      • 3.11.1 商業銀行と投資銀行の分離/3.11.2 負債の取り扱い/3.11.3 貨幣創造の制御:シカゴプラン/3.11.4 国際通貨取引税/3.11.5 透明性の強化/3.11.6 独立規制者/3.11.7 富裕層への課税と税の徴収/3.11.8 「ビッグ4」監査法人を監督する
    • 3.12 経済制度の改革
      • 3.12.1 「ドーナツ経済学」/3.12.2 多数派の支持が得られる可能性のある改革/3.12.3 グリーン転換をもっと収益が上がるものへ/3.12.4 共通善のための経済
    • 3.13 良質な投資
      • 3.13.1 ウォール街から慈善事業まで/3.13.2 現在進行中の構造変化/3.13.3 インパクト投資/3.13.4 主流となることが鍵/3.13.5 グリーンボンド、クラウドファンディング、フィンテック
    • 3.14 GDP以外で幸福度の評価を
      • 3.14.1 新たな指標への近年の研究/3.14.2 GDPとGPIとの乖離/3.14.3 ハイブリッドアプローチに向けて
    • 3.15 市民社会、社会関係資本、そして共同のリーダーシップ
      • 3.15.1 公的な会話:市民集会の概念/3.15.2 社会関係資本の創出:多様な利害関係者による協力/3.15.3 共同のリーダーシップの事例:コーヒーコミュニティによる共通行動規範
    • 3.16 グローバルガバナンス
      • 3.16.1 序論:国連システムと未来志向の考え/3.16.2 個別の仕事/3.16.3 COHAB:国民国家による共生状態
    • 3.17 国家レベルの行動:中国とブータン
      • 3.17.1 中国とその第十三次五ヵ年計画/3.17.2 ブータン:国民総幸福量指標
    • 3.18 持続可能な文明に向けての教育 結論──わたしたちと一緒に始めよう!
  • 本書に対する称賛の声 用語

出現する未来から導く U理論で自己と組織、社会のシステムを変革する

  • はじめに   死に瀕したシステムに命を吹き込む  
    • 崩れ落ちる壁   盲点──出現する未来から導くには   症状──病理の風景   構造──症状を引き起こす構造的断絶   構造的バブルと断絶を引き起こすメンタルモデル   エゴ‐システムの意識 VS エコ‐システムの現実   エゴ‐システムの意識からエコ‐システムの意識への旅   メンタルモデル、構造、症状を生み出す源   Uへの旅   我々の行動の起点となっている内面の場を変える  出現する未来から導く   プレゼンシングの原則   この本の旅  
  • 第 1 章   表面──死と再生の諸症状  
    • 独裁者の失脚  プレゼンシング  不在化  狂気とマインドフルネスの瞬間   断層線   三つの分断、一つの流れ   結論と実践  
  • 第 2 章   構造──システムが生む断絶
    • 盲点Ⅰ  八つの構造的断絶  今日の社会の経済状態   意識の覚醒として見る資本主義の進化   一つの地図、いくつもの旅   グローバリゼーション1・0、2・0、3・0──そして4・0?   結論と実践  
  • 第 3 章   思考を転換する──経済進化のマトリックス  
    • 盲点Ⅱ──意識の覚醒   社会的な土壌(ソーシャルフィールド)   オイコス──経済思想の起源   経済的一神教の死   経済進化のマトリックス   マトリックスを読む   質問   1  自然──経済と自然のつながりを取り戻す   2  労働──生計のための仕事と目的としての仕事のつながりを取り戻す   3  資本──金融資本と実体資本のつながりを取り戻す   4  技術──技術と集合的創造性のつながりを取り戻す   5  リーダーシップ──リーダーシップと出現する未来のつながりを取り戻す   6  消費──経済と幸福のつながりを取り戻す   7  調整──部分と全体のつながりを取り戻す   8  所有──所有と最善の社会的用途とのつながりを取り戻す   結論と実践  
  • 第 4 章   源──意図と意識につながる  
    • 盲点Ⅲ──源   精神と物質についての会話   リーダーシップの道(タオ)   認知科学の盲点  社会進化のマトリックス   4・0社会への敷居を越える   結論と実践──マトリックスを再統合する  
  • 第 5 章   個人の転換を導く──「私」から「我々」へ  
    • 人は綱である   壁を突き破る  可能性の条件   自分を未来への媒体にする   結論と実践──一二の原則  
  • 第 6 章   関係性の転換を導く──エゴからエコへ  
    • 三つの障害──否定、諦め・皮肉、落ち込み   会話が世界を作る  結論と実践  
  • 第 7 章   組織の転換を導く──エコ‐システム経済を目指して  
    • リーダーシップの場を移行させる   組織機構の転換   セクターを超えた4・0革命を主導する   まとめ   出現する第四のセクター──エコ‐システム経済のためのセクター横断的プラットフォーム   結論と実践  
  • 第 8 章   出現する未来から導く──今こそ  
    • 物質と精神のフィードバック・ループを閉じる──経済4・0   我々の夢  Uスクール──抜本的な社会的イノベーションの運転席に学生をおく   生きた例──出現したがっていることを感じ取る   結論と実践
  • 謝辞   原注

経営改革大全 企業を壊す100の誤解

  • はじめに
  • 第Ⅰ部 迎合から先導へ
    • 第1章 株主にへつらうな
      • 1 株主から社会へ 2 現在価値から将来価値へ 3 短期指向から長期指向へ 4 ESGからCSVへ 5 外付けのガバナンス(統治)から内なるガバナンス(自治)へ
    • 第2章 従業員にへつらうな
      • 6 働き方改革から働き甲斐改革へ 7 ワーク・ライフ・バランスからワーク・イン・ライフへ 8 「働きやすい会社」から「働き甲斐のある会社」へ 9 現在価値(NPV)から将来価値(NFV)へ 10  スマートワークからハードワークへ
    • 第3章 顧客にへつらうな
      • 11  「既」顧客から「未」顧客へ 12  顧客価値から社会価値へ 13  欲望経済から共感経済へ
    • 第4章 世間にへつらうな
      • 14  「いいね(Like)!」から「まさか(Dare)!?」へ 15  コミュニティからコモンズへ 16  人間愛から万物愛へ 17  Post Truth からPre Truthへ 18  共通善から進化善へ 19  客観正義(正統)から主観正義(異端)へ
  • 第Ⅱ部 シフトからアップグレードへ
    • 第5章 デジタルの先へ
      • 20  C(サイバー)からP(フィジカル)へ 21  クラウドからエッジへ 22  デジタルハブ(出島)からクロスカプリングハブ(異業種結節点)へ 23  深層学習から転移学習へ 24  人工知能(Artificial Intelligence)から拡張知能(Augmented Intelligence)へ 25  ARからAHへ 26  バリューチェーンからバリューネットワークへ 27  D(デジタル)からX(トランスフォーメーション)へ
    • 第6章 戦略論に飛びつく
      • 28  戦略から実践へ  29  破壊からずらしへ 30  オープンイノベーションからタイトカプリングへ 31  プラットフォームからエコシステムへ 32  コトからモノへ 33  リーンからスケールへ
    • 第7章 グローバル経営の落とし穴
      • 34  ボーダーレスからボーダーフルへ 35  2層構造から3層構造へ 36  アービトラージ(鞘抜き)からアウフヘーベン(止揚)へ 37  リバース・イノベーションからエッジ・イノベーションへ
    • 第8章 事業モデルというコモディティ
      • 38  頭脳から身体へ 39  ブルー・オーシャンからパープル・オーシャンへ 40  ビジネスモデルからアセットモデルへ 41  想像力から展開力へ 42  型化から進化へ 43  ネットワーク外部性からネットワーク内部性へ 44  SコインからEコインへ
  • 第Ⅲ部 進化する世界
    • 第9章 経済モデルの進化
      • 45  資本主義から志本主義へ 46  有形資産から無形資産へ 47  規模の経済から範囲の経済へ 48  価値逓減から価値逓増へ 49  リアルバリューからオプションバリューへ 50  理論経済から行動経済へ 51  交換経済から交感経済へ
    • 第 10 章 組織モデルの進化
      • 52  機械から生命へ 53  グリーン(緑)からティール(青緑)へ 54  企業(Company)から仲間(company)へ 55  アメーバ(単細胞)からエコシステム(群細胞)へ 56  KPIからOKRへ
    • 第 11 章 人財モデルの進化
      • 57  STEMからSTEAMへ 58  IQからJQへ 59  メンターからリバースメンターへ 60  T型人財から#(ハッシュ)型人財へ 61  ハイポ人財(優等生)からエッジ人財(異端者)へ 62  プロフェッショナル(外部)経営者から現場(内部)経営者 63  MBA教育から実践学習(アクションラーニング)へ
    • 第 12 章 ガバナンスの進化
      • 64  ESGからESCへ 65  ビジョンからパーパスへ 66  バリューからビリーフへ 67  OODAからメビウスサイクルへ 68  リスク回避からリスクテイクへ 69  統治(他律)から自治(自律)へ
    • 第 13 章 経営モデルの進化
      • 70  競争(利己的遺伝子)から共創(利他的遺伝子)へ 71  問題解決から価値創造へ 72  経済価値から共通価値へ 73  突然変異から自己組織化へ 74  トライ&エラーからトライ&ラーンへ 75  競争優位から学習優位へ
  • 第Ⅳ部 日本企業の未来
    • 第 14 章 岐路に立つ日本企業
      • 76  規定演技から自由演技へ 77  ギグ・エコノミーからノマド・エコノミーへ 78  凸レンズから凹レンズへ 79  グローバルからJグローバルへ
    • 第 15 章 共感を生む日本的価値観
      • 80  安全から安心へ 81  健康(Health)から幸福(Wellness)へ 82  神経から身体へ 83  欲望(greed)から精神(mind)へ 84  「個」から「和」へ 85  非日常から日常へ 86  必然から偶然へ 87  量から質へ 88  純(Pure)から融(Hybrid)へ 89  破壊(ディスラプション)から融和(インクルージョン)へ 90  利己から利他へ
    • 第 16 章 志本経営(Purpose-driven Management)を目指せ
      • 91  Or から And へ 92  反(アンチテーゼ)から合(ジンテーゼ)へ 93  ディスラプションからピボットへ 94  コーチングから相互学習へ 95  危機感から使命感へ 96  「たくみ」から「しくみ」へ 97  戦略転換から学習転換へ 98  In から Out へ 99  サイエンスからアートへ 100  プロフィットからパーパスへ
  • おわりに

ビッグ・ピボット なぜ巨大グローバル企業が〈大転換〉するのか

  • 日本語版 序文   
  • はじめに あたらしい世界から送られてくるメッセージ 
    • リスクとビジネスチャンスが入り混じり、激しく変化する世界 ビッグ・ピボット 我々にとってのビッグ・ピボット この本の構成
  • 第1部  3つの脅威とチャンス   
    • 第1章 どんどん暑くなるから、クリーンなビジネスが勝つ
      • 気候変動の心理学 気候変動の数字と物理的現実 クリーン経済の成長
    • 第2章 いよいよ資源が足りなくなるから、イノベーションが勝つ
      • すべてに対するあたらしい需要 供給側の課題 いつでもどこでも水、水、水 食糧・エネルギー・水のネクサス ──そしてトルティーヤ暴動 もっと大きなボートじゃないとだめだ   
    • 第3章 なにもかも見えてしまうから、隠さない者が勝つ
      • 七〇億総批評家時代 完全にローカル(で閉じた)な情報などない ディール・ブレーカー(「この話はなかったことに」) ビッグでヘビーなデータ リトル・データ シェアしよう ──コラボ消費 オープンでグリーンなイノベーション   
    • 第4章 ビッグ・ピボットするためのあたらしいマインドセット
      • これは慈善事業ではない ビッグ・ピボットの原理原則 デカップリング(切り離し) ──「成長」を再定義する リジェネレーション(ゼロ、そしてその先をいく再生産) サーキュラー(循環性) マクロとミクロの問題 ビッグ・ピボットに立ちはだかる四つの大きな障害
  • 第2部  ビッグ・ピボット  10 の戦略
  • ビジョン・ピボット   
    • 第5章 短期的成果至上主義と戦う    
      • ユニリーバCEOの決断 何の攻防戦なのか 市場はカジノ 市場は合理的なのか? とてつもない邪魔 イノベーションへの投資を妨げるもの ▽実践編 企業の目的   
    • 第6章 科学的根拠のある大きな目標を立てる
      • フォードの目標「燃費二倍アップ」は必要条件だった 企業のリーダーたち フォード・モーターの科学的目標 ブリティッシュ・テレコムの「ネット・グッド」 ──バリュー・チェーンを考える その他の企業リーダーたち ▽実践編 ディアジオの例 科学的根拠に基づいた大きな目標を実行する   
    • 第7章 異次元のイノベーションを追求する    
      • 水なしで服を染めるアディダス 異次元のイノベーションの七つの形 ▽実践編 ──「異次元」を業務化する
  • バリュー・ピボット   
    • 第8章 社員全員を巻き込む    
      • ボーナス査定の基準を変えたウォルマート カルチャーが果たす役割 長期的思考と直接的なインセンティブを結びつける ビッグ・ピボットを奨励するための直接的なインセンティブ     システムの「ゲーム化」 ──社員の行動やアイデアを評価し、楽しくご褒美を 本質的な報酬 ──仕事に意義を見出す カルチャーを力で変える ──CSRのお葬式 ▽実践編   
    • 第9章 ROIを再定義する    
      • 社内に炭素税を課すマイクロソフト スーパーボウル広告のROIは? 価値を評価されていないもの ROIは再発明されなければならない ▽実践編 最終的にはリーダーシップ   
    • 第 10 章 自然資本に価格をつける    
      • プーマの環境損益計算書 ビジネスが環境を保護するメリット ──ダウとザ・ネイチャー・コンサーバンシー ビジネスにとっての自然資本のコスト ──プーマの環境損益計算書 なぜこんなことをやるのか ▽実践編
  • パートナー・ピボット   
    • 第 11 章 ロビー活動を変える
      • ビル・ゲイツ、ジェフ・イメルトの主張 左手よ、右手にあいさつを 炭素の価格 化石燃料への補助金時代の終わり クリーン経済への官民投資     「クリーン」な製品と生産過程により高い基準を 透明性 その他のトピックに関するロビー活動をするうえでのポイント 企業レベルでのアクション事例グループでのアクション ▽実践編   
    • 第 12 章 ライバルをパートナーに    
      • なぜコカ・コーラとペプシコは協力したのか 数の力 ザ・サステイナビリティ・コンソーシアム ──バリュー・チェーンとの協働     自動販売機 ──競合や不倶戴天の敵とさえも協働する 結局何をめぐって争っているのだろうか? ──グリーンエクスチェンジのストーリー ブラジルからのバンドエイド ──コミュニティや政府との協働 アプリシエイティブ・インクワイアリー ──社員主導の協働 ▽実践編   
    • 第 13 章 消費者に「気付き」を仕掛ける    
      • 印刷量を減らして利益を生むゼロックス 消費主義に宣戦布告するパタゴニア マークス・アンド・スペンサーが提唱する、古着の「SHWOP」 ユニリーバの水への取り組みはブランド単位 消費者に「関心があるかどうか」は、問題になるのか?     B2Bの「省費」のセールストーク ──キンバリー・クラーク・プロフェッショナル ▽実践編
  • ビッグ・ピボット   
    • 第 14 章 レジリエントで脆弱性のない企業をつくる
      • レジリエンスの基礎 レジリエンスやリスク回避の価値を評価することの難しさ ▽実践編 結論 ビッグ・ピボット世界の予想図 ビッグ・ピボットの世界 おわりに 
  • 付録A サステイナビリティ中級編 付録B 科学的根拠に基づいた目標設定 
  • 謝辞 訳者あとがき 原注