問題解決と創造の知識,本の森

学びを極めたシニアに学ぶ本2冊

学びを極めたと自負していると思われる男女のシニアによる、それぞれ「学び」のエッセンスを主張する2冊の本が目に止まった。これこそが本当の「学び」だと主張している本は世の中に何十冊もあるが、たまたま私とほぼ同年代で、学びの経験を重ねたシニアが、それぞれ目次に学びのエッセンスとなる項目を掲記するという共通性のある本を出していたので取り上げてみた。
1冊目は、「何歳からでも結果が出る 本当の勉強法:望月 俊孝」、2冊目は、「メタ認知で〈学ぶ力〉を高める:認知心理学が解き明かす効果的学習法:三宮真智子」である。
といっても私は無条件でこれらを押す気はない。それぞれ著者が学んだ上で、人に提供している「知的サービス」があまり気に入らない。望月さんの「売り」は、望月俊孝オフィシャルブログ「3つの宇宙法則で魂の次元上昇」Powered by Ameba。三宮さんは「メタ認知」を専門とする認知心理学者であるが、上記の本の「第2部 メタ認知的知識を学習と教育に活かす」の内容、整理の仕方は、「メタ認知」心理学者としての立論としては幼稚に思える。
ただいずれも、How To本として、自分にとっての引っかかりをチェックしてみるという意味はあると思うので、それぞれ目次にある「学び」のチェック項目を掲記しておく。なお望月さんの本の目次の各項目はどちらかが「正しい選択肢」であるとして○と×が付いているのだがそれは省略した。
誰にとっても何個かの項目は参考になるだろう。著者の理由付けを知りたければ、Kindle本に当たられたい。
でもこれを見ているだけでは、「学び」は全然楽しくなさそうだ、

何歳からでも結果が出る 本当の勉強法:望月 俊孝

Reference

目次

  • はじめに
  • 第1章 Start 勉強をはじめるときの「迷い」を断ち切る
  • 01
    • 人は死ぬ間際に「もっと遊べばよかった」と後悔する 
    • 人は死ぬ間際に「もっと勉強すればよかった」と後悔する
  • 02 
    • 勉強は、「完璧」を目指すもの 
    • 勉強は、自分なりの「完成」を目指すもの
  • 03 
    • 最初から「崇高な目的」のために勉強をする 
    • 勉強は「欲望」ではじめて、「やりがい」で続ける
  • 第2章 Plan 学習目標を定め、計画をつくる
  • 04 
    • 学習とは、1つでも多く「間違い」に気づくこと
    • 学習とは、1つでも多く「正解」すること 
  • 05 
    • 試験勉強とは、内容を「読み直す」作業である 
    • 試験勉強とは、内容を「思い出す」練習である
  • 06 
    • 試験を突破する人は、「一夜漬け」の達人である 
    • 試験を突破する人は、「一夜漬け」の真逆である
  • 07 
    • 勉強時間で大切なのは、「長さ」を守ること 
    • 勉強時間で大切なのは、「開始時刻」を守ること
  • 08 
    • 学習量の目安は、長いスパンでざっくりつくっておく 
    • 学習量の目安は、毎日しっかりとつくっておく
  • 09 
    • 「熱意」が、あなたの能力を覚醒させてくれる 
    • 「期限」が、あなたの能力を覚醒させてくれる
  • 10 
    • 勉強は、集中できるまとまった時間でやらないと効果は薄い
    • 勉強は、スキマ時間で積み重ねたほうが効果的
  • 11 
    • 正しい勉強をすれば、最初から楽しくて仕方がない 
    • どんな正しい勉強法も、最初はつらく感じる
  • 12 
    • 問題は、最後に解く 
    • 問題は、最初の段階で一度解いておく
  • 13 
    • 「合格体験談」の逆転ストーリーを100%信じる 
    • 「合格体験談」には、2つの限界がある
  • 第3章 Do 何歳からでも結果が出る一生モノのインプット術
  • 14 
    • 試験で使える記憶術は、時間をかけて習得するべき 
    • 試験で使える記憶術は、たった2行で説明できる
  • 15 
    • 覚えにくい暗記事項は、何度も書いて覚える 
    • 覚えにくい暗記事項は、手書きイラストにして覚える
  • 16 
    • 音で覚えたい場合は、プロが吹き込んだ音声教材を使う 
    • 音で覚えたい場合は、自分で音読してみる
  • 17 
    • よりくわしい説明をされると、記憶量が増える 
    • 背景にある物語を知ると、記憶量が増える
  • 18 
    • 記憶量は、かけた時間に応じて増える 
    • 記憶量は、体感した時間に応じて増える
  • 19 
    • 記憶作業は、一気に集中しておこなう 
    • 記憶作業は、間に睡眠をはさむ
  • 20 
    • 記憶作業を減らすには、覚える項目を絞る 
    • 記憶作業を減らすには、記憶のつながりを増やす
  • 21 
    • 人は「整理されているもの」のほうが覚えやすい 
    • 人は「ごちゃ混ぜのもの」のほうが覚えやすい
  • 22 
    • 年を重ねると、記憶力の低下は避けられない 
    • 年を重ねても、脳はアップデートできる
  • 23 
    • 記憶力を高める必要があるのは、若者だけである 
    • 高齢化社会では、記憶力訓練はラジオ体操のように日常になる
  • 24 
    • 講義メモは、スマホやPCでおこなう 
    • 講義メモは、やはり手書きでおこなう
  • 25 
    • 最初から、大切なところには蛍光ペンを使う 
    • 全体を2回読み直すまでは、蛍光ペンは我慢する
  • 26 
    • 学習ノートは、覚えたいことを自由にまとめる 
    • 学習ノートの理想は、「If-thenモデル」のシンプルなもの
  • 27 
    • 論文口頭試験では、多く論拠を述べたほうが勝ち 
    • 論文口頭試験では、挙げるべき論拠は「3つ」に絞る
  • 28 
    • 究極の読書法は、1分間で本を読み切ること 
    • 究極の読書法は、「9割捨てる」こと
  • 第4章 Check 自分自身で勉強を適切に評価する
  • 29 
    • 本番までに、モチベーションを上げておく 
    • 本番までに、課題の分析力を上げておく
  • 30 
    • ベストを尽くすとは、ひたすらがんばること 
    • ベストを尽くすとは、ベストを数値化すること
  • 31 
    • 勉強の成果は、反省すれば改善される 
    • 勉強の成果は、計測するだけで改善される
  • 32 
    • 常に、ゴールと現状のギャップを意識する 
    • 勉強開始時は、現状の「うまくいった点」だけを見る
  • 33 
    • 「未来の自分はきっと成長している」と考える 
    • 「未来の自分に警告してくれる協力者」を用意する
  • 34 
    • ひたすら新しい単元に進むことを最優先にする 
    • 間違えた問題の解き直しを最優先にする
  • 35 
    • 復習は、同じ教材を繰り返しておこなう 
    • 復習は、同じ教材をほんの少し内容変更しておこなう
  • 36 
    • 練習量と成果は比例する 
    • 先生からのフィードバック環境と成果は比例する
  • 37 
    • 苦手分野は集団クラス、得意分野は個別学習で学ぶ 
    • 苦手分野は個別学習、得意分野は集団クラスで学ぶ
  • 38 
    • 「わからない」と言うのは、不勉強の証拠 
    • 「わからない」と言えるのは、勉強を重ねている証拠
  • 第5章 Improve 勉強法をさらに改善する
  • 39 
    • 勉強のやる気は、自ら奮い起こすものだ 
    • 見るものを変えると、やる気ゼロでも勉強が進む
  • 40 
    • 落ち着いて着席できる状態が、学習力をアップさせる 
    • 動かない状態は、むしろ人の学習力をダウンさせる
  • 41 
    • 20分休憩があったら、スマホを見る 
    • 20分休憩があったら、自然のなかを歩く
  • 42 
    • 勉強中は、よそ見禁止 
    • 勉強中は、「緑の自然」をよそ見する
  • 43 
    • 勉強中は、スマホを時計代わりにする 
    • 勉強中は、スマホを別の部屋に置く
  • 44 
    • どんな場所でも勉強できるようにする 
    • 勉強する「ホームグラウンド」を徹底的につくる
  • 45 
    • イメトレでは、「合格した喜びのなかの自分」を想像する 
    • イメトレでは、「困難を乗り越えている自分」を想像する
  • 46 
    • 勉強からの現実逃避は一刻も早くやめる 
    • 徹底的に逃避することで、勉強の意味が見つかる
  • あとがき 参考文献

メタ認知で〈学ぶ力〉を高める:認知心理学が解き明かす効果的学習法:三宮真智子

Reference
目次

  • はじめに
  • 第1部 メタ認知を理解するための20のトビック
    • 認知とは何か,メタとはどういう意味か
    • メタ認知とは何か
    • メタ認知的知識とは何か
    • メタ認知的活動とは何か
    • メタ認知という言葉が使われるようになった背景
    • 記憶関連のメタ認知(メタ記憶)の発達
    • 理解関連のメタ認知(メタ理解)の発達
    • 「視点取得」とメタ認知
    • 「心の理論」とメタ認知
    • 学習に困難を抱える子どもの支援とメタ認知
    • 協同学習における他者とのやりとりとメタ認知
    • 学習における加齢の影響とメタ認知
    • メタ認知が働かなくなる場合
    • 「不明確な問題」が要求するメタ認知
    • メタ認知を司る脳の部位
    • 自己調整学習とメタ認知
    • 頭のよさ(知能)とメタ認知
    • 意欲(動機づけ)とメタ認知
    • 感情とメタ認知
    • メタ認知の問題点・留意点
  • 第2部 メタ認知的知識を学習と教育に活かす
  • Section1 意識・注意・知覚編
    • 睡眠をとることが頭の働きをよくする
    • 睡眠中にも学習は進む
    • 意識せずに学習できることがある
    • 学習やテストに適した緊張感(覚醒レベル)がある
    • カフェインの覚醒効果を濫用することは危険
    • 音楽で覚醒レベルをコントロールできる
    • 注意を向けなければ,見れども見えず聞けども聞こえず
    • 頭を休めている間に解決策がひらめく
    • 努力せすに長時間,没頭できる状態がある
    • ノートの情報をグループ化しておくとすばやく関連づけられる
    • アンダーラインの活用で重要な点が一目でわかる
  • Section2 知識獲得・理解編
    • 一度に記憶できる範囲は限られている
    • 最初と最後に学習したことは忘れにくい
    • 情報を目立たせると記憶に残りやすくなる
    • 知識はネットワークの形で蓄えられている
    • 覚えたい内容に対して深いレベルの処理をすると忘れにくい
    • 自分に関連づけると覚えやすい(精緻化1)
    • 自分で考えたことや自分で選んだことは覚えやすい(精緻化2)
    • テキストの内容をイラストで表すと覚えやすい(精緻化3)
    • 語呂合わせをすると数字を覚えやすい(精緻化4)
    • バラバラの記号や単語などはストーリーにすると覚えやすい(精緻化5)
    • 環境手がかりを利用すると覚えたことを思い出しやすい
    • 視覚情報を言語化すると記憶が歪む場合がある
    • コンセプトマップを描くことが理解・記情を促す
    • これから学ぶ内容のテーマや要約を先に見ておくと理解しやすくなる
    • テキスト学習には,「SQ3R法」を取り入れると理解・記憶を促す
    • テキストを読みながら聞かされると理解・記情が妨げられる場合がある
    • 習熟度が低い場合には,パフォーマンスの自己評価はあてにならない
    • テストは記憶の定着を促す
  • Section3 思考・判断・問題解決編
    • 思い込みが創造的問題解決を妨げる川
    • 習熟による「慣れ」がよりよい問題解決を妨げることがある
    • 命題論理では「真か偽か」の判断をまちがえやすい
    • 三段論法では結論のもっともらしさに惑わされる
    • 事例の思い出しやすさに惑わされる
    • 最初に目に飛び込んだ数字に惑わされる
    • 「偶然」には気づきにくい
    • 仮説は修正されにくい
    • ストーリーに惑わされると問題の本質が見えなくなる
    • 質問の仕方が答を誘導する
    • 代表値の用い方で判断が変わってくる
    • 因果推理は短絡的になりやすい
    • ・アイデアの量と質とは比例する
    • 「創造性は特殊な才能」という考えが創造的思考を邪魔する
    • 粘り強く考えると,よいアイデアが出るに
    • アイデアをどんどん外化することが発想を促す
  • Section4 意欲・感情編
    • 「この学習は自分に役立つ」ととらえることが意欲を高める
    • 「自分にはできる」と考えると,やる気が出るに
    • ・難しすぎず易しすぎない課題には最もやる気が出る
    • 外発から内発へと,意欲(動機づけ)には段階がある
    • がんばってもうまくいかないことを何度も経験するとやる気を失う
    • 好きで学習していることにご褒美を出されると,逆にやる気がなくなる
    • 学習の成果は自分次第であると考えると学習意欲が高まるい
    • 自分で選べるという感覚がやる気を高める
    • 評価ばかりを気にすると学習における新たな挑戦意欲が低下する
    • 過度にがんばりすぎると,その後しばらく自制心が働かなくなる
    • 自分が学習の主体だと感じれば学習者は能動的になる
    • 多少苦手な科目も頻繁に接していると親しみが湧く
    • 気分がよいと発想が豊かになるい6
    • テスト不安はテスト成績を低下させる
    • 楽観的な気持ちで臨むと学習もうまくいく
    • ネガテイプな感情は書き出すことで和らぐ
  • Section5 他者との協働・コミュニケーション編
    • 他者に教える(説明する)ことは理解を促進する
    • 他者との自由なやりとりは創造的思考を促す
    • あいづちとうなずきがアイテアを引き出す
    • 他者の考えに触れることが発想力を高める
    • 頻繁な発話交替が問題解決のアイデアを出しやすくする凵6
    • 個人思考と協同思考をうまく使い分けることが大切
    • 討論は複眼的なものの見方を助ける
    • 討論でものごとを決める場合,思慮が浅くなることがある
    • 討論では同調圧力が生じることがあるい
    • グループワークで社会的手抜きが生じることがある
  • Section6 行動・環境・時間管理編
    • 自分で自分を条件づけて学習行動を引き出すことができる
    • 他の人が学ぶ様子を見ることは学習行動を促す
    • 大変そうな学習も少しずつに分ければ楽にできる
    • とりあえず学習を始めれば,そのまま続けられる
    • 机が散らかっていると作業効率が落ちる
    • 物理的な学習環境が学習効率を左右するい
    • 学習計画がうまくいくためには,すべきことと所要時間の可視化が必要
    • 環境を変えれば学習行動が変わる
  • 引用文献
  • 索引

プチ創造,本の森

読書メモを作る

Kindle本の読書について

厖大なKindle本を買いながら、なかなか満足のいく読書習慣が定着しない。Real本時代は、積読も多かったが読み始めた本は消化していたように思う。」しかしKindle本はいつまでたっても不満足なままだ。読書メモまでいかない。
このままではあの世まで Kindle 本を引きずっていくことになるので、さてこの辺で、少し読書と読書メモを考え直そう。これも「プチ創造」の一環だ。要するに一つずつ焦点を当てて、「創造」していくことが大事だろう。

読書をどう捉えるか

まず読書について考えよう。 
「読書とは何か 知を捕らえる15の技術」(三中信宏)は数ある「読書本」のなかではきわめてまともな本だと思うが、その詳細は別途検討することにして、ここではかなり以前に読んだそのノード(手掛かり、痕跡)によって「私見」を組み立ててみよう(ちなみに三中本はノードを立論の基本的な概念としている。)。
三中は、読書をする行為を狩猟家ないし登山家に見たてている。狩猟家のことはわからないが(分かる人の方が少ないだろう。)、登山については私は初中級百名山完登者だからそれなりにイメージできる。
登山は高山であればその過程はやはり苦しいが、終わった後は極めて爽快な満足感がある。読書も難解な本はその読解過程はやはり苦しいが、終わった後は極めて爽快な満足感がある。
登山は体を使い読書は頭を使うというイメージがあるかもしれないが、登山も頭を使うし読書も体を使う。いずれにせよ体力を要するし、体が受け止める情報は基本は視覚(画像)でありそれを脳が処理することに違いはない。物理的に移動することによる足の負担は、登山だけだが。
登山は、当然、「登り」と「下り」からなるが、三中読書論の秀逸な点は、最終頁まで読んでいっておしまいではなく、途中の手掛かり、痕跡の再構成を想定している点である。

抽象的に言えば、登山は、物理空間の移動(「登り」と「下り」)とその過程で推測・確認される山全体及び山頂とその眺望全体(山の位置付け)を把握する行為である。移動中には、岩もあれば、沢もある。藪漕ぎもある。その過程から、山全体及び山頂を推測・確認し、眺望も把握できる。
三中は読書を、読書の過程で理解の一部であるノード(痕跡)を刻み、ノードをたがいに結びつける〝連鎖〟としての「チェイン(chain) =鎖」、階層的構造を示す「ツリー(tree) =樹」、そしてより複雑な「ネットワーク(network) =網」に構成する作業と捉え、その過程ではアブダクションが重要な役割を果たすと言っている。これは読書行為の本質を切り取った考え方だと思う。最終頁までの読書の過程で様々な手掛かり、痕跡を獲得し、それをつないで著書全体の言語空間を想定・構成すると考えるのだ。言わば著書の言語空間の移動とその過程で推測・確認される著書全体及び核心の主張とそこからの眺望全体の把握と捉えればいいだろう。登山とパラレルに捉えることができる。だから「本の森」を彷徨うことも「山ある日々」なのだ。

当然山にもいろいろな山行形態があるように、本にもいろいろな種類・内容があるので、一義的に決めることはできない。
いずれにせよ比喩的な問題だから細部に拘っても仕方がないが、苦しいが楽しいこと、手掛かり、痕跡を再構成し全体を把握するという重要な共通点があることは間違いない。

読書メモの作成

読書メモの必要性

次に読書メモの作成について考えよう。読書の過程を記録するのは記憶だけでは覚束ない。実際登山もちゃんと記録しておかないとどんどん記憶は失せていくが、幸いなことに色々なガイド本があるのでそれを見て記憶を蘇らせることはできる。
もちろん本についても一部はガイド本、紹介本があるが、数が少ないし、原本にあたってもいいが、原本へアクセスする手掛かりが必要である。そのために読書メモがあるといい。Webへの基礎資料として使うためには、ある程度内容に踏み込んだものである必要性がある。まず読書メモの構成から考えよう。読書メモについてはできるだけ最新のデジタルをデジタル技法を用いることにしよう

読書メモについて

読書メモの構成をどうするか

Notionのテンプレートを見ると、読書メモ(リーディングリスト)は、「タイトル、著者、リンク、ステータス、評価、読了日、種別」から構成されている。
前3者+Asinは「メタデータ」としていろいろと取得する方法はある。これを「メタデータ」としよう。

ところでKindle本は、画像本以外は、テキスト部分を選択してメモとハイライトを取ることができる。ハイライトはテキストで外に出せるので、これを利用して、目次や抜き書きはかなり容易に作成できる。画像本とR本は、画面や紙のコピーとスキャン、そして音声入力でそれを作成しよう。

テキストを作成するには音声入力を利用するのが最も便利である。現に今私はパソコンの Google ドキュメントの音声入力を利用している。これはなかなか快適である。

以上を前提に、読書メモの項目をどうするか。

読書メモの具体的な構成

メタデータ
 Title:
 Author:
 Asin:
 Reference:
著者サイドのコメント
本の森を縦走する
 縦走(つながり)とクライミング(飛躍)
 抜き書き
 コメント・要約・評価
詳細目次

本の森を縦走する

読書メモの構成のうち、「著者サイドのコメント」はReference(基本的には、Amazonへのリンク)の一部を抜粋する。内容を知るにはReferenceをクリックすればいいだけだが、その本の内容が(私にも)すぐにイメージできるようにするために設定する。

「本の森を縦走する」は、私が作成する部分だ。

「縦走(つながり)とクライミング(飛躍)」は、その本を読もうとした経緯、その本を読むことでどこに行く見通しなのか等々を記そう。「縦走とクライミング」でもいいのだが、それだけでは意味不明なので、つながりと飛躍を付加した。
「抜き書き」のうちKindle本はハイライトを利用して作成する(画像本やR本は、該当部分をチェックして音読することにしよう。)。
「コメント・要約・評価」は、上記の「言語空間の移動とその過程で推測・確認される著書全体及び核心の主張とそこからの眺望全体の把握」とその評価になる。

「詳細目次」は、Kindle本のハイライト等を利用して作成済みのものが多い。

自分で作成する部分を除き、購入済みのKindle本のデータは、Notionのデータベースにすることにしよう。それも学ばなければ。

IT・AI・DX,プチ創造

ChatGPTとNotion AIとは何か

ChatGPTとNotion AI

せいぜいここ半年ぐらいだが、ChatGPTとNotion AIが話題となっている。ChatGPTとNotion AIは、Web上(前者)、あるいはNotionというメモアプリで(後者)、質問を記述すると、それに対してテキストで回答を返してくれたり、その他様々な文書作成補助をしてくれるるサービスである。

私は、メモアプリとして、Obisidianに加えて、Notionも利用できるかなと思い少し触ってみたら、Notion AIが搭載されていたので、これは何かなと触れてみた。

この記事は、何も知らない私が、ChatGPTとNotion AIに触ってみた「初発の印象」であるが、使えると思えば、今後更に展開してみよう。

なお私は、Notionを利用しようと考えている関係で、Notion AIは有料サービスに加入したが、ChatGPTにダブルで加入するメリットがあるかどうか分からないので、こちらは無料サービスである。

まずNotin AIに、「Notion AIとは何か」、質問してみた。

Notion AIとは何か

「Notion AIは、オンラインドキュメント管理プラットフォームであるNotionに統合された人工知能(AI)です。ドキュメントに関する質問に答えたり、タスクを自動化することができます。例えば、タスクリスト内で重要なタスクを自動的に強調表示したり、締め切りが近づいているタスクを自動的に通知することができます。Notion AIは、ドキュメントの作成や編集の手間を減らし、生産性を向上させるのに役立ちます。」という回答だった。

「続けて」とリクエストすると、内容が補充されるが、Notin AIについては、回答が用意されていて当然なので、今読みかけの本の主題である「メタ認知」について質問してみた。

メタ認知とは何か

「メタ認知とは、自分自身の認知についての知識や理解のことで、自分自身が何に気づいていて、何を知っているかを把握することが含まれます。
メタ認知は、自己理解を深めるために非常に重要です。自分自身がどのように考え、学び、問題を解決するかを理解することで、自分自身を改善するための戦略を開発することができます。特に、メタ認知は、学習や問題解決において、自己調整や自己評価を行うための必要不可欠なスキルです。
メタ認知を発展させるには、以下のような方法があります。
自己観察 – 自分自身を観察し、自分の思考プロセスや感情、行動を理解することが重要です。自己観察は、自分自身に対する内省を促し、自己理解を深めるための重要なステップです。
フィードバックの受け取り – 周りの人々からのフィードバックを受け取ることも、メタ認知を発展させるために重要です。自分自身の強みや弱みを知ることで、自己評価や自己調整がより容易になります。
認知的書き起こし – 自分自身の思考プロセスを書き起こすことで、自分自身の思考をより明確にすることができます。認知的書き起こしは、自分自身の思考プロセスを理解し、改善するための重要なステップです。
メタ認知を発展させることで、自分自身の学習や成長を促進し、より効果的に問題を解決することができます。」。
どうだろう。いずれもぼやっとして記述で、手応えがない。これなら普通に検索した方が良さそうだ。

百人一首の書き出し

次に「百人一首」の書き出しを指示してみた。快調な出だしだったが、60数首のところで止まってしまった。それは何かの制限かもしれないが、問題は、中に数首「間違った」歌が入っていたことだ。これは著作権の問題の可能性がある。どうも何かを書き出すことを指示することにはいろいろと問題がありそうだ。そういえば、Notion AIの提供会社サイドも、文書作成よりも、加工に利用することを想定しているという情報を見たような気がする。

要はNotion AIは、基本的に文書作成作業の補助ツールという位置付と考えるべきだろう。

Notion AIの活用法

Notion AIには、どのような利用法があるのか。もちろんNotionでもアナウンスされているが、ChatGPTとの差異を念頭に逐一確認しているKindle本の「Notion AI超徹底活用ガイド: ChatGPTとの違い・共通点を徹底解説 文書作成・執筆系AIの本命が始動!?:葵 あすか」によれば次のとおりである。使い方次第だろうが、今のところ余りピンとこない。

  • 文章作成支援編
    • 文書作成支援①:「文章を改善する(校正)」
    • 文書作成支援②:「スペルと文法を修正する」
    • 文書作成支援③:「短くする」
    • 文書作成支援④:「長くする」
    • 文書作成支援⑤:「トーンの変更(フォーマル化)」
    • 文書作成支援⑥:「トーンの変更(カジュアル化)」
    • 文書作成支援⑦:「シンプルな表現に書き換える」
    • 文書作成支援⑧:「要約する」
    • 文書作成支援⑨:「翻訳する(英訳)」
    • 文書作成支援⑩:「翻訳する(和訳)」 文書作成支援⑪:「説明を付ける」
    • 文書作成支援⑫:「アクションアイテムを抽出する」
    • 文書作成支援⑬:「続きを書く」
  • 基本活用編
    • 基本活用①:アイデアのブレインストーミング
    • 基本活用②:ブログ投稿文の作成
    • 基本活用③:アウトラインの作成
    • 基本活用④:SNSの投稿文の作成
    • 基本活用⑤:プレスリリースの作成
    • 基本活用⑥:創作ストーリーの生成
    • 基本活用⑦:エッセイの創作
    • 基本活用⑧:詩の創作
    • 基本活用⑨:会議のアジェンダの作成
    • 基本活用⑩:長所・短所のリストの作成
    • 基本活用⑪:職務記述書の作成
    • 基本活用⑫:営業メールの作成
    • 基本活用⑬:求人募集メールの作成
  • 応用活用編
    • 応用活用①:比較と表形式での出力
    • 応用活用②:ダミーデータの作成
    • 応用活用③:クレームに対する対応文の作成
    • 応用活用④:英文メールの返信文の作成
    • 応用活用⑤:エクセル関数を聞く
    • 応用活用⑥:プログラミングコードを聞く

ChatGPTとGPT 4.0

上掲書によると、Notion AIは「回答」を返すのに対し、ChatGPTは「会話」を返す、前者が専門的であるのに対し、後者は汎用的だとされている。多少の差異を除くと似たようなものなのだろう。
ところでみんながChatGPTに触っているうちに、ChatGPTは、GPT 4.0に進化した。つい最近だ。
その中身は、ChatGPTと違う?「GPT-4」使ってみたリアルな感想 | The New York Times | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュースを見るとよいが、非常に「期待」されていることが分かる。

ChatGPT for Google

ところで、ChatGPTの開発会社OPENAI社に、マイクロソフトが多額の資金を提供したので、マイクロソフトの検索エンジンにAIが搭載されるらしいが、Google Chromeにもつい最近拡張機能としてChatGPT for Googleが搭載された。これもOPENAI社のもののようだ。Google ChromeのChatGPTについていったん「使ってみると、従前の検索が「改善」された気がする」としたが、これは従前の検索について画像とかも増えていただけで、ChatGPTは別のスペースに表示されるのだった。たまたま水戸家裁に行くので検索してみたところChatGPTは「「水戸家裁」という言葉は、「水戸家」が主導する家庭裁判のことを指します。」としていろいろと説明している。面白いが、どのよう検索し、どのように利用するのがいいのか。

聞き方(指示)次第のようだ

少しChatGPTについて説明した本に目を通してみると(「Excel ChatGPTでビジネスが加速するAI仕事術」「GPT-4 対応 おばちゃんでもわかる 超 入門 ChatGPT AI チャットボット: 15事例」、「GPT-4 対応 ChatGPT の 応答精度 は プロンプト が9割 テンプレート 付: GPT-3.5 Bing AI Perplexity Notion AI との比較」等)、充実した回答を得るためには、聞き方(指示の仕方)が重要なようだ。それと英語と日本語という問題もある。「すばらしい論文を書いた」というのは、当面、英語圏での固有の領域の問題のようだ。IT領域は、日本語でもかなりできそうなことが、「「Excel ChatGPTでビジネスが加速するAI仕事術」を見るとわかる。

使い方次第で役に立つこともあるだろうが

何でもできるAIは何もできないと同じで、これを有効に活用できる分野は限られるだろうし、そこで出来上がったものの大部分は「ゴミ」だ。例えば題名を与えて「詩」や「エッセイ」を作成する機能もあるが、その内容にはうんざりしてしまう。

当たり前だが、主として使うべきは脳の思考機能だ。

伊東乾さんの次の指摘は正しいと思う。
無能なAIを見破る「チャットボット・リテラシー」 チャットGPTなどの出力は基本「ゴミ」という分別を(1/4) | JBpress (ジェイビープレス)