「ビジネスツールとしての知的財産」を読む

この記事は約3分で読めます。

~ストーリー漫画でわかる 作者:大樹七海,監修:杉光一成

知的財産についての入門の入門として

理系の大学を経て,国立研究機関に在籍したあと弁理士資格を得て人生で初めて漫画を描いたという,非常に勉強家であることがうかがわれる作者の作品である。

ストーリー漫画で描かれた「ビジネスツールとしての知的財産」という触れ込みであり,碁のソフトをめぐる様々な紛争,日米対決等が描かれている。漫画は中の中程度の面白さか。

知的財産について入門の入門として読む分にはいいだろうが,今後も知的財産分野を漫画で描くのであれば,もう少し突っ込んだ内容が望まれるだろう。漫画を描く苦労は分かるが,このような作品を読む読者はそこをあまり評価しない。

重要な用語

各章の漫画の後に,簡単な知的財産についての説明記事が載っている。その中で重要と思われる用語だけピックアップして掲載しておく。

パテントロール

「コストセンター」「プロヒフィットセンター」から「ビジネスツール」へ

SWOT分析(プラス/マイナス,内部/外部環境),ファイブフォース分析

特許権…技術的アイデア,意匠法…工業的に量産できる物品のデザイン,商品名やサービス名称等…商標法,(実用新案権…物品の形状,構造の考案),著作権法…アイデアや感情の表現,不正競争防止法

国際特許…PCT

ブランド…商標の中でも品質保障機能を持ち,」顧客吸引力を化体資産としての価値を得たもの

特許出願しないという選択肢

弁理士と知的財産管理技能士

IT企業のスタートアップに必要な人材

経営 ハスラー,開発 ハッカー,デザイン ヒップスター
製品の「外観」という意味での製品デザインは,意匠法

デザインドリブンイノベーション(手段)とブルーオーシャン戦略(目的)

知的財産法でデザインはどこまで保護されるか

ビジネスモデル/操作性/素材/外観/アイコン/音/店舗

特許法,商標法,意匠法,不正競争防止法

IPランドスケ-プ

市場参入抑制機能,市場排除機能

オープン&クローズ戦略

詳細目次

まえがき

登場人物昭介

第1話 パテントトロールと弁理士 ビジネスツールとしての知的財産その1

・知的財産は守るべき法律にすぎないか?それともビジネスのツールか?

・マーケティングと知的財産の関係は?

・K.I.T.虎ノ門大学院とは

第2話 人工知能(AI)の女神 ビジネスツールとしての知的財産その2

・知的財産で「合法的に」産業スパイができる???

・SWOT分析・ファイブフォース分析での「定量的」情報として活用できる!

第3話 シンギュラリティ ビジネスツールとしての知的財産その3

・知的財産とはどこからどこまで?

・日本は政府が「知的財産立国」を宣言している!

・全世界で通用する1つの「世界特許」は存在するか?

第4話 侵入社員 ビジネスツールとしての知的財産その4

・商標とブランドとは同じものか?

・先に出願した者が絶対に勝ちなのか?

第5話 盗用 ビジネスツールとしての知的財産その5

・画期的な技術でもあえて特許出願しないという選択肢があるのか?

・弁理士と知的財産管理技能士とはどう違うのか?

第6話 KIBOU社VSX社 ビジネスツールとしての知的財産その6

・ビジネスにおけるデザインの意味とは?

・デザインードリブンーイノベーションとは何か?ブルー・オーシャン戦略との関係は?

・デザインはすべて知的財産法で保護されるのか?

第7話 KIBOU社 VS Googol社 ビジネスツールとしての知的財産その7

・経営者サイドにとって重要なテーマである「M&A」(企業の合併・買収)「新規事業開発」では実は知的財産が一番役に立つ??? ~話晒の「IPランドスケープ」とは

・マーケティングと知的財産の関係その1 知的財産の「市場参入抑制機能」

・マーケティングと知的財産の関係その2 知的財産の「市場排除機能」

・マーケティングと知的財産の関係その3 オープン&クローズ戦略

・ビジネスモデルと知的財産

・企業にとっての知的財産の「価値」を算定できるのか?

あとがき

 

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました