英語の本を読む

2012-10-27

英語の本を読む

M.J.アドラー、C.V.ドーレンの「本を読む本」は、なかなかの名著だ。講談社学術文庫に入っているので読んだ人も多いであろう。「本の森」でも紹介した(現時点では作成中)。

さて、せっかくだからこれを原書「How to Read a Book (A Touchstone book)」で読もうと考える人も多いであろう。その場合、日本のAmazonで容易に入手できる。日本のAmazoでは、普通の洋書であれば、ほぼ入手可能だ。送料はかかるが、アメリカのAmazonも利用できる。あとは、紀伊國屋や、丸善・ジュンク堂も利用できるだろう。

ここまでは普通の話だ。

Kindle本とaudible

さて、洋書の多くは、アメリカのAmazonで販売しているkindle-ebook(電子書籍=Kindle本。その後、日本のアマゾンでも販売が開始された。)に収録されている。「How to Read a Book」のような書籍は当然収録されている。Kindle本を購入するには、電子書籍を読むためのハードであるAmazon Kindleを購入した方が良いが、スマホやタブレットでも読むことは可能である。パソコンでは、今のところ英語の本しか読めない(ただし、パソコンにAndroidを載せるという裏技はある。)。

また、アメリカのAmazonは、audibleという、オーディオも販売している。ほとんどのオーディオプレーヤーで聞くことができる。そこにもかなりの数の洋書が収録されている。「HOW TO READ A BOOK」も収録されている。特筆すべきは、audibleはかなり安いということである。定価が、kindle-ebookよりも安いものも多い。ときどき3~7ドルという特売もしているし、毎月一冊ダウンロードできる会員になれば、すべて30%引きである。これについては、2015年1月の情報を「Audibleを聞く」という記事にまとめた。

どのように利用するか

これらの利用環境はどんどん改善されつつある。iPad、iPhone、iPodtouch、android、パソコンでこの両方が利用できるし、Kindleでも当然可能である。

単語を選択して日本語の辞書で調べることができるし、他でも英英辞書で調べることは可能である.。Kindleには、「Word Wise」という特筆すべき機能が搭載された。

したがって、kindleを読みながら、あるいは書籍を読みながら、audibleを聞くことができる。逆かな。聞きながら、読むことができる。

困ったこと

さて、洋書を楽しむために絶好の環境が整ったことは間違いない。「HOW TO READ A BOOK」について、日本語訳、原書、kindle本、audibleの4種そろい踏みである。

ただ、本を買ったかどうかさえおぼつかないのに、4種もあると訳がわからなくなってしまう。しかも、原書だって、ハードカバー版、ペーパーバック版があるし、Kindle本、audibleも、複数販売していることがある(全く同じものは、システムがチェックしてくれるが、別の主体から販売されている同じ書籍までは、チェックしてくれない。)。

たとえば、カーネマンの「Thinking,Fast and Slow」についていえば、私の枕元にハードカバー版ペーパーバックス版があり(これはあとでペーパーバック版を自覚して買ったのだからまだいい。)、なんと、kindle-ebookが2種類ある!audibleもある。足りないのは、日本語訳だったが、これも今では、単行本、文庫本、Kindle本の3種類がある。

2年経って

この記事を書いて2年以上経ったので、2015年1月に内容を少し見直した。しかし最大の問題は、2年以上経っても、少しは「英語の本を読む」ことができるようになったのだろうか。沈思黙考。