読んだ本のまとめ方-技術編-
読んだ本を頭に定着させるために
「読書法と記憶法をめぐって」に書いたように、「本を読むことの目的が(単なる楽しみでなく)もう少し実践的なものであれば、その具体的な目的に資するように、読んだ本の内容のうち、私にとっての必要な部分(重要な部分)を効率的に整理して取り出し、頭に定着させる必要があるだろう。私は、今までこのようなことは全く行ったことがないが、さてどうしたらいいのだろうか。」。ここでは「私にとっての必要な部分(重要な部分)」をどのように選択するかではなくて、これを実現するための技術的なことを検討してみる。
当面の目標は、本を読む過程でセレクトした情報を、以後、自由自在に確認したり、使用したりすることができるように電子情報として活字化することであるといえるだろう。そのための方法としてはセレクトした情報について、①手書きで筆写したものを活字化する、②読んで録音したものを活字化する、③本の印刷された活字をスキャンして活字化する、④Kindle本の電子情報を取り出すということが考えられる。
「読書法と記憶法をめぐって」で紹介した「本当に使える勉強法」は、記憶することとも絡んで、重要な本は何回も読んで重要部分を抜粋し、更にその部分を音読して記憶することを重要視している。②である。音読した部分を、活字化するために、「ICレコーダー+音声認識ソフト」が必要となる。
ICレコーダー+音声認識ソフト
ICレコーダー
私もICレコーダーはこれまで何点か購入し、思いついたことを録音したり、仕事上の打ち合わせ等を録音したりしたが、基本的に聞き直すのが面倒で煩わしいという問題がある。ただ録音の質はどんどん良くなっていることを実感していたので、音声認識ソフトがしっかりしてくれば活字化に役立つだろう。
私の持っているもので一番新しいものもだいぶ古くなったが、「SANYO ICR-PS501RM 」だ。
文字化(音声認識)ソフト
いままでドラゴンスピーチと、AmiVoiceを購入したが、これも実用レベルには今一だったので余り使わないまま、どこへ行ったか分からないので、新たにgoogleの音声認識を利用するという「Voice Rep Pro」を購入してみた。レビューを見る限り、相当使えそうだ、
スキャン+OCRソフト
本の該当部分をスキャンし(コピー機でもいいし、スキャンできるマウスもある。)、OCRソフトで文字化すればいい。③だ。これは時々やっている。
Adobe Acrobatでは、スキャナーからの読み込み・テキスト認識・PDF への変換が同時に行えるらしい。この機能は使っていなかった。
手書き文字の活字化
これはだいぶ前から、ぺんてるが商品化していたが、考えてみれば極端な悪筆の私の字がそうそう活字化されるわけもなく、全く役に立たなかった。
ただ最近、スマホやevernoteを利用して、手書き文字の活字化も相当実用化してきたらしいが、悪筆の私には、所詮、無理な話だ。
Kindle本の電子情報の取り出し
本来ならこれが大本命になるはずだ。しかし、2年前にはじめてKindleを利用しはじめた頃、文中のある部分を選択して「ハイライト」すると、それが記録されて「読書メモ」ができるということだったが、多くの和書で、保存できる「ハイライト」数がわずかに限られていて、到底利用できないと思ったことを思い出した。他にページを画像として保管できるということもあったが、これは紙本のスキャンよりも扱いが面倒だ。あとSNSを利用して書き出すという方法もあるようだったが、私は未だにSNSは加入しているだけなので「公開」は考えなかった。ということで、大本命のはずが、読書記録を作るということでは全く役に立たないように思えた。今、当時目を通した「Amazon Kindle クリエイティブ読書術」という本の最後を見ると、ソーシャルマイページ「Amazon Kindle」の未公開のハイライトとEvwenoteで自分だけの「読書メモ」を作ろうという記事があった。これも含めてデジタル情報のKindle本の電子情報を利用した「読書メモ」について検討してみたい。
今少し簡単なやり方はないか
このようにしっかりと頭に定着させるために時間と手間をかけるべき本もあるが、多くの本はもう少し手軽に「記憶の片隅」にさえあればいいのではないかと思う。そのためには、ここで検討するような方法に基づいてワードプレスの投稿記事を作成するのは大げさすぎるだろう。簡単なメモだけ残すようなやり方も考えたい。