ChatGPTとNotion AIに触ってみる
ChatGPTとNotion AIとは何か
ChatGPTとNotion AI
せいぜいここ半年ぐらいだが、ChatGPTとNotion AIが話題となっている。ChatGPTとNotion AIは、Web上(前者)、あるいはNotionというメモアプリで(後者)、質問を記述すると、それに対してテキストで回答を返してくれたり、その他様々な文書作成補助をしてくれるるサービスである。
私は、メモアプリとして、Obisidianに加えて、Notionも利用できるかなと思い少し触ってみたら、Notion AIが搭載されていたので、これは何かなと触れてみた。
この記事は、何も知らない私が、ChatGPTとNotion AIに触ってみた「初発の印象」であるが、使えると思えば、今後更に展開してみよう。
なお私は、Notionを利用しようと考えている関係で、Notion AIは有料サービスに加入したが、ChatGPTにダブルで加入するメリットがあるかどうか分からないので、こちらは無料サービスである。
まずNotin AIに、「Notion AIとは何か」、質問してみた。
Notion AIとは何か
「Notion AIは、オンラインドキュメント管理プラットフォームであるNotionに統合された人工知能(AI)です。ドキュメントに関する質問に答えたり、タスクを自動化することができます。例えば、タスクリスト内で重要なタスクを自動的に強調表示したり、締め切りが近づいているタスクを自動的に通知することができます。Notion AIは、ドキュメントの作成や編集の手間を減らし、生産性を向上させるのに役立ちます。」という回答だった。
「続けて」とリクエストすると、内容が補充されるが、Notin AIについては、回答が用意されていて当然なので、今読みかけの本の主題である「メタ認知」について質問してみた。
メタ認知とは何か
「メタ認知とは、自分自身の認知についての知識や理解のことで、自分自身が何に気づいていて、何を知っているかを把握することが含まれます。
メタ認知は、自己理解を深めるために非常に重要です。自分自身がどのように考え、学び、問題を解決するかを理解することで、自分自身を改善するための戦略を開発することができます。特に、メタ認知は、学習や問題解決において、自己調整や自己評価を行うための必要不可欠なスキルです。
メタ認知を発展させるには、以下のような方法があります。
自己観察 – 自分自身を観察し、自分の思考プロセスや感情、行動を理解することが重要です。自己観察は、自分自身に対する内省を促し、自己理解を深めるための重要なステップです。
フィードバックの受け取り – 周りの人々からのフィードバックを受け取ることも、メタ認知を発展させるために重要です。自分自身の強みや弱みを知ることで、自己評価や自己調整がより容易になります。
認知的書き起こし – 自分自身の思考プロセスを書き起こすことで、自分自身の思考をより明確にすることができます。認知的書き起こしは、自分自身の思考プロセスを理解し、改善するための重要なステップです。
メタ認知を発展させることで、自分自身の学習や成長を促進し、より効果的に問題を解決することができます。」。
どうだろう。いずれもぼやっとして記述で、手応えがない。これなら普通に検索した方が良さそうだ。
百人一首の書き出し
次に「百人一首」の書き出しを指示してみた。快調な出だしだったが、60数首のところで止まってしまった。それは何かの制限かもしれないが、問題は、中に数首「間違った」歌が入っていたことだ。これは著作権の問題の可能性がある。どうも何かを書き出すことを指示することにはいろいろと問題がありそうだ。そういえば、Notion AIの提供会社サイドも、文書作成よりも、加工に利用することを想定しているという情報を見たような気がする。
要はNotion AIは、基本的に文書作成作業の補助ツールという位置付と考えるべきだろう。
Notion AIの活用法
Notion AIには、どのような利用法があるのか。もちろんNotionでもアナウンスされているが、ChatGPTとの差異を念頭に逐一確認しているKindle本の「Notion AI超徹底活用ガイド: ChatGPTとの違い・共通点を徹底解説 文書作成・執筆系AIの本命が始動!?:葵 あすか」によれば次のとおりである。使い方次第だろうが、今のところ余りピンとこない。
- 文章作成支援編
- 文書作成支援①:「文章を改善する(校正)」
- 文書作成支援②:「スペルと文法を修正する」
- 文書作成支援③:「短くする」
- 文書作成支援④:「長くする」
- 文書作成支援⑤:「トーンの変更(フォーマル化)」
- 文書作成支援⑥:「トーンの変更(カジュアル化)」
- 文書作成支援⑦:「シンプルな表現に書き換える」
- 文書作成支援⑧:「要約する」
- 文書作成支援⑨:「翻訳する(英訳)」
- 文書作成支援⑩:「翻訳する(和訳)」 文書作成支援⑪:「説明を付ける」
- 文書作成支援⑫:「アクションアイテムを抽出する」
- 文書作成支援⑬:「続きを書く」
- 基本活用編
- 基本活用①:アイデアのブレインストーミング
- 基本活用②:ブログ投稿文の作成
- 基本活用③:アウトラインの作成
- 基本活用④:SNSの投稿文の作成
- 基本活用⑤:プレスリリースの作成
- 基本活用⑥:創作ストーリーの生成
- 基本活用⑦:エッセイの創作
- 基本活用⑧:詩の創作
- 基本活用⑨:会議のアジェンダの作成
- 基本活用⑩:長所・短所のリストの作成
- 基本活用⑪:職務記述書の作成
- 基本活用⑫:営業メールの作成
- 基本活用⑬:求人募集メールの作成
- 応用活用編
- 応用活用①:比較と表形式での出力
- 応用活用②:ダミーデータの作成
- 応用活用③:クレームに対する対応文の作成
- 応用活用④:英文メールの返信文の作成
- 応用活用⑤:エクセル関数を聞く
- 応用活用⑥:プログラミングコードを聞く
ChatGPTとGPT 4.0
上掲書によると、Notion AIは「回答」を返すのに対し、ChatGPTは「会話」を返す、前者が専門的であるのに対し、後者は汎用的だとされている。多少の差異を除くと似たようなものなのだろう。
ところでみんながChatGPTに触っているうちに、ChatGPTは、GPT 4.0に進化した。つい最近だ。
その中身は、ChatGPTと違う?「GPT-4」使ってみたリアルな感想 | The New York Times | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュースを見るとよいが、非常に「期待」されていることが分かる。
ChatGPT for Google
ところで、ChatGPTの開発会社OPENAI社に、マイクロソフトが多額の資金を提供したので、マイクロソフトの検索エンジンにAIが搭載されるらしいが、Google Chromeにもつい最近拡張機能としてChatGPT for Googleが搭載された。これもOPENAI社のもののようだ。Google ChromeのChatGPTについていったん「使ってみると、従前の検索が「改善」された気がする」としたが、これは従前の検索について画像とかも増えていただけで、ChatGPTは別のスペースに表示されるのだった。たまたま水戸家裁に行くので検索してみたところChatGPTは「「水戸家裁」という言葉は、「水戸家」が主導する家庭裁判のことを指します。」としていろいろと説明している。面白いが、どのよう検索し、どのように利用するのがいいのか。
聞き方(指示)次第のようだ
少しChatGPTについて説明した本に目を通してみると(「Excel ChatGPTでビジネスが加速するAI仕事術」「GPT-4 対応 おばちゃんでもわかる 超 入門 ChatGPT AI チャットボット: 15事例」、「GPT-4 対応 ChatGPT の 応答精度 は プロンプト が9割 テンプレート 付: GPT-3.5 Bing AI Perplexity Notion AI との比較」等)、充実した回答を得るためには、聞き方(指示の仕方)が重要なようだ。それと英語と日本語という問題もある。「すばらしい論文を書いた」というのは、当面、英語圏での固有の領域の問題のようだ。IT領域は、日本語でもかなりできそうなことが、「「Excel ChatGPTでビジネスが加速するAI仕事術」を見るとわかる。
使い方次第で役に立つこともあるだろうが
何でもできるAIは何もできないと同じで、これを有効に活用できる分野は限られるだろうし、そこで出来上がったものの大部分は「ゴミ」だ。例えば題名を与えて「詩」や「エッセイ」を作成する機能もあるが、その内容にはうんざりしてしまう。
当たり前だが、主として使うべきは脳の思考機能だ。
伊東乾さんの次の指摘は正しいと思う。
無能なAIを見破る「チャットボット・リテラシー」 チャットGPTなどの出力は基本「ゴミ」という分別を(1/4) | JBpress (ジェイビープレス)