人の心と行動

50数年前の私

私は,広島県大竹市というところで生まれ育った。最近,大竹小学校を卒業した同級生有志の肝いりで,東京で大竹小学校の同窓会が開かれるようになり,各人のその頃の写真を探し出し提供してくれた。もちろんその写真から今の私を想像することはできない(多分!)。

20年後の私

小学生の私が60歳を過ぎた自分を想定しないのは当然として,20歳の私も,その20年後に40歳になるなどとは考えもしなかった!

40歳の私は,経験上,20年後に60歳になるとだいぶ老けることは分かっていたたが,そんなに変わりはしないだろうと高を括っていた。でもその頃かかった医者にはよく,「このままの生活を続けると後*年で,**」と脅されたなあ。

63歳になった私は相も変わらず能天気ではあるのだが,20年後の83歳の私となると,さてと考え込んでしまう。これまでとは様変わりだ。一体,その頃,私は存在するかどうか。存在するならどういう私だろう…寝たきり,認知症は,断固阻止しなければ。そのためには,20年後の私を想定し,今日の自分から結び付けなくてはならない。

20年後の私を想定する

20年後の私は,背筋を伸ばし,一日中,颯爽と歩きまわる,簡単な筋トレとストレッチを日課とする,体重は,BMIが25内外(体重71キロぐらい)。酒は時折,たしなむ程度,髪の毛は気にしない(父親はハゲで母親は白髪だったから)。毎日本を読み,相変わらず英語をマスターしようと意気込む?

そういう20年後の私を想定する…でもこれって,今の私よりはるかに若々しい?

今日からすること

背筋を伸ばし,一日中,颯爽と歩きまわる

仕事柄,デスクワークが多く,一日中,ほとんど座りっぱなし。しかも最近寒くて,家にいるときは,布団に入って本を読んでいることが多い。これでは廃用性萎縮,まっしぐらだ。

・できれば朝,30分,駅まで歩く(電車に座るために,6時前だ。)。

・できれば土日は,山に行くか,スロージョギングをする。

・週日2,3回は,スポーツクラブで,水中(ジャグジー)ウォーキングをする。

・何もできないときは,家でバイク漕ぎ運動をする。せめて,できるだけ寝っ転がらない。

・何をするときも背筋を伸ばすことが大切だ。下を見てあれこれすると,昨日久しぶりにしたスロージョギングのように,電柱にぶつかる。

簡単な筋トレとストレッチを日課とする

これがなかなかむつかしい。筋骨隆々たるキン肉マンや,180度開脚前屈のヨガ行者を目指すのではなくて,20年後に,背筋を伸ばし,一日中,颯爽と歩きまわることができる身体を維持することが目的だ。でも日課とすることが難しい。

ラジオ体操で十分だと思うのだが,そういう環境がない。

おそらくスクワットを基本として,ダンベルと,何でもいいからストレッチを組み合わせればいいと思うが,いつどこでやるか。事務所の机の前に,ブルワーカー!と,BMストレッチ!の説明のコピーを張っているのだが,ほとんど実行したことがない(ついでに「ダイエットの誓い」として,「×間食・夜食,×大盛(無料増量),×朝そば(→サラダ」」も張ってあるが,これもどうも。)。

家でやろうと思えば,簡単な筋トレとストレッチを織り込んだ,運動アプリのようなものでもいいだろう。

少し試行錯誤し,何か日課になることが引っかかれば,紹介したい。

BMIを25内外にする-外食・コンビニ食との闘い―

これは,ほぼずっと「少しの外」で実行できていたのだが,ほとんど山に行かなくなって4キロ増え,最近,3キロ増えてしまった。原因は問うまでもない。運動不足に,食べ過ぎ・飲みすぎである。

それとは別に,食事がほぼ外食・コンビニ食になってしまったこともある。これまでは社員食堂類似の場所が利用でき,昼食を,ほぼ毎日,カロリーにも配慮した日替わり定食から選択して食べることができたが,神田淡路町の昼の定食,コンビニ食は,ボリュ-ムたっぷりで,なかなかつらいところがある。もちろん,飲みすぎも関係する。

でもこれは結局,どこまで簡単な筋トレとストレッチを日課とし,背筋を伸ばして一日中,颯爽と歩きまわる姿がイメージできるかということであると思う。

晴れ舞台なくして痩せることなどできない。

食動考休

以上が私家版の「食動」で,「毎日本を読み,相変わらず英語をマスターしようと意気込む?」のが「考」だ。「休」は,毎日,「ビッグバン・セオリー」を聞きながら眠るのをやめればいいんだけれど。

ところで,最近とみに,多様な日本語を操るようになった孫娘に感動したばあばは,孫娘に「負けないように英語をマスターする。」といったところ,孫娘は「しゅぎょうだ。」といった。勝てるわけがない。私も「しゅぎょう」だ。もちろん,私の晴れ舞台には,孫娘が登場するのだ。

人の心と行動

著者:デイビッド・B エイガス

「ジエンド・オブ・イルネス」の要約版だ

ジエンド・オブ・イルネス」(The End of Illness)という本は,健康を考える上でとても参考になるが(年賀状でも紹介した。),アメリカの本らしく,豊富な話題が登場してあちこちに飛ぶので,これを踏まえていざこれから何をしようかと考えると,分からなくなる。

同じ著者が,「ジエンド・オブ・イルネス」の内容を踏まえ,守るべき習慣としてまとめたのが,「元気で長生きするための、とても簡単な習慣」(A Short Guide to a Long Life)である。原書の存在は知っていたが,つい最近,翻訳本があり,しかもKindle本になっていることを知った。

この習慣のリストは,末尾に掲げたように,習慣1から65まであって,重いものから軽いものまで様々なものの混成だが,自分に欠けていると思うものをピックアップすればよいのだろう。各習慣には,1ないし数ページの説明が付されている。

私には,「座りっぱなしをやめる」,「ストレッチをする」,「「やることリスト」をつくる」あたりが,大切そうだ。あと大方の人にとって一番重要な「適正体重を維持する」に「体重が0.5キロ減るだけで,膝にかかる負担は,一歩につき2キロ減る」とある指摘は新鮮だ。確かに,体重が増えたまま山に登ると,膝への負担は大変で,しばらく痛みがとれない。この計算の根拠は不明であるが。

厳選!13の最強リスト

著者も,さすがにこのリストは多すぎると思ったのだろう,著者自ら「あらゆる人に必要な13項目。この簡単な最強リストだけでも必ず心がけて」として,「日常生活で健康を保つための最強リスト」を掲げている。以下のとおりである。

①毎年の健康診断

②家族の病歴

③禁煙

④身体を動かす

⑤規則正しく

⑥自分の身体を知る

⑦健康な食事

⑧健全な体重

⑨ストレス管理

⑪快眠

⑫ビタミン剤とサプリメントをやめる

⑬アスピリンとスタチンを検討する

使いにくいリスト

「ジエンド・オブ・イルネス」にせよ,この本にせよ,その内容の大半は共感を覚えるが,1,2,我が国ではどうかなという点がある。

一つは,著者は,盛んにスタチン(コレステロール値の低下薬)とアスピリンの服用を薦める(もちろん,適合する場合に限ってであるが。)。前者は,心臓病と脳卒中を予防し,後者は,心疾患リスクが減り,抗炎症力によって,がんのリスクも減るとされている。これは,受け入れるのが難しい。

もうひとつ,「ジューサーで作ったジュースは加工食品だ,ジューサーを処分して,ホールフード食べよう。」というが,言い過ぎのような気がする。

なお著者の最新の本は,「The Lucky Years: How to Thrive in the Brave New World of Health」だが,これは翻訳されていないようだ。

65項目の習慣リスト

習慣1 健康のサインを記録する

習慣2 自分を測る

習慣3 規則正しい生活

習慣4 自分の医療データをつくる

習慣5 「本当の食べ物」を食べる

習慣6 生産者と知り合いになる

習慣7 家庭菜園を楽しむ

習慣8 自分に合った食習慣

習慣9 オフィスでもリラックスする

習慣10 夕食に赤ワインを一杯

習慣11 清潔にする

習慣12 だれかと一緒に暮らす

習慣13 適正体重を維持する

習慣14 予防接種を受ける

習慣15 自分の裸を見る

習慣16 座りっぱなしをやめる

習慣17 毎日十五分以上汗をかく

習慣18 身体にいいコーヒーの飲み方

習慣19 家系の病歴を知る

習慣20 遺伝子検査をする

習慣21 「スタチン」という薬

習慣22 ベビー・アスピリン

習慣23 定期検診と予防接種

習慣24 健康面の目標を立てる

習慣25 病気になったら、賢く過ごす

習慣26 慢性疾患を管理する

習慣27 医師と二人三脚する

習慣28 正しい姿勢を保つ

習慣29 スマイルを忘れない

習慣30 趣味をもつ

習慣31 よくなると信じる

習慣32 苦手なエクササイズに挑戦する

習慣33 目と耳を守る

習慣34 歯と足の手入れをする

習慣35 心肺蘇生法を習う

習慣36 災害対策をする

習慣37 魚を食べる

習慣38 果物と野菜を食べる

習慣39 健康情報を次世代に伝える

習慣40 適度な潔癖性

習慣41 朝ごはんをきちんと食べる

習慣42 万能薬はないと理解する

習慣43 病気を前向きにとらえる

習慣44 ストレッチをする

習慣45 「やることリスト」をつくる

習慣46 助けを頼む

習慣47 子どもをもつ

習慣48 処方を守る

習慣49 犬を飼う

習慣50 「終活」を話し合う

習慣51 医療の基本的用語を覚える

習慣52 自分の健康を定義する

習慣53 人工食品とダイエットを避ける

習慣54 自然のデトックス

習慣55 危険な運動を避ける

習慣56 放射線照射に気をつける

習慣57 日焼けを避ける

習慣58 よい睡眠をとる

習慣59 炎症の原因を避ける

習慣60 ジュースを避ける

習慣61 肉を適度に食べる

習慣62 ビタミン剤やサプリメントを避ける

習慣63 適度に休む

習慣64 禁煙する

習慣65 自分の情報をシェアする

 

 

 

人の心と行動

「ジエンド・オブ・イルネス」

最近また少し体調を崩し、そろそろ「いつまでもいくら飲んでも大丈夫」とは言っておられないなあと感じている中で、たまたま目にした「ジエンド・オブ・イルネス」(デイビッド・エイガス著)(病気の消滅)を読んだ。

自分で自分を守るしかない

この本の内容は、「アイデアをカタチに」の「健康になる」との関係で、別途紹介することにするが、その中に、「がんになるのが、たいてい子どもを持つ年齢を過ぎてからなのは、偶然ではない。進化は、子どもを持つ可能性が低い40歳代、50歳代の人間を守ることには、あまり関心がないのだ。進化が気にかけているのは、あなたが、子を持てるように体のシステムを維持できるかどうか、ということだけなのだ。」、「自然は善良かもしれないが、愚かでもなければ、情け深くもない。年寄りにエネルギーを注ぐような無駄はしないのである。したがって、体が新しい生命を世の中に送り出せなくなった後は、私たちは自分で自分を守るしかない。」という記述がある。

これは、進化論を理解するとよくわかるが、要するに、「生物は繁殖度が上がるように進化する」のであるから(したがって、できるだけ多くの子孫作りさえ行われれば、様々な原因で直ちに死んでしまう動植物も多い。)、繁殖期を過ぎた動物が長生きするような手立てを進化は選択・保持していない、繁殖期後の身体は生存を継続できるような固有のメカニズムを備えていないということである。子供のころは免疫と親に庇護され、繁殖期までは「若さ」を保つ進化的メカニズムに庇護されていても、繁殖期を過ぎれば、従前の「若さ」の仕組みがある範囲で使いまわしできるだけで、あとは、「自分で自分を守る」方法を講じていくしかない。

少なくても中高年の人が健康を考える場合は、これに得心が行くか行かないかで、将来は分かれるだろう。繁殖期後は、老いて衰退するというより、いきなり姥捨て山に放り出されるというのが正しいイメージではないだろうか。

自分を守る手立ては何か

自分を守る手立ては、このブログでも一度触れたことのある「食動考」である。これに休息を付け加えてもいいだろう。

私はこれについて、今後、健康になりたいという「思い」を「実現する」プロジェクト(アイデアをカタチにする)の中で、できるだけ実行が容易なスキームを提供したいと思っている。実は私が関与していたビジネスジェットを使った「国際医療搬送事業」は、我々が作成・提供する健康管理アプリを使用する個人会員が、海外にいて救急搬送が必要となった時に、優先的に安価(無料)で提供するというスキームを検討していたが、その中で「健康管理」については、ある程度検討していた実績がある。

もっとも、そこでは、私自身は適用除外になっていたので、何度も体調不良になってしまうわけだ。今後は、繁殖期を過ぎた私は「自分で自分を守るしかない」ということを根底において、当然私にも適用され、私自身も健康になる、「食動考休システム」を検討してきたい。