本の森,学ぶ

学びを極めたシニアに学ぶ本2冊

学びを極めたと自負していると思われる男女のシニアによる、それぞれ「学び」のエッセンスを主張する2冊の本が目に止まった。これこそが本当の「学び」だと主張している本は世の中に何十冊もあるが、たまたま私とほぼ同年代で、学びの経験を重ねたシニアが、それぞれ目次に学びのエッセンスとなる項目を掲記するという共通性のある本を出していたので取り上げてみた。
1冊目は、「何歳からでも結果が出る 本当の勉強法:望月 俊孝」、2冊目は、「メタ認知で〈学ぶ力〉を高める:認知心理学が解き明かす効果的学習法:三宮真智子」である。
といっても私は無条件でこれらを押す気はない。それぞれ著者が学んだ上で、人に提供している「知的サービス」があまり気に入らない。望月さんの「売り」は、望月俊孝オフィシャルブログ「3つの宇宙法則で魂の次元上昇」Powered by Ameba。三宮さんは「メタ認知」を専門とする認知心理学者であるが、上記の本の「第2部 メタ認知的知識を学習と教育に活かす」の内容、整理の仕方は、「メタ認知」心理学者としての立論としては幼稚に思える。
ただいずれも、How To本として、自分にとっての引っかかりをチェックしてみるという意味はあると思うので、それぞれ目次にある「学び」のチェック項目を掲記しておく。なお望月さんの本の目次の各項目はどちらかが「正しい選択肢」であるとして○と×が付いているのだがそれは省略した。
誰にとっても何個かの項目は参考になるだろう。著者の理由付けを知りたければ、Kindle本に当たられたい。
でもこれを見ているだけでは、「学び」は全然楽しくなさそうだ、

何歳からでも結果が出る 本当の勉強法:望月 俊孝

Reference

目次

  • はじめに
  • 第1章 Start 勉強をはじめるときの「迷い」を断ち切る
  • 01
    • 人は死ぬ間際に「もっと遊べばよかった」と後悔する 
    • 人は死ぬ間際に「もっと勉強すればよかった」と後悔する
  • 02 
    • 勉強は、「完璧」を目指すもの 
    • 勉強は、自分なりの「完成」を目指すもの
  • 03 
    • 最初から「崇高な目的」のために勉強をする 
    • 勉強は「欲望」ではじめて、「やりがい」で続ける
  • 第2章 Plan 学習目標を定め、計画をつくる
  • 04 
    • 学習とは、1つでも多く「間違い」に気づくこと
    • 学習とは、1つでも多く「正解」すること 
  • 05 
    • 試験勉強とは、内容を「読み直す」作業である 
    • 試験勉強とは、内容を「思い出す」練習である
  • 06 
    • 試験を突破する人は、「一夜漬け」の達人である 
    • 試験を突破する人は、「一夜漬け」の真逆である
  • 07 
    • 勉強時間で大切なのは、「長さ」を守ること 
    • 勉強時間で大切なのは、「開始時刻」を守ること
  • 08 
    • 学習量の目安は、長いスパンでざっくりつくっておく 
    • 学習量の目安は、毎日しっかりとつくっておく
  • 09 
    • 「熱意」が、あなたの能力を覚醒させてくれる 
    • 「期限」が、あなたの能力を覚醒させてくれる
  • 10 
    • 勉強は、集中できるまとまった時間でやらないと効果は薄い
    • 勉強は、スキマ時間で積み重ねたほうが効果的
  • 11 
    • 正しい勉強をすれば、最初から楽しくて仕方がない 
    • どんな正しい勉強法も、最初はつらく感じる
  • 12 
    • 問題は、最後に解く 
    • 問題は、最初の段階で一度解いておく
  • 13 
    • 「合格体験談」の逆転ストーリーを100%信じる 
    • 「合格体験談」には、2つの限界がある
  • 第3章 Do 何歳からでも結果が出る一生モノのインプット術
  • 14 
    • 試験で使える記憶術は、時間をかけて習得するべき 
    • 試験で使える記憶術は、たった2行で説明できる
  • 15 
    • 覚えにくい暗記事項は、何度も書いて覚える 
    • 覚えにくい暗記事項は、手書きイラストにして覚える
  • 16 
    • 音で覚えたい場合は、プロが吹き込んだ音声教材を使う 
    • 音で覚えたい場合は、自分で音読してみる
  • 17 
    • よりくわしい説明をされると、記憶量が増える 
    • 背景にある物語を知ると、記憶量が増える
  • 18 
    • 記憶量は、かけた時間に応じて増える 
    • 記憶量は、体感した時間に応じて増える
  • 19 
    • 記憶作業は、一気に集中しておこなう 
    • 記憶作業は、間に睡眠をはさむ
  • 20 
    • 記憶作業を減らすには、覚える項目を絞る 
    • 記憶作業を減らすには、記憶のつながりを増やす
  • 21 
    • 人は「整理されているもの」のほうが覚えやすい 
    • 人は「ごちゃ混ぜのもの」のほうが覚えやすい
  • 22 
    • 年を重ねると、記憶力の低下は避けられない 
    • 年を重ねても、脳はアップデートできる
  • 23 
    • 記憶力を高める必要があるのは、若者だけである 
    • 高齢化社会では、記憶力訓練はラジオ体操のように日常になる
  • 24 
    • 講義メモは、スマホやPCでおこなう 
    • 講義メモは、やはり手書きでおこなう
  • 25 
    • 最初から、大切なところには蛍光ペンを使う 
    • 全体を2回読み直すまでは、蛍光ペンは我慢する
  • 26 
    • 学習ノートは、覚えたいことを自由にまとめる 
    • 学習ノートの理想は、「If-thenモデル」のシンプルなもの
  • 27 
    • 論文口頭試験では、多く論拠を述べたほうが勝ち 
    • 論文口頭試験では、挙げるべき論拠は「3つ」に絞る
  • 28 
    • 究極の読書法は、1分間で本を読み切ること 
    • 究極の読書法は、「9割捨てる」こと
  • 第4章 Check 自分自身で勉強を適切に評価する
  • 29 
    • 本番までに、モチベーションを上げておく 
    • 本番までに、課題の分析力を上げておく
  • 30 
    • ベストを尽くすとは、ひたすらがんばること 
    • ベストを尽くすとは、ベストを数値化すること
  • 31 
    • 勉強の成果は、反省すれば改善される 
    • 勉強の成果は、計測するだけで改善される
  • 32 
    • 常に、ゴールと現状のギャップを意識する 
    • 勉強開始時は、現状の「うまくいった点」だけを見る
  • 33 
    • 「未来の自分はきっと成長している」と考える 
    • 「未来の自分に警告してくれる協力者」を用意する
  • 34 
    • ひたすら新しい単元に進むことを最優先にする 
    • 間違えた問題の解き直しを最優先にする
  • 35 
    • 復習は、同じ教材を繰り返しておこなう 
    • 復習は、同じ教材をほんの少し内容変更しておこなう
  • 36 
    • 練習量と成果は比例する 
    • 先生からのフィードバック環境と成果は比例する
  • 37 
    • 苦手分野は集団クラス、得意分野は個別学習で学ぶ 
    • 苦手分野は個別学習、得意分野は集団クラスで学ぶ
  • 38 
    • 「わからない」と言うのは、不勉強の証拠 
    • 「わからない」と言えるのは、勉強を重ねている証拠
  • 第5章 Improve 勉強法をさらに改善する
  • 39 
    • 勉強のやる気は、自ら奮い起こすものだ 
    • 見るものを変えると、やる気ゼロでも勉強が進む
  • 40 
    • 落ち着いて着席できる状態が、学習力をアップさせる 
    • 動かない状態は、むしろ人の学習力をダウンさせる
  • 41 
    • 20分休憩があったら、スマホを見る 
    • 20分休憩があったら、自然のなかを歩く
  • 42 
    • 勉強中は、よそ見禁止 
    • 勉強中は、「緑の自然」をよそ見する
  • 43 
    • 勉強中は、スマホを時計代わりにする 
    • 勉強中は、スマホを別の部屋に置く
  • 44 
    • どんな場所でも勉強できるようにする 
    • 勉強する「ホームグラウンド」を徹底的につくる
  • 45 
    • イメトレでは、「合格した喜びのなかの自分」を想像する 
    • イメトレでは、「困難を乗り越えている自分」を想像する
  • 46 
    • 勉強からの現実逃避は一刻も早くやめる 
    • 徹底的に逃避することで、勉強の意味が見つかる
  • あとがき 参考文献

メタ認知で〈学ぶ力〉を高める:認知心理学が解き明かす効果的学習法:三宮真智子

Reference
目次

  • はじめに
  • 第1部 メタ認知を理解するための20のトビック
    • 認知とは何か,メタとはどういう意味か
    • メタ認知とは何か
    • メタ認知的知識とは何か
    • メタ認知的活動とは何か
    • メタ認知という言葉が使われるようになった背景
    • 記憶関連のメタ認知(メタ記憶)の発達
    • 理解関連のメタ認知(メタ理解)の発達
    • 「視点取得」とメタ認知
    • 「心の理論」とメタ認知
    • 学習に困難を抱える子どもの支援とメタ認知
    • 協同学習における他者とのやりとりとメタ認知
    • 学習における加齢の影響とメタ認知
    • メタ認知が働かなくなる場合
    • 「不明確な問題」が要求するメタ認知
    • メタ認知を司る脳の部位
    • 自己調整学習とメタ認知
    • 頭のよさ(知能)とメタ認知
    • 意欲(動機づけ)とメタ認知
    • 感情とメタ認知
    • メタ認知の問題点・留意点
  • 第2部 メタ認知的知識を学習と教育に活かす
  • Section1 意識・注意・知覚編
    • 睡眠をとることが頭の働きをよくする
    • 睡眠中にも学習は進む
    • 意識せずに学習できることがある
    • 学習やテストに適した緊張感(覚醒レベル)がある
    • カフェインの覚醒効果を濫用することは危険
    • 音楽で覚醒レベルをコントロールできる
    • 注意を向けなければ,見れども見えず聞けども聞こえず
    • 頭を休めている間に解決策がひらめく
    • 努力せすに長時間,没頭できる状態がある
    • ノートの情報をグループ化しておくとすばやく関連づけられる
    • アンダーラインの活用で重要な点が一目でわかる
  • Section2 知識獲得・理解編
    • 一度に記憶できる範囲は限られている
    • 最初と最後に学習したことは忘れにくい
    • 情報を目立たせると記憶に残りやすくなる
    • 知識はネットワークの形で蓄えられている
    • 覚えたい内容に対して深いレベルの処理をすると忘れにくい
    • 自分に関連づけると覚えやすい(精緻化1)
    • 自分で考えたことや自分で選んだことは覚えやすい(精緻化2)
    • テキストの内容をイラストで表すと覚えやすい(精緻化3)
    • 語呂合わせをすると数字を覚えやすい(精緻化4)
    • バラバラの記号や単語などはストーリーにすると覚えやすい(精緻化5)
    • 環境手がかりを利用すると覚えたことを思い出しやすい
    • 視覚情報を言語化すると記憶が歪む場合がある
    • コンセプトマップを描くことが理解・記情を促す
    • これから学ぶ内容のテーマや要約を先に見ておくと理解しやすくなる
    • テキスト学習には,「SQ3R法」を取り入れると理解・記憶を促す
    • テキストを読みながら聞かされると理解・記情が妨げられる場合がある
    • 習熟度が低い場合には,パフォーマンスの自己評価はあてにならない
    • テストは記憶の定着を促す
  • Section3 思考・判断・問題解決編
    • 思い込みが創造的問題解決を妨げる川
    • 習熟による「慣れ」がよりよい問題解決を妨げることがある
    • 命題論理では「真か偽か」の判断をまちがえやすい
    • 三段論法では結論のもっともらしさに惑わされる
    • 事例の思い出しやすさに惑わされる
    • 最初に目に飛び込んだ数字に惑わされる
    • 「偶然」には気づきにくい
    • 仮説は修正されにくい
    • ストーリーに惑わされると問題の本質が見えなくなる
    • 質問の仕方が答を誘導する
    • 代表値の用い方で判断が変わってくる
    • 因果推理は短絡的になりやすい
    • ・アイデアの量と質とは比例する
    • 「創造性は特殊な才能」という考えが創造的思考を邪魔する
    • 粘り強く考えると,よいアイデアが出るに
    • アイデアをどんどん外化することが発想を促す
  • Section4 意欲・感情編
    • 「この学習は自分に役立つ」ととらえることが意欲を高める
    • 「自分にはできる」と考えると,やる気が出るに
    • ・難しすぎず易しすぎない課題には最もやる気が出る
    • 外発から内発へと,意欲(動機づけ)には段階がある
    • がんばってもうまくいかないことを何度も経験するとやる気を失う
    • 好きで学習していることにご褒美を出されると,逆にやる気がなくなる
    • 学習の成果は自分次第であると考えると学習意欲が高まるい
    • 自分で選べるという感覚がやる気を高める
    • 評価ばかりを気にすると学習における新たな挑戦意欲が低下する
    • 過度にがんばりすぎると,その後しばらく自制心が働かなくなる
    • 自分が学習の主体だと感じれば学習者は能動的になる
    • 多少苦手な科目も頻繁に接していると親しみが湧く
    • 気分がよいと発想が豊かになるい6
    • テスト不安はテスト成績を低下させる
    • 楽観的な気持ちで臨むと学習もうまくいく
    • ネガテイプな感情は書き出すことで和らぐ
  • Section5 他者との協働・コミュニケーション編
    • 他者に教える(説明する)ことは理解を促進する
    • 他者との自由なやりとりは創造的思考を促す
    • あいづちとうなずきがアイテアを引き出す
    • 他者の考えに触れることが発想力を高める
    • 頻繁な発話交替が問題解決のアイデアを出しやすくする凵6
    • 個人思考と協同思考をうまく使い分けることが大切
    • 討論は複眼的なものの見方を助ける
    • 討論でものごとを決める場合,思慮が浅くなることがある
    • 討論では同調圧力が生じることがあるい
    • グループワークで社会的手抜きが生じることがある
  • Section6 行動・環境・時間管理編
    • 自分で自分を条件づけて学習行動を引き出すことができる
    • 他の人が学ぶ様子を見ることは学習行動を促す
    • 大変そうな学習も少しずつに分ければ楽にできる
    • とりあえず学習を始めれば,そのまま続けられる
    • 机が散らかっていると作業効率が落ちる
    • 物理的な学習環境が学習効率を左右するい
    • 学習計画がうまくいくためには,すべきことと所要時間の可視化が必要
    • 環境を変えれば学習行動が変わる
  • 引用文献
  • 索引

学ぶ

名称を変更する

これまでのメニューの「問題解決と創造」という名称を、最終的に「<好奇心と教養>を<問題解決の知>へ」に変更した。以下の投稿はその途中経過である。

<問題解決と創造>を見直す」という記事を作成してから半年以上経過してしまった。この間も、私のKindle本漁りはあちらこちらに迷走したが、「問題解決と創造」というコンテンツ名を「問題解決のための知」と改称した上で、全体を見直すことは決めていた。
もともと「創造」は「問題解決」の一内容と考えていたので、「問題解決と創造」は少し焦点の定まらないコンテンツ名だと思っていた。認知科学では、思考を「推論」、「問題解決」、「意思決定」に分類することがあるが(例えば「教養としての認知科学:鈴木宏昭」の「第5章 思考のベーシックス」。その原典は把握できていない。)、思考のプロセスを、「問題解決」のために「推論」し「意思決定」することだと考えれば、「問題解決」が知の世界の中の一つの大括りであることは間違いない。
そしてこれとは別に人の世では何事に依らずすべて「好奇心」が出発点である。ただ、放っておけば様々な方向に迷走する「好奇心」を、「問題解決」をポイントとして整序するという趣旨で、コンテンツ名を「問題解決のための知」とすることには十分な意味があるだろう。
しかし、一方で「問題解決」論は、往々にしてそれだけでは貧しい一本調子の理屈になりかねない。それを現実的で妥当なものに留めるのは、現実に依拠する良識ある様々な引っかかり=教養(リベラルアーツ)といえるのではないか。好奇心から生まれるのは縦横無尽の新しい事象に対する知、教養は様々な事象についての評価の定まった知といえるだろう。
そこで「問題解決のための知」を更に変えて、「<好奇心と教養>を<問題解決の知>へ」にしようと思う。ただ「教養」という語はその内容如何に関わらず、どうしても嫌らしいニュアンスを帯びるので、できるだけ、好奇心、問題解決という観点から論じることにしよう。
ついでにいうと、「知」という用語も危なっかしいところがあるが、認知(認識)、知識、知性、知能、知的活動等々をひっくるめた表現だと理解することにしよう。

どういう記事にしたいのか

「問題解決と創造」(旧称)などという大それた題名のコンテンツを作り始めて大分時間が経ったが、何を目指し、どういう内容にするのかが、いつまでたってもなかなか落ち着かない。
次々とランダムに目に入ってくる面白そうでかつ重要と思われるKindle本をクリティカルに読んで紹介していくこと、様々な「問題解決」に資することを着地点にすること、検討する対象を、人、企業、政府、環境の4要素及びこれらの相互作用からなる社会・世界の5領域に分類することは、おおよそ決めていた。
ただし手許にあるKindle本とR本を睨みながら買い足し(ついでにいうと、R本は事務所移転時に大半を処分してしまった。)、重要と思う本の詳細目次を作成しつつ、5領域について、更にその細項目、詳細項目を作成・分類し、かつ重要と思われる本をそれに帰属させていくことは、際限のない作業である。しかし、項目立てと帰属する本を整理することは、記事作成、引いては「問題解決」の前提となる必須の作業と思われたので、飽きもせず、暇な時間を見つけては延々と作業を続けてきたが、いつまでたっても完成しない。
しかし考えてみれば、必然性、少なくても一貫性のない分類は完成するはずがないのである。しかも分類すること自体に大した意味はない。この泥沼はそろそろ脱しなければならない。

これからは<好奇心と教養>発の記事を作成しよう

ところでこれまでのように「問題解決と創造」を念頭に置いての記事は、どうしても大上段に構えてしまい敷居が高くなるし、しかも一冊の本を5領域の中に位置付けて紹介しようとすると、紹介(端的にいえば要約)に重きがかかり、紹介(要約)作業が億劫になる上、問題を切り裂く魅力にも乏しくなってしまうようだ。
これからは「<好奇心と教養>を<問題解決の知>へ」の下に、<好奇心>から出発し、5領域を跨いで大小さまざまな<問題>を切り裂いて<解決>にたどり着くような記事を作成しよう。
ただし大事なことは気負わないことだと思う。グランドセオリー追いは止め、何であれ、ほんの少しでもいいので、人の役に立つ記事を書こう。ともかく とにかく一歩を踏み出そう。

例えば

分類とは何だろう

「考えてみれば、必然性、少なくても一貫性のない分類は完成するはずがない」ことから「分類」を考えるとすると、「分類思考の世界 なぜヒトは万物を「種」に分けるのか(講談社現代新書):三中信宏」や「生物を分けると世界が分かる 分類すると見えてくる、生物進化と地球の変遷 (ブルーバックス):岡西政典」を思いつく。しかし少し突っ込みが足りないので、現代形而上学(存在論)を参考にしたくなる。さらに9ここから元祖形而上学のアリストテレス、ここから西洋哲学まで見まわしたくなる。

ご近所のムシと変わり者

最近、毎晩孫娘のために「ご近所のムシがおもしろい! (岩波ジュニア新書):谷本 雄治」を音読している。ムシは昆虫というよりもう少し範囲を拡げて使っている。例えば、アメザリ、タニシ等々。作者は菜園家で、ムシ好きだ。その行動、考え方はとても面白い。孫娘もお気に入りだが、ストーリーではないので、すぐに安眠してくれる。要は変わり者だ。変わり者といえば、「 教授とミミズのエコ生活:三浦俊彦」、「頭が良くなる文化人類学~「人・社会・自分」―人類最大の謎を探検する~ (光文社新書):斗鬼 正一」の教授たちも面白い。

山と高山植物

ある飲み会の席で久しぶりに、山とお花の畑の話をしていて、高山植物のことを思い出した。登山に熱中しているときは、高山植物は背景に退くが、さて思い出してみると、高山植物が頭の中で輝く。高山植物については「 日本の高山植物~どうやって生きているの?~ (光文社新書):工藤 岳」が面白い。
高山の紅葉を見に行きたかったが、うまくいかなかった、これからは低山の紅葉だ。

「<好奇心と教養>を<問題解決の知>へ」の構成

「<好奇心と教養>を<問題解決の知>へ」の大きく変えた最初の部分を紹介しよう。「ヒト」以降の構成はあまり変わっていないので、徐々に変えていこう。

<好奇心と教養の知>を<問題解決>へ 紹介

構成と内容

本を楽しく読み解こう

<好奇心と教養の知>を<問題解決>へ・序説  

  • <好奇心と教養の知>
    • 知的好奇心:波多野誼余夫/稲垣佳世子
    • Curious 子どもは40000回質問する~あなたの人生を創る「好奇心」の驚くべき力~ (光文社未来ライブラリー):イアン・レズリー   
    • 教養の書 :戸田山和久
    • センスメイキング-本当に重要なものを見極める力:クリスチャン・マスビアウ
    • リベラル・アーツとは何か その歴史的系譜 (ディスカヴァーebook選書):大口邦雄  
    • 初歩の教養目録4冊
    • ニュースを知る   
    • 歴史を知る
  • <問題解決>
  • 知の方法論
    • 生物としてのヒトの基本
    • 思考ツール・略論
      • 思考総論
      • 学習
      • 読書
      • ノート
      • 記憶
      • 外国語
      • IT
    • 人の科学と論理
      • ヒトの進化的適応    
      • 人体と脳の科学  
      • 医学・看護学   
      • 心理学
      • 言語
      • 論理
      • 哲学
      • 創造とアイデア 論 
      • 数学
      • 統計学・データ分析
      • 問題解決・OR・数理モデル
    • 社会と世界の科学
      • 集団と進化的適応
      • データ・資料から見る社会・世界  
      • 社会科学方法論
      • ミクロ経済学
      • ゲーム理論
      • 社会学・社会心理学
      • 人類学
      • 行動経済学-行動科学
      • 複雑系とシステム論
      • ネットワーク論
      • コロナ論

山ある日々,学ぶ

百名山完登から百講座完習へ

百名山を完登したのは大分前(調べると2009年だった)になるが、それからしばらく山を楽しんでいたら、突然(2013年生まれの)孫娘への様々な付き添い、本読みの日々が続いた。併行して趣味としていた私の読書スタイルでは次々と対象が移り変わってKindle本が増大するだけで(遂に5000冊を突破した)、その「成果物」が余りに乏しいまま「成果物」も脳内で行方行方不明になるので、この際、様々なこと学んで「身につける」ことにしてみようと思う。大好きなお酒も、最近は少し飲み過ぎると、翌々日まで動けなくなってしまうので、ちょうど良い。身につけるといっても、俳句とか、楽器とか、ヨガとか、料理とかも楽しいだろうが、まずは早くやらないと間に合わなくなってしまう今まできちんと取り組んだことのない数学や自然科学、更にどうみても虫食い状態にあるとしかいえない人文科学、社会科学分野の「教養」について(みんなから嫌われる言い方だが 「現代的教養」と捉え返せば、それほど悪くない。私のこのブログでいえば、要は「問題解決と創造」だ。)、過不足なしに体系的に、かねがね時折視聴している「放送大学」の講座でフォローしていきたいと思う。キャッチフレーズは「百名山完登から百講座完習へ」だ。そう、百山から百座へだ。
このようなことができるかどうかは、意思の問題ではなく、「機会」の問題だと思う。私はかなり仕事はセイブしつつ暇になりつつあるから、そのための時間は確保できるのではないかと思う。本当に仕事が忙しかったり、毎週決意新たに山に登っていてへとへとになったりして、酒を喜びにしていては、「百講座完習」などできるはずがない。ついでに、「米英駆逐」というセンスはもうやめて、孫娘に胸を張れるように日本語なしでの海外ドラマを楽しんでみたい(要は、リスニングだ)。
このように考えた「百講座完習」の対象は、①ゆっくり身につける数学・自然科学、②さっさと全体を俯瞰する「教養」科目、③海外ドラマのリスニングだ。

百講座完習のための方法論を考える

学ぶことについて、親切にいろいろと教えてくれる本は数多い。今回、かなり目を通してみた。書き手は、A.「心理学者」が多いが、B.俺はこうした派も多い。もちろんA+B派もいるし、これが一番読みやすいように思う。でも結局、ⅰ自分の「問題解決」と位置づけて、ⅱ無理なく実行出来る計画を立てて文書化し、ⅲ実行するということに尽きるようだ。私は、元来ずぼらな人間だが、百名山に完登できたこと、ここ3年半ぐらい、月単位の中断は挟みつつ、断続的に、お酒を飲んでいない翌日が晴れていればほぼ毎朝、スロージョギングができているので、百講座完習も、楽しくできるように工夫すれば、続けられるのではないかという希望を持っている。ただ、お酒はこれを邪魔にする。
さて、上記の学習本のうち、A+B派であるが、「ULTRA LEARNING 超・自習法 どんなスキルでも最速で習得できる9つのメソッド:スコット H ヤング」と「脳が認める外国語勉強法:ガブリエル・ワイナー」が面白い。これらを参照しながら、今後の「百講座完習」に取り組んでいこう。
ただ、①ゆっくり身につける数学・自然科学も、②さっさと全体を俯瞰する「教養」科目も、足をすくわれる要素は多い。①についていえば、大きな声では言えないが、放送大学の数学・自然科学系の講師陣は概して理知的ではない。②についていえば、放送大学の「教養」科目の講師陣は、概して視野が狭い。だから楽しくない要素も多い。このぐらいいっておけば、視聴の過程で愉快でなくなっても、継続できるだろう(なお全く余分な補足であるが、私は、時代的な状況もあって、高校、大学でまともに勉強していない。だから教授側を批判できる立場にない。今まではその立場をそれなりに大事に思って学んでいないことを乗り切ってきたが、最近、当時のことを振り返る本を読んでいるとうんざりすることが多い(「東大法学部の真相: 元全共闘の証言:大野 正道」は、特に書名を記して嫌悪感を表しておこう。)。これから私に残された時間はそれほど多くはないが、人を攻撃するより、「我が弱き」と共存して学んでいこう。)。
話を元に戻して、先ず①については「微分積分入門]をゆっくりと(とりわけ最初だから時間をかけて)、②については「問題解決の進め方」をさっさと概観しよう。この過程で関係する本について目を通したり、昔学んだことを思い出したりすることは楽しいだろう。
そして①②について、3年間ぐらいの間に「百講座」(45分××15回)の完習を目標とし、これに加えて③海外ドラマのリスニングは、成り行きだ。

ネットでの学びの問題-海外ドラマのリスニング

何が課題か

今、何かを学ぶためには、ネット上で様々な動画を視聴して行うことが可能だ。
「百講座完習」では、主として「放送大学」のネット配信の講座を視聴するが、これについては技術的な問題は余りない。
そこで、あれこれ課題満載の動画サイトで海外ドラマを視聴する方法を検討しよう。この関係については「海外ドラマ…」と銘打った様々な導入書があるので適宜参考にされたい。ここでは、有効な技術的な問題を検討する。

英語音声を聞き取る

まず海外ドラマを日本語吹き替え版、あるいは英語音声を日本語字幕で視聴するのは、普通の楽しみ方だ。パソコンを利用する場合も、スマホ(タブレット)を利用する場合もあるだろう。ただリスニングを目的とする場合、英語音声+日本語字幕は、日本語字幕に気をとられてあまり英語音声を聞き取ることはできないだろう。
そこで英語音声を英語字幕で見るということになる。英語音声と英文の意味を併せて理解しようというわけだ。更にこれに加えて特に初歩のうちは、英語字幕を文字に記録してゆっくり理解するのがよいと思える。
この場合の最大の問題は、通常、英語の音声や字幕の進行が早すぎて、音声も意味も理解するのが困難だということであろう。特に「シスコメ」というジャンルは、まず聴き取れない。そこで画面の進行を緩やかにする設定が利用できれば、一応それが可能ということになる。ただ、サイトやアプリによってやり方はまちまちだし、一々それを区別して実行するのは煩わしい。

私のお薦めする方法

そこでこれについては、パソコンで、Google Chromeに「Video Speed Controller」という拡張機能を入れれば、音声スピードの増減が10%単位で、更に10秒の戻り・送りも、すべてキーを押すだけの統一的な操作でできる。これはかなり快適であるので、お薦めできる。
特に、Amazon Prime Video は、スピードの増減ができないので必須だ。また各サイトのそれぞれのアプリも増減幅が大きかったり操作が違うので極めて煩わしい。
「Video Speed Controller」は、スピード減はSを、増はDを、何回か押せばいい。さすがに70%以下以下にすると聴き取りやすいし、何より英語字幕も読みやすい。他にもパソコンであれば統一して操作できることも多い。初級段階は、海外ドラマの視聴には、パソコン+「Video Speed Controller」を利用するのがよさそうだ。

英語音声を文字にする

英語音声(英語字幕)を文字化するのは、一昔前はもちろん人力でやっていた。これが煩わしいことはいうまでもない。今はパソコンにも無料のGoogle翻訳があるが、使い勝手ということであれば、今のところ「オートメモ」がいいだろう。日本語でも、英語でも、中国語でも、その他多くの言語について、録音して待っていれば録音時間の半分以下で文字化してくれる。精度は要はGoogle翻訳だ。これでうまく文字化されていない部分は、「オートメモ」でも聞き取れなかったのだから無理もないと頷いておけばいい。やはり子どもの発話は、「オートメモ」も少し苦手なようだ?
文字化した会話を参考に何度か聞き取っていけば、そのうちリスニングも得意になる(はず)だろう。

いきなり外語環境に放り込む

上記した「ULTRA LEARNING 超・自習法 どんなスキルでも最速で習得できる9つのメソッド:スコット H ヤング」も「脳が認める外国語勉強法:ガブリエル・ワイナー」も、外語学習の方法として、いきなり外語環境に放り込まれることを、推奨している。ふつうはそんなことは余り実行できないし、人ごととして笑っていられる。しかし、海外ドラマを利用すれば、20か国語程度については容易にその環境が準備できる。特にNetflixやAmazon Prime Videoについてはそれが可能(要はドイツ語音声、ドイツ語文字、アラビア語音声、アラビア語文字等)な海外ドラマ(英語ドラマ)が数多くある。更に Disneyは、これに最適だ。
これらは、「オートメモ」で文字化も可能だ。面白い時代になったものだ。

百講座に応用する

放送大学の講座にも、字幕が出るものがあり、外語関係については上記のことが当てはまる。普通の講義でスピードを早くできて、視聴時間を短縮できる。
それより特記すべきは、「Wondrium」(旧Great Courses)だろう。これは有料の英語での講義で、そのままでは速すぎてなかなか聴き取り、理解は困難だ。これまでは加入しただけで持て余していた。しかしこれには英語字幕があり、その進行をゆっくりすると(例えば70%)、文章に近い話し方の英語音声+英語字幕は、そのままでもかなり理解できる。しかも英語のPDFの教材がダウンロードできる。更に「オートメモ」で、英語音声で文字化できる。
文字化しtら英文テキストを翻訳することは、昔からなされてきたことだ。しかし最近では、それがますます容易になった

放送大学の講座にも、字幕が出るものがあり、外語関係については上記のことが当てはまる。普通の講義でスピードを早くできて、視聴時間を短縮できる。
それより特記すべきは、「Wondrium」(旧Great Courses)だろう。これは有料の英語での講義で、そのままでは速すぎてなかなか聴き取り、理解は困難だ。これまでは加入しただけで持て余していた。しかしこれには英語字幕があり、その進行をゆっくりすると(例えば70%)、文章に近い話し方の英語音声+英語字幕は、そのままでもかなり理解できる。しかも英語のPDFの教材がダウンロードできる。更に「オートメモ」で、英語音声で文字化できる。
文字化しtら英文テキストを翻訳することは、昔からなされてきたことだ。しかし最近では、それがますます容易になった

放送大学の講座にも、字幕が出るものがあり、外語関係については上記のことが当てはまる。普通の講義でスピードを早くできて、視聴時間を短縮できる。
それより特記すべきは、「Wondrium」(旧Great Courses)だろう。これは有料の英語での講義で、そのままでは速すぎてなかなか聴き取り、理解は困難だ。これまでは加入しただけで持て余していた。しかしこれには英語字幕があり、その進行をゆっくりすると(例えば70%)、文章に近い話し方の英語音声+英語字幕は、そのままでもかなり理解できる。しかも英語のPDFの教材がダウンロードできる。更に「オートメモ」で、英語音声で文字化できる。
文字化して英文テキストを翻訳することは、昔からなされてきたことだ。しかし最近では、それがますます容易になった(例えば、WORD)。
今まで「Wondrium」(旧Great Courses)は、そのうちにと思ってきたが、なにがしかはすぐに「百講座」に組み込もう。

報告しよう

これからは、私の「百講座完習」について、できるだけ報告していこう。