一口コメント
「中学生からの」としたことで、本多さんの論争癖が押さえられ、読みやすくなった。語順と、読点が、「目玉」だが、この本の指摘する原則を頭の隅に置いて書くだけで文章の読みやすさはずいぶん変わるだろう。ただこの原則も十分に面倒くさいが。
コメント
本多さんには、もともと「日本語の作文技術 」、実戦・日本語の作文技術
という朝日文庫の本があり、これから「最低限これだけ習得すればいい部分を抽出」したものだそうだから、本多さん特有の、読んでいていやになる攻撃的な部分、独断的な部分も「最低限」で、要点だけ書かれていてお得だ。「日本語の作文技術」の主語廃止論、かかる言葉と受ける言葉(述語にかかる格助詞の成分は「補語」で、あとは修飾語と理解すればいいのだろう。「入門 日本語の文法
」(村田水恵:アルク))もそのまま受け取ればいいだろう。今の外国人教授用の日本語文法(日本人のための日本語文法入門)と同じセンスと思われるので、このようなとらえ方に先見の明があったことは間違いない。