本の森,学ぶ

連休の計画をたてはしたものの

連休の畑今年のゴールデンウィークは,10日間ということで一念発起して何をするかの計画を立ててみたものの,なんせ,天気と,孫娘の気分,疲労度次第でその日の行動が決まるので,私の思いどおりにはいかない(なお私の予定は,月一回のCPUPのリース更新のための医者がよいと,家庭菜園の手入れだけだった。写真のような植物の成長には本当に感動を覚える)。

振り返ってみると,あまり遠出はしておらず,遠出したのは清水の「ちびまる子ちゃんランド」,海の公園での少し時期が早すぎた潮干狩りぐらいで,あとは近場か,家遊びだ。苔の盆栽づくりは,結局,鎌倉の苔の寺へは行かず,Amazonとコーナンで買った苔で済ませてしまったことが残念だ。

そんな感じなので,とにかく余った時間があれば,寝転んで,本に目を通していた。「高齢者」の法律問題や,「改正著作権」,「改正相続法」の把握,整理,太陽光発電の現状把握等のための読書も予定に入っていたが,4月22日に作成した「「問題解決と創造」を予習する」という記事(本記事)のフォローのための読書が中心になってしまった。

最近次々と膨れ上がる本の山(本当は検索も面倒になったKindle本)に耐えかねて,やっと,①身につけて運用したいこと,②焦点にして解読し関わりたいこと,③へえーと眺めていたいこと等に分けて読書してみようという気になってきた。まともな本読みなら当然にしていることだろうが,今までの私のように酒を味わう合間の読書では,どれも眺める読書になってしまう。自戒しよう。

「システム思考」と「行動分析学」

「身につけて運用したいこと」の最右翼は,「システム思考」と「行動分析学」だ(「ゲーム理論」も入れておいた方がよかった。)。

まず「行動分析学」からと思い,本記事では和書入門書としてもっとも入手しやすいと思われる「行動分析学入門-ヒトの行動の思いがけない理由」(著者:杉山尚子)(Amazonにリンク)を挙げ,これを頭にたたきこもうと思ったのだが,どうも挙げている例がしっくり来ず,ポイントの表現もずれているような気がして嫌になった。そこで急遽,「行動分析学 行動の科学的理解をめざして」(著者:坂上貴之)(Amazonにリンク)に切り替えたが,これは抽象的過ぎて,何を論じているかがわからない部分が多い。そこで「行動分析学マネジメント-人と組織を変える方法論」(著者:舞田 竜宣,杉山尚子)(Amazonにリンク)が,ある想像上の会社でおこる様々な事例に行動分析学の分析手法をあてはめて論じているので,行動分析学が何かが分かってくる(大したことではないなとも思うが,人はそれほど分かりにくいと考えれば,その意味合いが分かってくる。)。行動分析学はこの和書2冊を出発点にすればよい。

「システム思考」について,本記事で紹介している和書2冊(「なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?」,「もっと使いこなす!「システム思考」教本」(著者:枝廣淳子, 小田理一郎))はよい本だが,ドネラ・メドウズさんの本とか,「学習する組織」,「社会変革のためのシステム思考実践ガイド」等,読むべき本が目白押しだ。ソフトやプログラミングもやってみよう。だからこそ最初に,この和書2冊をしっかり頭に叩き込むのが迷路に入り込まない近道だ。

「こころ・行動」「思考・言語」「勉強法・読書法」

本記事では,その前に「こころ・行動」,「思考・言語」,「勉強法・読書法」,「英語・数学」を挙げている。「勉強法・読書法」,「英語・数学」が「①身につけて運用したいこと」であるのは当然だが,「こころ・行動」「思考・言語」も,「勉強法・読書法」,「英語・数学」,「システム思考」,「行動分析学」を支える基本となるし,その後の様々な問題へのアクセスの基本となるから「①身につけ展開される運用したいこと」である。

連休中に,フォローとして次のような本に目を通していた。

「こころ・行動」

「哲学入門」(著者:戸田山和久)について

  1. 「意味と意味と目的の世界」(著者:ルース・ギャレット・ミリカン)(Amazonにリンク
  2. 「Beyond Concepts: Unicepts, Language, and Natural Information」by Ruth Garrett Millikan(Amazonにリンク
  3. 「The Roots of Reason: Philosophical Essays on Rationality, Evolution, and Probability」by David Papineau(Amazonにリンク

ここはなかなかむつかしい。ⅱは,80歳を過ぎたミリカンの最新本だが,どうしてこのような頭の働かせ方ができるのか。ⅲは,オシツオサレツ動物の全部を知りたくて,注文中だ。

「思考・言語」

「進化教育学入門 動物行動学から見た学習」(著者:小林朋道)について

  • 「心の先史時代」(著者:スティーヴン ミズン)(Amazonにリンク

この本に分かりやすく「課題専用モジュール」のことが書かれている。ジェリー・フォーダー,ハワード・ガードナー,レダ・コスミデス,ジョン・トゥービー,D・ギアリー等の研究が紹介されている。

「チョムスキーと言語脳科学」(著者:酒井邦嘉)について

  1. 「統辞構造論  付『言語理論の論理構造』序論 (岩波文庫)」(著者:ノーム・チョムスキー)(Amazonにリンク
  2. 「ことばの分析から学ぶ科学的思考法―理論言語学の考え方」(著者:畠山雄二)(Amazonにリンク
  3. 「情報科学のための自然言語学入門」(著者:畠山雄二)(Amazonにリンク

「課題専用モジュール」の下位モジュールとして,脳内文法が考えられている。ⅱ,Ⅲは,どれだけ「科学的」なのか,実は私はまだ腑に落ちていない。

仕事について考えよう

本記事では,応用(対象)編として,「世界の諸相」,「日本文化」,「AI」,「デジタルな世界」と続くが,この連休中の読書では,応用(対象)編として,「仕事」に関わる「THE END OF JOBS 僕たちの20年戦略」(著者:テイラー・ピアソン)(Amazonにリンク)(The End of Jobs: Money, Meaning and Freedom Without the 9-to-5 by Taylor Pearson)(Amazonにリンク)を読んでみた。執筆時26歳という若い起業家である。

この本はなかなか道具立てが優れている(クネビン・フレームワーク,システム思考家ロン・デイヴィソンの「The Forth Economy」,ニコラス・タレブの「月並みの国」「果ての国」,ペリー・マーシャルの主張する「トラフィック」「エコノミクス」「コンバージョン」の3要素からなるトライアングル,ミハイ・チクセントミハイの「フロー体験」,「段階的起業法」(ステアステップ・メソッド)や「徒弟制度」(アプレンティスシップ)等々)。

これらを背景に,著者が,お金,自由,意味をもたらす「起業」を勧める情熱もわかるが,このレベルの話と,今後の世界の仕事がどうなるかというレベルは異なるので(企業内起業も含めても,多数が起業するわけではない),立体的な視野を持つ必要がある。

そこで,この本を立体的に読むために,まず,ニコラス・タレブとパーティーで隣り合ったことから本を書き始めたというドイツの企業家ロルフ・ドベリの次の本がよい。頭がクリアになる。翻訳書名が紛らわしいが,最新の「Think clearly」の英書の題名は「The Art of the Good Life」であり,第1作目の「なぜ,間違えたのか?」の英書名が「The Art of thinking clearly」である(と思う)。ただ,後者は,ドイツ語版からの翻訳であり,登載されているエッセイ数が全く違うので(共通するエッセイもある),その関係はよくわからないが,ドイツ語版には,未邦訳の1冊があり,それが関係しているのかも知れない。

そして私の「仕事」と世界の「仕事」の構造の両方を捉えている次の本を熟読するのがよい。

  1. 「ネクスト・ソサエティ 歴史が見たことのない未来がはじまる」(著者:P・F・ドラッカー )(Amazonにリンク
  2. 「フラット化する世界-経済の大転換と人間の未来」(著者:トーマス・フリードマン)(Amazonにリンク
  3. 「遅刻してくれて,ありがとう 上・下」(著者:トーマス・フリードマン)(Amazonにリンク)
  4. 「デジタルエコノミーはいかにして道を誤るか」(著者:ライアン エイヴェント)(Amazonにリンク

ⅰは2000年初頭まで,ⅱは2007年まで,ⅲ,ⅳは,その後の動きを捉えている。富も視野に入れているのが,ⅳだ。しかしドラッカー は本当によくものが見える人だ。改めて感心する。

最後に大事なことを書いておこう。あれもこれも目を通さず,焦点を絞ること。

 

 

組織の問題解決

「 ジュリスト 2019年4月号(1530号)の特集「パワハラ予防の課題」」を読む。

これは久しぶりの法律記事である。

「パワハラ」問題の現状

法令改正

今回のジュリストの特集は「パワハラ予防の課題」である。

2019年3月,パワハラに関する法案(「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」(旧称「雇用対策法」)の改正案)が国会に提出されたという報道があったが,「新しい法令の成立を調べる」から,内閣法制局,衆議院の動きをみても見当たらず,ここ何日かあれこれ探していたのだが,結局,3月8日に,「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案」として国会提出されていることが確認できた(その内容は,厚労省のWebサイトに掲載されている。ただこれは従前の審議会等の経緯を追っている人には分かるのだろうが,そうでないと見当が付かない。関連する他の法令改正案とドッキングさせることで法案名が隠されてしまう提出手法はいかがなものだろうか(いろいろなものが含まれるだろうと予想が付く場合はまだいのだが,本件は「等」からだけで見当をつけなければならない)。

それまでの検討過程

なお法案提出までには,政府内部で,「職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議」,「職場のパワーハラスメント防止対策についての検討会」,「労働政策審議会(雇用環境・均等分科会)」等が開催され,報告書が作成されたり,建議が行われたりしている(その内容は,後記原論文(本ジュリスト35頁)の記載からたどれる)。

Webサイト「あかるい職場応援団」による情報提供

また,厚労省は従前から,「パワハラ裁判事例,他者の取組など,パワハラ対策についての総合情報サイト「あかるい職場応援団」」(外部サイトの記事にリンク)を設け,情報提供している。最近,厚労省に寄せられる労働相談で最も多いということだから(後記原論文),厚労省の対応の省力化を兼ねたサービス提供であろう。早晩,改正法令を踏まえた内容に修正されるだろうが(大した修正ではない),現状でも,「パワハラ基本情報」,「パワハラで悩んでいる方」,「管理職の方」,「人事担当の方」,「その他」,「相談窓口のご案内」,「Q&A」等から構成され,「動画で学ぶパワハラ」や「パワーハラスメントオンライン研修」もあり,非常に使いでのある,力の入ったサイトである(ただ,焦点を絞って検討しないと散漫になるが)。なお,これについては,次ページでサイトマップから飛べるようにした。

「パワハラ」問題の基礎知識

パワハラの定義と類型

職場においては,多種・多様な問題が生じる。「パワハラ」は,職場におけるある種の不適切な人間関係(言動)の切り取りと,それへの対応の問題である。

「パワハラ」は,次のように,定義としての3要素,典型的な6類型に整理されている。

パワハラの3要素

  • ①優越的な関係に基づいて(優位性を背景に)行われること
  • ②業務の適性な範囲を超えて行われること
  • ③身体的若しくは精神的な苦痛を与えること,又は就業環境を害すること

パワハラの6類型

  • ①身体的な攻撃(暴行・傷害)
  • ②精神的な攻撃(脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言)
  • ③人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
  • ④過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制,仕事の妨害)
  • ⑤過小な要求(業務上の合理性なく,能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)
  • ⑥個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)

新法案の内容

新法案は3要素を,「①職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であつて、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより③その雇用する労働者の就業環境が害されること」とし(少し気になるのは従前の整理から「身体的若しくは精神的な苦痛を与えること」が消えたことである。「パワハラ」の本質的要素は「人格攻撃」であるとされるが,新法案からそれが読み取れるであろうか)。

そして、事業主は、「パワハラ」が生じないように「当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない」との事業者の義務が法定されたのである。

ただ新法案が成立してもその適用は大企業は2020年4月,中小企業は2022年4月からとされている。

問題の考え方

「パワハラ」の限定

私は,新法案が定義を設けて「パワハラ」を限定して対応しようとすることについては賛成である。「パワハラ」といわれることで,職場の人間関係が悪化し,生産性が著しく低下すること,なにより職場が楽しくなくなるような言動は,なくすのが良い。

激動する現代社会において,職場におけるコミュニケーションの確保が難しくなりつつあるのは客観的な事実であると考えるが,それに苛立つ上司が「パワハラ」領域に足を踏み入れることも多いであろうが,一方,上からものをいわれた経験が乏しい部下が,上司の対応を「パワハラ」であると弾劾することも増えている。そのような場合,「パワハラ」の具体的な定義がないと,「パワハラ」という単語だけが一人歩きしてすべてが「パワハラ」で括られてしまい(この現象も現代社会の大きな特徴だ),上司も「パワハラ」弾劾にどう対応していいか困惑する場面が増えている。

しかし,上記のとおり「パワハラ」は,職場において生じる不適切な人間関係(言動)のうち,優越的な関係に基づき,必要かつ相当な範囲を超える,労働者の就業環境が害される行為であるとされており,このように定義されると,上司も,部下も,会社も,当該言動がそれに該当するか否か,検討する「余裕」を持つことができ,具体的な対応を検討することができる。少なくても上司が何かを命令したり,叱責したりするだけで「パワハラ」かなあという,疑心暗鬼に陥らなくて済む。

「パワハラ」から漏れる行為

職場においては「パワハラ」の定義には該当しないが,民法上の不法行為には該当するような様々な不適切な行為が生じることが考えられるが,それは事業者が対応すべき「パワハラ」の問題ではないとしても,その多くは,事業者の安全配慮義務(労働契約法5条)や職場環境配慮義務(労働契約法3条)に関する問題として,事業者は対応しなければならないだろう。又いわゆる「逆パワハラ」ということがいわれるが,「(ある特別な知識等を有している)優越的な関係を背景とした言動」とした「パワハラ」として扱うのかどうかという問題がある。そのような事例も類型的に多くなりつつああることは事実だとしても,「パワハラ」とは別に扱うかう方が適切なケースが多いだろう。「パワハラ」とはこういうものだという共通認識が失われることは,適切なことではない。

問題の整理

そうすると,①民法上の不法行為に該当する「パワハラ」と(この場合は,行為者の不法行為による損害賠償責任や労災補償責任,事業者の安全配慮義務や職場環境整備義務に違反する賠償責任の問題が生じる),②該当しない「パワハラ」が考えられが,事業者は,両者について,新法案によって「当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない」。

また,③「パワハラ」には該当しないが民法上の不法行為に該当するものについては事業者の安全配慮義務や職場環境整備義務に違反する賠償責任の問題が生じるので,一般的なコンプライアンス上の対応をしなければならない。

④「パワハラ」にも民法上の不法行為にも該当しない行為については,毅然として対応する叡智も必要である。

実務的な対応

私はある企業のコンプライアンス委員会の委員長をしているが,委員会はこれまで,従業員からのコンプライアンス違反の通報への対応(調査,取締役会への助言・勧告)を主としていたが,パワハラ,セクハラ,マタハラ,育児・介護ハラ等の法定を契機に,現在,これらについての相談窓口としても機能させ,これに適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じる仕組みを作る準備をしている。仕組みづくりができたら,モデルケースとして紹介したい。

ジュリストの特集「パワハラ予防の課題」について

その構成と内容

今回の特集は,下記①の座談会,及び②~⑤の論文から構成されている。

【特集】パワハラ予防の課題

■座談会

①現場から考えるパワハラとその予防 原 昌登/久保村俊哉/白井久明/杉浦ひとみ

■論文

②パワーハラスメントとは―労働法の見地から 著者:原 昌登

③スポーツ界のハラスメント問題―人間関係と団体のガバナンスにみる日米比較 著者:川井圭司

④学校現場におけるパワーハラスメント―子ども法の視点から「教育」を問い直す 著者: 横田光平

⑤パワーハラスメントとは―組織論の見地から 著者:太田 肇

①について

労働法学者,企業の担当者,スポーツ界のパワハラに関与している弁護士,学校現場におけるパワハラに関与している弁護士による座談会である。企業の担当者の逆パワハラの指摘がとても印象的だった。

職場における「パワハラ」これまでの記述によってかなりの情報がカバーされているが,予防のポイントとして,ⅰパワハラに当たるか否かイマジネーションを働かせること,ⅱ指導方法を学び共有すること,ⅲ外部の目が届く環境を作ること,ⅳ相談できる環境を作ること,ⅴ粘り強く研修を続けることなどが挙げられた事を「紹介しておく(このの整理は②の論文による。)。

その他について

②は要領よくまとめられている。①の座談会も含め,スポーツ界(③論文),学校現場におけるパワハラ(④論文)については,スポーツ界については,基本的には任意であること,学校現場は「優越的な関係を背景にした教育」の問題であることから,どう考えるべきか,直ちには考えがまとまっていない。⑤は「組織論の見地から」というが,いかにも視野が狭い気がする。機会があれば考察を深めたい。

Webサイト「あかるい職場応援団」のサイトマップに続く。

本の森

「問題解決と創造」を予習するための虎の巻

「問題解決と創造に向けて」は,徐々に内容が整いつつあるが,一方で次第に長大化しており,ある部分の記述,検討が,全体の中でどういう意味合いを持つのか,その位置付けが分からないことや,そもそも何を解決しようとしているのかが分からなくなることもある。そこで,そもそも 「問題解決と創造」では,どういうことが問題となるのか,何が分かっていればいいのか等々,あらかじめ全体を概観し,予習するための本を集めてみた(虎の巻というには,みんな立派な本だが,できるだけ日本人著者の本にした。)。

これらは,「問題解決と創造に向けて」における構成とは異なり,総論としての,「こころ・行動」,「思考・言語」,「勉強法・読書法」,「英語・数学」(ただしこれは人それぞれだろうから,省略する),各論としての「システム思考」,「行動分析学」,「世界の諸相」,「日本文化」,「AI」,「デジタルな世界」という構成にした。

ここで取り上げた本は,暫定的なものではあるが,私としては当面,いつも参照したいものなので,これらについては少し丁寧に「本の森」で紹介していくことにしたい。

一方で「思考・言語」で,「チョムスキーと言語脳科学」を取り上げながら,「行動分析学」に重要な位置付けを与えるのはどうかという人もいるだろうが,当面これで行きたい。又「日本文化」の「ヒト 異端のサルの1億年」は,最後の3章の「ホモ・サピエンスの起源」,「最後の漁撈採集民,日本人」,「ほほえみの力」が日本人の起源について興味深く,これと「漢文の素養」で日本文化を語ろうという無謀な試みだ。

「世界の諸相」や,「デジタルな世界」の考察は,やはりグローバルな視点がないと追いつけそうもない。日本人著者によるものはわずか一書になってしまった。 

本の紹介

こころ・行動

  • 「哲学入門」(著者:戸田山和久) (Amazonにリンク)(本の森)
  • 「「こころ」はいかにして生まれるのか」(著者:櫻井武)(Amazonにリンク)(本の森)

思考・言語

  • 「進化教育学入門 動物行動学から見た学習」(著者:小林朋道)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「チョムスキーと言語脳科学」(著者:酒井邦嘉)(Amazonにリンク)(本の森)

 勉強法・読書法

  • 「進化する勉強法:漢字学習から算数、英語、プログラミングまで」(著者:竹内龍人)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「「読む」技術~速読・精読・味読の力をつける~」(著者:石黒圭)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「国語読解・要約法」(著者:谷田貝常夫)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「読書は1冊のノートにまとめなさい[完全版] 」(著者:奥野宣之)(Amazonにリンク)(本の森)

英語・数学

 省略

システム思考

  • 「なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?―小さな力で大きく動かす!システム思考の上手な使い方」(著者:枝廣淳子, 小田理一郎)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「もっと使いこなす!「システム思考」教本」(著者:枝廣淳子, 小田理一郎)(Amazonにリンク)(本の森)

行動分析学

  • 「行動分析学入門-ヒトの行動の思いがけない理由」(著者:杉山尚子)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「自由と尊厳を超えて」(著者:B/・・スキナー)(Beyond freedom and dignity by B.F.Skinner」(Amazonにリンク)(本の森)

世界の諸相

  • 「ありえない138億年史~宇宙誕生と私たちを結ぶビッグヒストリー」(著者: ウォルター・アルバレス)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「ビッグヒストリー入門」(著者:デヴィッド・クリスチャン)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「FACTFULLNESS」(著者:ハンス・ロスイング)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「2052~今後40年のグローバル予測」(著者:ヨルゲン・ランダース)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「巨大システム 失敗の本質―「組織の壊滅的失敗」を防ぐたった一つの方法」(著者:クリス・クリアフィールド, アンドラーシュ・ティルシック)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「50~いまの経済をつくったモノ」(著者:ティム・ハーフォード)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「遅刻してくれて,ありがとう~常識が通じない時代の生き方(上)」(著者:トーマス・フリードマン)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「遅刻してくれて,ありがとう~常識が通じない時代の生き方(下)」(著者:トーマス・フリードマン)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた」(著者:ルイス・ダートネル)(Amazonにリンク)(本の森)

日本文化

  • 「ヒト 異端のサルの1億年」(著者:島泰三)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「漢文の素養~誰が日本文化をつくったのか?~」(著者:加藤徹)(Amazonにリンク)(本の森)

 AI

  • 「未来IT図解~これからのAIビジネス」(著者:谷田部 卓)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「エンジニアなら知っておきたいAIのキホン 機械学習・統計学・アルゴリズムをやさしく解説」(著者:梅田弘之)(Amazonにリンク)(本の森)

デジタルな世界

  • 「アフターデジタル~オフラインのない時代に生き残る」(著者:藤井保文)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「デジタルエコノミーはいかにして道を誤るか 労働力余剰と人類の富」(著者:ライアン・エイヴェント)(Amazonにリンク)(本の森)
  • 「デジタル・エイプ~テクノロジーは人間をこう変えていく」(著者:ナイジェル シャドボルト,ロジャー ハンプソン)(Amazonにリンク)(本の森)