本の森

中学生からの作文技術 (朝日選書)

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本多 勝一
朝日新聞社
売り上げランキング: 9,571

一口コメント

「中学生からの」としたことで、本多さんの論争癖が押さえられ、読みやすくなった。語順と、読点が、「目玉」だが、この本の指摘する原則を頭の隅に置いて書くだけで文章の読みやすさはずいぶん変わるだろう。ただこの原則も十分に面倒くさいが。

コメント

本多さんには、もともと「日本語の作文技術 」、実戦・日本語の作文技術 という朝日文庫の本があり、これから「最低限これだけ習得すればいい部分を抽出」したものだそうだから、本多さん特有の、読んでいていやになる攻撃的な部分、独断的な部分も「最低限」で、要点だけ書かれていてお得だ。「日本語の作文技術」の主語廃止論、かかる言葉と受ける言葉(述語にかかる格助詞の成分は「補語」で、あとは修飾語と理解すればいいのだろう。「入門 日本語の文法」(村田水恵:アルク))もそのまま受け取ればいいだろう。今の外国人教授用の日本語文法(日本人のための日本語文法入門)と同じセンスと思われるので、このようなとらえ方に先見の明があったことは間違いない。

詳細目次

IT・AI・DX

事務所パソコンパニック

先週の木曜日(2012年10月25日)、突然、事務所のネット・LAN接続のほとんどすべてが通じなくなくなってしまった。そうなると文書の印刷ができない、秘書さんとのファイルのやりとりができない、外部にメールができない、ネットからの情報収集が出来ないということで、結局、ほとんど何も仕事ができなくなってしまった。あれこれやってみてもどうもうまくいかない。パソコン+ネット・LANが仕事の中心に入り込んでいて、ここに何かあるとほとんど仕事がお手上げになってしまうことがよく分かった。物理的な毀損、ウイルス、意図しない設定変更、単なるうっかり、原因不明のトラブル等々、原因は無限に考えられるから、本当に手の施しようがない。

それで翌日、プロの人に来てもらって、ネットから各パソコンを一台ずつ切り離し原因のパソコンを特定して(私のだった!)、私のパソコンのウイルスチェックをして、もう一度繋ぎ直して、なんとか復旧した。ただ原因は、特定出来ない。

今事務所は少人数で数台のパソコンを接続しているだけだから、こんなことくらいでパニックになるのもおかしいのだが、ここ10年くらい、面倒くさいので、ネット・LANを秘書さんや詳しい人にまかせ切りにし、私は結局、そもそもLANはどのように接続するのか、どのパソコン、プリンター、コピー機が、どのようにつながっているのか等をまったく把握しておらず、事務所移転のときのそれについて書き留めた資料もなかったので、いざ問題を解決しようとしてもどうしようもない状態にあるということがよく分かった。もう一度プロの人に繋ぎ直してもらって、私自身が、その仕組みをよく把握するしかない。そうすれば、少なくてもパニックに陥ることなく、冷静に対処法を考えられるだろう。もっともその対処法は、冷静にプロの人を呼ぶだけかも知れないが。

追記 私のパソコンの日記ソフトは、ドロップボックスに情報を保管しており、家でもどこでも書き込めるようになっていたが、木曜日から、起動させると真っ白な画面になって動かなくなってしまった!!何回アンインストールしてインストールし直してもうまくいかない。しかし、月曜日(10月29日)に回復。この間、長い間ウインドウズの更新がされておらず、ずいぶんたまっていたので、まとめてそれをした。日記ソフトは、ウインドウズの何かのソフトのインストールを前提とするということは聞いていたので、ひょっとしたらそれが壊れたのではないかと思っていたが、今日、回復したということはそれが原因だったかもしれない。推測に過ぎないが。

いずれにせよ、ウインドウズXPは、そろそろおしまいにした方がいいかもしれない。

ノートパソコンパニック

私は自宅では、何代か、レッツノートを使っていたが、1年くらい前、丈夫が売物のレッツノートの画面に本が崩れ落ち、いきなり液晶画面が壊れてしまった(別のモニターを繋いで操作しようとしてみたがうまくいかなかった。しかし、今回、プロの人がするとうまくいった。さすが!)。

そこでレッツノートに別れを告げ、格安の(3万いくらの)ネットパソコンを買って使っていた。時々反応が遅くて止まってしまうのが玉に瑕だったが、まあ愛嬌だろう。しかし、今回、あるソフトをインストールしようとすると、画面解像度が足りないから出来ないと出てしまった。しかしそのソフトは自宅での作業に必要だったので、とにかくそれがインストール可能で、自宅で使える安いパソコンが必要だと思い、横浜のヨドバシカメラで富士通夏モデルのLIFE BOOKの展示品が、7万6000円くらいだったので、それを買った。20日のことである。ウインドウズ8には、1200円でアップグレードできるとのことだった。

これは、wimax内蔵で、wifiと切り換えて使える。私は、ipod touch用にwimaxに加入しているので、プラス100円で両方使えるといわれ(その真偽はまだ分からないが?)、その設定も、山あり谷ありだったが、とにかく、10月25日(木)には、何とか両方に接続できるようになった。そう、事務所パニックの日には、偶然私は、このパソコンを事務所に持っていっており、実は、最低限のメールだけはできたのであった(しかしその時は、まだ二つある内の一つのメールアドレスしか使えなかったが。)。

そのとき、私の頭の中には、古いウインドウズは、おしまいにした方がいい、ウインドウズ8には1200円でアップグレードできることがしっかりと刻印されていた。

土曜日は、なぜか朝から喉風邪を引いてしまい、土日ともアウトドアに出かけられる状態ではなかった。そこで両日、自宅であれこれ、ぶらぶらした挙げ句、日曜日の夕方から、「刻印」に誘われて、あまり考えることな、ウインドウズ8へのアップグレードを試みた。3時間くらいかかったかな。

その結果、①スタートメニューがなくて今まで使っていたプログラムが確認できない、②ガシェットが使えなくてとても役立つ辞書アプリが消えたしまった、③どうやってソフトを終了させるの?、④切り換えが分からない等々と、何のためのアップグレードかと後悔させるに十分であった。

しかし、今日少し調べて、スタートメニューを作るフリーソフトがあったので、それをインストールした。これまでのウインドウズ操作に慣れた人、特にウィンドウズ7をアップグレードした人は、これがないと往生するのではないかと思う。

そしてこれをインストールしたことで辞書アプリの所在が分かりそこから起動できたし、今までの操作ができれば、新しいウインドウズ8の操作も楽しく受け止めることができる。ウインドウズアプリもなるほどだ。でも、これは画面にタッチして操作するのが基本なのか。秋モデルはそれが可能なのかな、そうするとそちらの方が?後悔などしない。

でも、今のところ、メールソフト(shuriken)がつながらないという「現象」が生じているが、shurikenの再インストールでもしてみるかな。それともウインドウズ8のメール設定があるのかな。

このように事務所パソコン、ノートパソコンに併行してパニックがあり、なおかつここ1カ月のホームページ作成ストレスがあるのだが、それでも懲りずにパソコンライフを楽しむ。因果な性分だ。

ウインドウズ8の今後

昔、MACは、明らかにウインドウズより優れていた。しかし、かっちりして自由でないところが「評価」されて、DOS→ウインドウズがこの世界を制した。しかし、今、アップルが逆襲し、ウインドウズもついにアップル派に転向した。ウインドウズ8は、しばらくは、守旧派から文句を言い続けられ、いつまでもウインドウズXPを使いたがる人もなくならないだろう。しかし、ハードの性能も、情報へのアクセス方法も大きく変わっている。今ウインドウズ8を使わなくていつ使うのか。これはちょっと前に行き、慣れるだけである。その方向は、昔、パソコンに触った緊張感とは大違いで楽しい歓びの世界である。それだけは保証できる。ただし、ウインドウズで動いていたソフトは基本的に問題ないが、ハードは対応するのにしばらく時間がかかるようだ。マウスもだめなのがある。

そして、どこかで、そのようなことさえあざ笑う大きな地殻変動が起きているだろう。現象を追いかけるのでなく、方法を、知恵を、みがくことを考えよう。

本の森

原沢 伊都夫
講談社
売り上げランキング: 22,746

一口コメント

三上章とか大野晋とかに触発され、実際問題として何の役にも立たず困ったものだと思っていた橋本文法(学校文法)とは全く違う、外国人への日本語教授から生まれた明晰、明快な日本語文法の体系が、短い新書に凝縮している。これは今後の日本語文法論、ライティングの基礎として十分に使える。

簡単なまとめ

網羅的な「教科書」だから、一応、全体をじっくり読むのがよい。ただ、私たちは既に日本語を使用できるわけだから、その使用実態、方法を自覚的にとらえ直すこと、就中、論理的な文書を書くという観点から読み込むのがよい。以下、本書の要点を挙げてみよう。

日本語文の中心となるのは述語であり、述語になるのは、動詞、形容詞(イ形容詞、ナ形容詞)、名詞である。

文の成分と述語の関係を示すのが格助詞である。格助詞は、全部で9つあり、ガ格(主格(主語))、ヲ格(目的語)、ニ格(場所、時、到達点)、デ格(場所、手段・方法、原因・理由)、ト格(相手)、ヘ格(方向)、カラ格(起点)、ヨリ格(起点、比較)、マデ格(到達点)であり、鬼までが夜からデート(ヲニマデガヨリカラデヘト)と覚える。

成分には、必須成分と随意成分があり、必要最小限の組み合わせを文型という。

日本語文は、客観的な事柄を表す部分と(コト)、その事柄に対する話者の気持ちや態度(ムード)を表す部分に分かれる。「~ハ」は、ムードを表し、「主題」を提示し、述語はこれを説明する(主題-解説)。したがって、ムードには、付加部分と、「~ハ」がある。

主語は、述語との関係で、特別な存在ではない。格成分は、どの成分でも、「~ハ」によって、主題として提示される。

「自動詞」「他動詞」、「ボイス」、「アスベクト」、「テンス」、「ムード」

「は/が」の使い分け(150~157頁)

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